#カーネーション 周防さんをめぐる @gontaaya さんのツイート

2011年度下半期放送、NHK朝ドラの名作「カーネーション」。2014年の再放送で私たちは再び周防さんに出会いました。「今度こそ周防さんを好きにならないように」耐えながらの@gontaayaさんの渾身のツイート群は美しく凛として、それだけでひとつの作品です。前半は放送にそったツイート、続いて【周防さん考察】では、ドラマでは語られなかった部分へ想像を広げ、もうひとつのドラマ「周防さんの物語」が紡がれていきます。随時更新いたします。(「考察」が始まって以降は、放送日に即したツイートを藤色にしています。)
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ごんたあや @gontaaya

A説が流され、それへの反論としてB説が出てくる。もちろんBが事実なのだろうと思うのだけれど、それでもたぶんAは消えない。なぜならAにはその需要があるからだ。それは、「願い」だ。

2014-10-05 01:10:43
ごんたあや @gontaaya

欲望が言説を生む。欲望は願いと言い換えられる。こうではなかった現実を見たいという願い。背景には何かあったということで納得したい願い。数々の伝説や説話がそうしたひとびとの願いから生まれたように。全く訳の分からない不条理な派生を含めての、作品だと思う。

2014-10-05 01:12:30
ごんたあや @gontaaya

最後の1ヶ月が強烈な違和感を与えたのは事実。その意図を汲めと、喪失の痛みを抱えて生きろと観る側に突きつけたのも事実。それが非常に過酷で容赦なくて、その過酷さがむしろしみじみ骨身にしみていったひとたちもいれば、とても悲しんで受け取らなかったひとたちがいるのも事実。

2014-10-05 01:18:32
ごんたあや @gontaaya

意図を理解しなきゃいけないことなんてない。義務などない。伝わらないこともある。意図は分かっていても断固拒否、受け取りたくないこともある。好きか嫌いかで決めても一向に構わない。だってドラマなのだから。誰によって汚されるようなものでも汚れるものでもない。これは、ドラマだ。

2014-10-05 01:20:56
ごんたあや @gontaaya

しかしドラマである以上に、日常を浸食されるほど観る側の心に食い込んできたのがあの作品なのだと思う。それゆえ衝撃は大きく、反発と怒りがある。だから今頃になってもこんなネタが発信され、拡散される。それほどの「熱さ」と「鮮度」をこの作品がなお保持している。これは本当に凄いことだと思う。

2014-10-05 01:32:01
ごんたあや @gontaaya

そしてそれは作り手においても。その「熱さ」が伝わってきた。

2014-10-05 01:33:54
ごんたあや @gontaaya

再放送を見ないとその意図をきちんと汲めない、受け取れないということは、やっぱり一発勝負の表現としてはまだ十分でなかったのだろうと思う。タイミングと観る側個々の事情もある。この世に完璧というものは存在しないのだから一向に構わない。糸子のように不完全で、いい。私はそんな作品が好きだ。

2014-10-05 01:35:47
ごんたあや @gontaaya

15分×151回=2265分で人生が全て描けるのなら、毎日毎日こつこつ生きて死んでいく人生の意味など皆無だと思う。そのひとの人生のいくつかの局面を選んで描き、本質のようなものをわずかに掬い取れたら、それが全てだと思う。その意味において、『#カーネーション』は、優れた作品だった。

2014-10-05 01:39:15
ごんたあや @gontaaya

あの一連のツイートは、当事者および関係者に向けて発せられたものではないことは明白で、事情を知らない観る側の心が傷つくのではないか、さらに作品が傷つくのではないかということを懸念して、このツイッターという場で、タグをみるひとたちに向けて、伝えておきたかったのだろうと想像する。

2014-10-05 01:44:32
ごんたあや @gontaaya

達観していてもかまわない立場の、黙っているしかないかもしれない立場の、当事者であるひとが、あえて境界を踏み越えて身を乗り出して、思い切ってここで言葉を発信したということに、やむにやまれぬ思いや作品への愛情を感じる。そして発信直前の躊躇や不安はいかばかりかと思わずにはいられない。

2014-10-05 01:47:27
ごんたあや @gontaaya

一連のツイートに書かれたことは、わたしたちは作品からもうすでに十分に受け取っている。

2014-10-05 01:50:31
ごんたあや @gontaaya

それはそれとして、作品は1人で歩いていく。 どうにもいたしかたなく、そういうものだと思う。

2014-10-05 01:51:01
ごんたあや @gontaaya

優れた作品は、100人の論者がかかっても1000年の歳月を経ても決して論じ尽くされ崩れることはない。そんな作品を愛するものが好き勝手に熱く語るのが喜びであり、醍醐味であり、価値があるのだ。おそらくはけなすのもあげつらうのも同じく。その願いがある限り。

2014-10-05 01:51:41
ごんたあや @gontaaya

毀誉褒貶波に揉まれてもなお輝きを失わずに残っていくのが、世に残る作品なのだと思う。その意味で、『#カーネーション』はこれからも観るひとの心をとらえつづけ、論じられ続けていくだろうと確信する。

2014-10-05 01:53:35
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