@applex000 「お邪魔するわよ!」勢い良く扉を開けた少女が自身の髪や肌と同じ白い日傘を折り畳んで軽快に店に踏み入った。
2014-06-21 09:54:53@applex002 「…なんだお前か。冷やかしなら帰れ。お前が踏み入っていいのは一階だけだ。奥の扉には触るなよ。と言うかそこから一歩でも動くな。動いたらつまみ出すぞ」
2014-06-21 10:29:49@applex000 「あらあら、随分なご挨拶ね。そんなに丁寧に持て成してくれなくってもちょっと聞きたいことがあるだけよ。すぐに出ていくわ」
2014-06-21 10:35:15@applex000 「あなたのお店、昼間はいつも暇じゃないの(勝手にソファに座り)。…教えて欲しいのはヴァンパイアについてよ。ヴァンパイアに噛まれた人間はどうやったらヒトに戻れるの?」
2014-06-21 10:44:43@applex002 「おい、動くなと言ったはずだ。…そんなことを聞いてどうする?噛まれでもしたか?アルビノの吸血鬼なんてのは珍しい。お前は見目だけは悪くないから黙っていれば高い値が着くぞ」
2014-06-21 10:50:49@applex002 「…断る。お前は既にこちらに貸しがあるはずだろう。そうでなくてもこちらにメリットがない。そうだな、東の国では地面に這いつくばって額を擦り付ける懇願方法があったな。土下座というらしい。アレをやってくれるなら知恵を貸してやってもいいぞ」
2014-06-21 11:11:35@applex000 「冗談じゃないわ!誰がそんな阿呆みたいな真似するものですか。大体、貸しなんてつくった覚えはないわ。あの騒動の大元は元々パパの持ち物だったのよ。わたしには携わる権利があったもの!」
2014-06-21 11:31:13@applex002 「ふふ、まあそう言うと思っていたよ。…帰れ。お前にくれてやる情報は持ち合わせていない。第一そんな都合の良い方法があったら吸血鬼は驚異にはなり得ない。噛まれたと言うなら、諦めるんだな」
2014-06-21 11:45:40@applex000 「それもあなたが、じゃなくあなたの店の先代店主がでしょう。…帰るわ。あなたに言われたくらいで諦めるものですか。…そんな都合の良い方法がないと困るのよ」
2014-06-21 12:01:46@applex002 「ふふ、その通りで御座いますお嬢さま。生憎と振れる尾がなかったもので代わりに犬を三匹ほど提供させて頂きましたが。元気に成長しているようですね。旦那さまが先日様子を見せにいらっしゃいましたよ(くつくつと可笑しそうに笑い)」
2014-06-21 11:52:25@applex000 「それもあなたが、じゃなくあなたの店の先代店主がでしょう。…帰るわ。あなたに言われたくらいで諦めるものですか。…そんな都合の良い方法がないと困るのよ」
2014-06-21 12:01:46@applex002 「どうぞ、お帰りはこちらで御座います(態とらしくゆるりと扉を開き)。…首を垂れたところで死にはしない。遜るべきところで遜ることを知らなければいつかその傲慢さが身を滅ぼすぞ」
2014-06-21 12:09:51@applex000 「そういうの、余計なお世話って言うのよ。あなたのような黒い仕事をしてる人には言われたくないわ」当て付けのように音を立ててドアを閉めるとそのまま歩き出した。
2014-06-21 12:16:28『無いんですか、吸血鬼を元に戻す方法』「ない。…完全にという意味では無理だ。なってしまったものはどうしようもない。だからこそ吸血鬼は人に忌み嫌われながらも恐れられる生き物だからな。ただ、納品時期に合わせて個体の吸血鬼化を遅らせたことはある。わたしではなく先代店主が、だがな」
2014-06-21 12:22:07「定期的に人間の血を輸血してヴァンパイアの血に冒された血と入れ替えるのさ。ただし最初に輸血した人間が輸血し続けなければ意味がない。複数人の血が混ざると抗体ができるとかなんとか。…そうやって12歳の少年を16歳まで子飼いにして納品したらしい。要は遣り様だ」
2014-06-21 12:26:55「…そうだな、知識商店なんて呼ばれる『青猫堂』という店があるじゃないか。あそこの主人ならそんな手法も知っているんじゃないか?」『ふーん』「…三階の個体の身体記録はまだつけてないな?」『今からやりますよー』「納品前だ、頼んだぞ」『あいよ!』
2014-06-21 12:30:17