神谷涼先生の「TRPGシステム」と「セッション」のお話
たまにエロ以外の話 絵なら見れば判断できる、漫画や小説なら読めばわかる、大半のゲームもプレイしてみれば冷静に判断できる点は多い しかし、TRPGはバランス以外の点について、その判断を作り手はもちろん、作り手以外でも、とても難しいと思います
2014-07-17 20:11:04自分自身、そういった時代があったことを前提に言いますが TRPGでは、かなりの人が「これまででもっとも面白いセッション」のできたシステムを、「もっとも優れたシステム」なのだと考えてしまいます
2014-07-17 20:12:43TRPGのセッションの成功は、もちろんシステムによる部分もあるでしょうけれど、それ以上に「参加したPLの顔ぶれ」「GMのコンディション」「用意されたシナリオ」「その場の空気とか波長」などが影響します
2014-07-17 20:15:13「最も面白いセッションを提供してくれたシステム」は、あなたにとって「最も波長の合うシステム」かもしれませんが、「誰にとっても最も優れたシステム」ではありません ひょっとしたら、たまたま一度波長が合っただけで、二度目以後はうまくいかないシステムなのかもしれません
2014-07-17 20:16:29この「面白いセッションを提供してくれたシステム」が「自作」のものであった時、作った人およびその周囲は、とてもあっさりとそれが「最も優れたシステム」だと錯覚してしまいます 「自作」であることは手作り料理や日曜大工と同じで、結果が素晴らしければ一般商品以上の満足を与えてくれるのです
2014-07-17 20:19:25これはかなりの人が陥りやすい精神状態です 自分には過去、最も長い時間をかけて作り改造し遊び続けていたシステムがあります そして、自分はまさに「これこそが最も優れたシステムなのだ」と信じ込んでいました あまり言いたくありませんが、当時は他を見下していたと言ってもいいでしょう
2014-07-17 20:23:42そこから抜け出すのは画期的な出会いとか、瞬間的な閃きではなく、長い自己弁護と自己否定と自己嫌悪と現実逃避の積み重ねがあるのですが、それはさておき
2014-07-17 20:26:59もちろん、システム側が「面白いセッション」を提供できるよう最大限の努力はしますし、何より「つまらないセッション」を回避すべく動くべきでしょう しかし正直、「面白いセッション」は、優れた環境とユーザーが生み出すものと考えています
2014-07-17 20:30:07自身の恥ずかしい話にもなりますが、自作に酔っている頃というのは「つまらないセッション」を参加者のせいにします 理念を理解できない、システムの考えたように動かない、それが悪いと考えます 実際に問題ある参加者が皆無というわけではないでしょうが、全ての問題を参加者に押し付けがちです
2014-07-17 20:32:53TRPGのシステムはある程度分類されるデータから成り立ちますが、「セッション」はおそろしく複雑にできています 同じ日時、同じメンバー、同じシステム、同じシナリオ、同じキャラクターとデータでセッションしてすら、ほんの小さな気分や発想、影響が違うセッションを生みます
2014-07-17 20:37:25何が言いたいかといえば自作のシステムを作った時、「何度かの成功したセッション」をもって、そのシステムが素晴らしいと考えてはいけないということです 参考にするなら「最も失敗したセッション」を参考とすべきですし、それをもって自作システムの「優劣」を問うべきでしょう
2014-07-17 20:40:26「優れたTRPGシステム」が、ユーザーに提供できるのは「1:面白いセッションができそうな予感」「2:セッションに負担を与えない構造」「3:つまらないセッションを避ける手法」でしょう 1がなければ最初に遊ばれず、2がなければ再度遊ばれず、3がなければ反感を持つ人を増やすでしょう
2014-07-17 20:45:11……まあ、自分もちょくちょくやってるように、軽く「作ってみる」程度なら別にこんな難しいことは考えなくていいのです、日曜大工、趣味の工作なのですから (先日の『敗北刻印+』は発表段階でテストプレイゼロでしたし)
2014-07-17 20:47:14ただし、自作品について胸を張って他の人に勧め、遊んでもらい、彼らに自作品の「優劣」を問うなら、彼らのセッションにおけるそのシステムの位置づけについて、考えておいた方がよいかと思います
2014-07-17 20:50:55まじめな話おわり ちなみに、中学高校大学と続いていた、この痛々しい時代から、自分の精神を広いステージに導く最も大きな役割を果たしてくれたのはエロなり茶でした
2014-07-17 21:01:52自身のやりたい方向に無理やり誘導するスタンスが以下に愚かで無駄で、人をよりつかなくさせるか、教えてくれたのがエロなり茶だったのです というわけで、自分はそこで待機者のニーズに応え、悪く言えば媚びつつ、自身の嗜好にじわじわと誘導し、相手を理想のパートナーに誘導する手法を学びました
2014-07-17 21:04:24これがGM、およびデザイナーとして、大いに重要な視点と技術であることは、ご理解いただけるかと思います、あとタイピング速度もレベルアップしました そんなわけで今も(主にオンセ限定だけど)自分は得た技術を有用に使い続けているのです
2014-07-17 21:06:18まとめをみてくださった方の反応紹介
神谷涼先生の「TRPGシステム」と「セッション」のお話 - Togetterまとめ togetter.com/li/694203 @togetter_jpさんから 身につまされるお話です。
2014-07-17 22:13:40自作TRPGのGMをコンベンションでするのって、もう背水の陣。他人が作ったゲームで失敗しても、半分はシステムのせいに転嫁できる。でも、自作システム、自GMならもう完全に自分の責任。それでも俺は断定裁判のGMをやり続けるよ。
2014-07-17 22:16:09犬月パクマンさんのオリジナルシステムが収録された同人誌
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神谷涼先生の「TRPGシステム」と「セッション」のお話 - Togetterまとめ togetter.com/li/694203 良いお話。想定外の運用がネックになるのは設計する際には必ずついてまわります。評価方法、評価基準の精査が重要ですね。だから荒い評価方法の処女作は大変。
2014-07-18 01:16:51なめくじ たべぞうさんのオリジナルシステムが収録された同人誌
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都合のいい環境が降って湧いてくるなんてことはなくって、そこには善意で活動してくれてる人がいるのを共通認識としてもらいたいなと思います
2014-07-17 22:56:41ブログ更新。 神谷涼先生の「TRPGシステム」と「セッション」のお話まとめさせていただきました: 神谷涼先生の「TRPGシステム」と「セッション」のお話まとめさせていただきました。 神谷涼先生の「T... bit.ly/1pedJ11
2014-07-17 23:58:26