姉妹

リカ=アナグラム @rika_anagram

その言葉に絶句する私。彼も私もただの学生。権力も財力も何も持っていないのだったから・・・

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「姉さんの方こそどうなのよ。本当に富豪なの？例の詐欺会社のお仲間なんじゃないの？」

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姉さんのやっていることは聞いていた。大学時代の仲間達と会社を開いて違法ギリギリの商売をやっているとのことだった。

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「ほとんど正解よ。確かに会社のお仲間との結婚だもの。」

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その言葉ににやりと私は笑う・・・が

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「でもその生家は数tの黄金を持つ家よ。上手く須磨寺の家と連携できたらどうなると思う？」

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また絶句する私。そこから家族からも攻め込まれ、私はそのまま家に監禁された…

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「待って、ここから出して。彼が！彼が待ってるのよ！！」

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監禁された後もひたすら叫ぶ私だったが、聞き入れられるはずも無く、 そのまま十数日が経過し、唐突に姉さんが私の所にやってきた。

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そして来るなり、

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「須磨寺の霧江としてあなたに会うのは最後になるわ。やっぱり姉さんの結婚を祝ってはくれないのかしら？」

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言葉は出たものの、それはただのわめき声にしかならなかった…

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「その様子じゃ落ち着いて話をすることも出来なさそうね。せめて最後くらいは仲良くしていたかったんだけれど…」

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そのまま姉さんの言葉は続く。

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「いいわアドバイスだけ残してあげる。この家は何か歪んでるわ。

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あなたも外に出ていくことを考えなさい。いいわね。いつまでも家に執着し続けちゃ駄目よ？」

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姉さんはそのまま2度と家に帰ってくることは無かった。

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それに伴い監禁から解放された私だったけれど、既に何の意味も無かったの。

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急ぎ彼に会いに行ったものの、学校からは消え去り連絡すら取れなくなっていたのよ。

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絶望した私にはもう頼れるものはいなかった…

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家に囚われたまま、姉さんに復讐する機会を狙い牙を研ぐ。ただそれしか私には残らなかった。

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なのに、

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なのに、なのに、

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そのチャンスすら失われた。

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六軒島爆発と生存の可能性皆無と言う手の出しようが無い状況は私を更なる狂気へと誘ったのだった。