正しくTogetter / min.tにログインできない不具合が発生中です。X側の修正をお待ちください(詳細はこちら)

茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第1273回【手に入らないと、欲しくなる】連続ツイート

2014.6/22 茂木健一郎氏 【手に入らないと、欲しくなる】連続ツイート …簡単には手に入らないという「フラストレーション」が、どうしても欲しいという「情熱」に変換される。私自身も、そんな経験を小学校の時の蝶の採集でよく知っている。簡単には手に入らない蝶だからこそ、どうしても欲しい、と思って、粘ってしまうのだ…
2
茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート1273回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、最近おもっていること。

2014-06-22 07:06:21
茂木健一郎 @kenichiromogi

てほ(1)先日(確か週末)、東京駅を歩いていたら、ショップが並んでいるところで、親子連れが列をつくっていて、「なんだなんだ?」と思った。そうしたら、どうも、「妖怪ウォッチ」というものが発売されるのか予約できるのかわからないけど、それを待っているのだということがわかった。

2014-06-22 07:07:58
茂木健一郎 @kenichiromogi

てほ(2)これを書いている時点で、私は「妖怪ウォッチ」というのが、単独のゲームなのか(たまごっちみたいな感じ?)あるいはカードゲームなのか、あるいはゲームソフトなのか、よくわかっていないのだけれども、とにかく今子どもたちの間で流行っている、ということだけはわかる。

2014-06-22 07:08:53
茂木健一郎 @kenichiromogi

てほ(3)人生、それなりの時間を生きていると、「前にも似たようなことがあったな」なんて思ってしまう。たとえば、確か小2の時に流行った仮面ライダースナック。カードを集めるのが爆発的に流行って、レアなカードが垂涎の的になった。あるいは、アメリカン・クラッカー。カチカチと鳴るやつ。

2014-06-22 07:10:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

てほ(4)その後も、ファミコンとか、スーパーマリオとか、ゼルダの伝説とか、ドラゴンクエストとか、発売直後とかで、品薄の時に、「どうしても手に入れたい!」と盛り上がるフラッシュな状態を何度も見てきて思うのは、これは基本的にポテチと同じだな、と思うのである。

2014-06-22 07:12:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

てほ(5)ポテチの塩分は抑えめにしてあって、食べてもたべても満足しないから、つい一袋たべてしまう(私のことだが)というのはよく聞かれる説だが、あれがもう少し塩辛かったら、二三枚食べたところで「もういいや」と満足してしまうことだろう。流行り物は、簡単に手に入らないから流行る。

2014-06-22 07:13:23
茂木健一郎 @kenichiromogi

てほ(6)簡単には手に入らないという「フラストレーション」が、どうしても欲しいという「情熱」に変換される。私自身も、そんな経験を小学校の時の蝶の採集でよく知っている。簡単には手に入らない蝶だからこそ、どうしても欲しい、と思って、粘ってしまうのだ。

2014-06-22 07:14:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

てほ(7)小学校1年の時、ゴマダラチョウがどうしてもとりたくて、でも、背も低いし網の竿も短いから、木の高いところを飛ぶゴマダラチョウが、一瞬下の方に降りてきたところを狙うしかなかった。結局、神社の森に一週間通った、ようやくネットに納めた時の天にも昇る気持ちは忘れられない。

2014-06-22 07:15:50
茂木健一郎 @kenichiromogi

てほ(8)レアだからこそ、欲しいのであって、レアでなくなると、もう欲しくなくなる。これは人間の心理としては、理解しやすいが、逆に、そういうメカニズムがあると自覚していれば、そのことに左右され過ぎなくなるのではないか。ブームが過ぎると、何で欲しかったんだろうと醒めることも多い。

2014-06-22 07:18:05
茂木健一郎 @kenichiromogi

てほ(9)人間は、自分で欲望をつくりだせる存在なのだと思う。手に入らないから、欲しい。フラストレーションが、欲望に変換される。それが良い作用をもたらす場合もあるし、addictionにつながることもある。そういうメカニズムがあるのだと、メタ認知を立ち上げておくのが良いかもしれぬ。

2014-06-22 07:19:17
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート1273回「手に入らないと、欲しくなる」でした。

2014-06-22 07:19:35