とある科学の人力vocaloid ―あるツール開発者と研究者からの視点―

あるキャラクターの音声を切り貼りし別な曲を歌わせる人力vocaloid。最近では本当に人が歌っているかのようなものまで聴かれるようになりました。 素人目には驚くことしかできないこの「わざ」を、科学・技術的な面から見るとどうなのか、私は興味を持っていました。Twitterのおかげで二人の方にお話を伺う機会を得ましたので、まとめておきたいと思います。 お話を聞いた一人は「VOCALOIDメタテキストとUTAU単独音音源情報からSTRAIGHT Libraryを使用して歌声様の音声を合成するソフト」である『v.Connect』の開発者、修羅場P(@shurabaP)。 続きを読む
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M. Morise (忍者系研究者) @m_morise

研究が学術である限り,人力Vocaloidのような「気合」で片付けることを研究者が「研究」としてすることはほぼ不可能です.つまり「ある曲はこういうルールだが,別の曲は以下の例外処理が必要」だと,汎用性も再現性も無いので論文として認められないんですよね.

2010-10-30 22:45:25
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@m_morise お返事ありがとうございます。shurabaPもおっしゃっていましたが、特定の人の歌い癖を再現するにしても、根気と努力で個別的に対処する「人力」と、計算機を使った研究では方向性が違うのですね。

2010-10-30 23:01:54
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@m_morise 「人力」もキャラ本人に好きな歌を歌ってほしいというところが出発点ではあると思うので、「ある特定の人の声質や歌い癖を再現する」というような研究やソフト (sinsyが現状では近いのでしょうか) があったら楽しそうだと夢想します。

2010-10-30 23:12:48
M. Morise (忍者系研究者) @m_morise

@ja_bra_af_cu Sinsyはその要望に対する1つの解ですね.ただし,Sinsyも歌手の歌い方を様々な楽曲に基づいて分析し,共通する特徴をモデル化する(と思う)ので,曲固有に存在する極端な逸脱は表現できず,模範的な歌い方になるのが現状だと考えられます.

2010-10-30 23:26:48
jabrafcu @ja_bra_af_cu

@m_morise なるほど~。「模範的な歌い方」をツール側で出してもらって、曲ごとの表現をユーザーが調整できるような実装になると楽器としても使って楽しいものになりそうですね。

2010-10-30 23:32:40