子ども短歌：最終シリーズ（下）

村井ニボシ @niboshi2000

ネムーイ！

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まとめを更新しました。「子ども短歌：最終シリーズ（中）」 togetter.com/li/663399

村井ニボシ @niboshi2000

今日、これから子供短歌できそうです。

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ディドル　ディドル　ネコとバイオリン、 牛がはねて月を超えた♪ 子供短歌やります。

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バレーでは　せんせいきついと　いえなくて　サーブをうたれて　からだぼろぼろ（豊里小4年）　評：がんばるなあ。単純に「痛くて、つらい」ことを我慢できるって、体育会系の人はすごいなあ。私なんかは、「まあ、手術なら、我慢しますけど・・」という感じなのに。 #tanka

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だんご虫　まるくなるには　ワンタッチ　へんしんごには　ビー玉みたい（常盤小6年）　評：触ったら変身する虫。虫が好きな子供っているけど、変身するからなのだろうか。合体ロボと同じような認識なのだろうか。ロボットは好きだけど虫は嫌いな私には、どうもそこがよく分からない。 #tanka

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「どうもです」　言ってあらわる　そこの犬　この犬なんだ？　どうもう犬だ（東川中2年）　評：ダジャレ作。「どうもう犬」ってなんだよ。ひょっとして盲導犬の間違いか？　獰猛な犬にしては、「どうもです」って下手に出てる態度だしなあ。 #tanka

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切ないよ　彼の話を　するときの　見たことのない　君の表情が（永山中2年）　評：あー、なんか、王道だなあ。中学生ともなれば、それぞれの9時台ドラマがあるんだなあ。作者が変わった名前で、男だか女だかよく分からないんだけど、検索してみると女性名なんですわ。レズ短歌か。 #tanka

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おみそ汁　ハウスでとれた　さやえんどう　おわんの中で　行方をさがす（厚南中2年）　評：味噌汁の具がサブマリン。さやえんどうって、かなり浮力が強くて、味噌汁に浮くと思うんだけどなあ。「ハウスでとれた」がリアリティあってよい。 #tanka

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その時大を　もらすすんぜん　悲壮感　片付け準備　やらされた（野畑小6年）　評：ピンチ！　「7」の音から始まるのが、読んでてウッと詰まる感じがあり、悲壮感の演出につながっている。でも、「先生、先にトイレ！」って言えばいいだけじゃないのか。なんとなく運動会後のイメージ。 #tanka

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少年の　心わくわく　カブトムシ　ニカッと笑う。　キミはまぶしい（糸井小6年）　評：これ女の子の歌。「カブトムシであんなに楽しそうにする少年。キミの笑顔が眩しくて」と見下ろし、見守る視点なんですよね。なんだチミは。大人か。淡い恋心も含まれてる感ある。 #tanka

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アイスはね　おいしけれど　はらこわす　そしてアイスを　にらみつづける（七次台小5年）　評：アイスでお腹を壊すのは子供短歌の基本。お腹痛くて冷や汗かいてるけど、暑いしアイス美味しいから、何度も冷凍庫開けては閉め、開けては閉めしちゃうんだよな。子供としての意識高い行動。 #tanka

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顔色が　悪いといわれる　先生に　だいじょうぶですよ　元気ですよ（南美唄中2年）　評：やっぱり元気なさそうな言い方である。私も、生きてるんだか死んでるんだかわからんような、常時低調な子供だったから、よくこういう心配されたなあ。ちびまる子ちゃんの藤木ポジだ。 #tanka

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なつやすみ　かぞくりょこう　スカイツリー　くびがいたい　こんどのぼるよ（星置東小2年）　評：立ち寄るだけだったスカイツリー。上を見過ぎて首が痛い。今度は上るという決意。「大人になったらあれをやるんだ」という思いみたいに、未来に期待をかけられるのって、子供の特権だなあ #tanka

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私のね　かみがたたまごで　ちょーショック　あなたの顔みて　ゆでたまご（稚内中2年）　評：「かみがたたまご」ってよく分からないけど、寝癖とかで卵型になってしまったのだろうか。赤くなってゆで卵、という漫画的表現を、自給自足でやってしまう根性がすごい。 #tanka

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別海で　牛は見ゆるが　人は見ぬ　牛しかいない　のどかに見ゆる（五稜中3年）　評：「別海（べっかい）」は北海道の地名です。お前、「見ゆる」っていう古語表現使いたかっただけだろ！ #tanka

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短距離走　結局今年も　ビリでした　ぼくってそんなに　遅いかい？（円山小6年）　評：「いや、そんなに遅くないんじゃない？」「一緒に走った奴らが速いもんな～。お前運悪すぎｗｗ」とか言ってもらうの待ち、って感じが透けて見えて、軽くイラッとします。 #tanka

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わらじ虫　だんご虫には　にているが　丸くならなく　残念だ（常盤小6年）　評：あれ、この短歌前にやったっけ？　私も、「わらじ虫はダンゴ虫のハズレのやつ」っていう認識をもっていたなあ。つついてみて、「丸くならない。またハズレだ」ってやってたわ。ダンゴ虫って見たことない。 #tanka

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放課後の　遊び疲れて　もうだめだ　校舎の上に　オレンジの空（千代田小4年）　評：普通に青春。「もうだめだ」というところまで遊べるのがかっこいいな。遊びの帰りに学校の近くを通って、ふと校舎ごしの夕焼けを眺めたんだろうな。勉強するんじゃなけりゃ、学校って魅力的ね、と。 #tanka

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む。仕事だ。短歌できなくなった。

村井ニボシ @niboshi2000

君に歌を歌ってあげよう　そんなに長くはないけれど とってもすてきな歌なんだ　だから財布に手を入れて 僕に一文投げておくれ♪ 子供短歌やります。お代はいりません。

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つりをして　フグがたくさん　つれました　けれどもフグは　みんなしんだよ（あさひ小4年）　評：フグ毒よりも恐ろしいもの、それは人間の身勝手さだ！　いやまあ、そりゃ釣ったら死ぬだろうなあ。鉄のカギ爪を口に引っ掛けて、グイーッとやるんだし。 #tanka

村井ニボシ @niboshi2000

プールではね　泳いでいると　息ぎれが　けんばんふくと　ふくのがとまる（天神小6年）　評：息吹とは生命。なんで見えもしない空気のおかげで生きていて、なくなると苦しくなるんだろうなあ、という不思議。確かにあった。手をぶんぶん振って、空気の触感を感じようとしたりしていた。 #tanka

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さようなら　可能性たち　ぐるぐると　水に混じって　消えていくのね（廉舞中2年）　評：これも中二病短歌？　なぜかこいつの可能性とやらは、うず潮に巻き込まれていくようだ。なんだろう。水泳部で、大会に負けたりしたのだろうか。 #tanka

村井ニボシ @niboshi2000

このつらさ　だれにもわからず　くるしんで　最終的には　すごくくるしむ（中学生学校名不明）　評：がんばれ、って言いたいね。