20140707 #NHK クローズアップ現代「原発新基準 安全は守られるのか」
#NHK クロ現「原発新基準 安全は守られるのか」福島第一原発事故から3年。国は事故の教訓をもとに新しい基準を作った。川内原発では、防護壁などの設備が急ピッチで進められている。しかし、設備で防ぎきれない事態が起きた時、作業員はどう動けばよいのか。被曝のリスクをどうするのか。
2014-07-07 19:33:41#NHK クロ現。九州電力川内原発。1300億円にのぼるハードの強化。高さ10mの防護壁でポンプを覆う。さらに高さ3mの堤防を周りに。また、高台に電源車・ポンプ車を配置。しかし、基準では、人間の対応力を高めることも。緊急時にもマニュアルを基本に対応できると九州電力。
2014-07-07 19:38:15#NHK クロ現。同じく審査を受けている四国電力伊方原発。訓練は、全電源喪失を想定して行う。作業員はマニュアルに基づいて行動。緊急時の装置を手作業で動かすため、ボルトの外し方まで細かく記載。手順を示したものだけで2000ページ。
2014-07-07 19:39:30#NHK クロ現。小松原明哲教授「マニュアルを基準にしながらも、自分たちで考えて行動することが大事」福島第一原発の故・吉田所長(当時)は、考えたことのない事態に遭遇に、重要な情報を総合的に判断する余裕がなくなっていたと証言。現場のトップである所長の研修が、2月に行われた。
2014-07-07 19:41:54#NHK クロ現。消防庁の元幹部は、所長の能力向上は難しいと指摘。参加した所長からは不安の声も。研修の担当理事(原子力安全推進協会)は、海上自衛隊を訪問し、外部のノウハウを取り入れようとしている。どうすれば人間の対応力を高めることができるのか。
2014-07-07 19:43:36#NHK クロ現。NHK記者「どの電力会社も、まずマニュアルの習熟に取り組むとしている。電力会社が自ら公開している訓練もあるが、今回は取材に応じなかった。外部からの検証を受け入れるのにはまだ消極的だと感じた。まだ姿勢に甘さが見え、あまり事故前と変わっていないのではないか」
2014-07-07 19:45:59#NHK クロ現。ゲスト、東北大学名誉教授・北村正晴氏「まずマニュアルレベルでは対応できるだろう。では、マニュアルを超える事態にどう対応するか。これが難しい。所長レベルの方の判断は、他の分野ととても違う。普通のシナリオではなく、日常的な思考実験を含めて自己研鑚を」
2014-07-07 19:47:54#NHK クロ現。川内原発で重大事故が起きた時、作業員の被曝線量はどれだけになるのか。九州電力が想定する最も厳しいケースは、全電源喪失し原子炉のメルトダウンが起きた場合。ポンプ車を海側に移動、配管に水を送る。屋外で10時間以上留まり、およそ42mSvの被曝となる試算。
2014-07-07 19:50:05#NHK クロ現。100mSvを超える事態については議論されなかったが、福島第一原発事故では、100mSvを超える被曝をした作業員が170人以上になった。事故から4日目、被曝限度を250mSvに引き上げた。リスクについて説明もないまま、いきなり限度を上げられたと元東電社員。
2014-07-07 19:51:32#NHK クロ現。元社員「結局私達は、駒のように扱われているのかなと思った」フランスでは、緊急時の作業員の被曝限度は300mSvが目安。そのために、普段から説明を尽くす体制。作業員に研修でリスクを説明し、署名をもらいリスト化。国がリストを定期的にチェック、本人の意志も確認。
2014-07-07 19:52:58#NHK クロ現。日本でも同じような仕組みを作るべきだと、NPO(東京労働安全衛生センター)が省庁と交渉してきたが、反応は鈍い。厚労省は「すぐに取り組むべき課題ではない」。原子力規制庁は、最近ようやく検討を始めた。具体的にどうするかはこれから。
2014-07-07 19:54:26#NHK クロ現。北村氏「VTRでは、規制庁も考える意識は持っていると。ただ手が回っていない。現場の方の被曝は大きな問題。現場の作業員を大切にしないようでは、社会に対しての安全を保つことが本当にできるのか。先般起こった250ミリ引き上げみたいな問題は、事前に充分検討すべき」
2014-07-07 19:55:53#NHK クロ現。北村氏「そもそも100mSvが何を意味するのか、国際的なある程度の了解はあるが、それは違うだろうという意見もある。説明するときは、あえて対立する意見も伝えて、実態はこうだ、現場として250もありうる、ということを事前に了解してもらう努力が大事だと思う」
2014-07-07 19:57:05#NHK クロ現。北村氏「各社、社会に対する説明責任が忘れられがち。社会との間で充分説明責任を果たして、難しいと思うが可能な限り了解を取り付けていく。それによって安全文化は作られていく。相手を信じないで、相手が自分を信じてくれるはずがない」
2014-07-07 19:58:57