ストレンジムーン3巻発売イベント

くろとらくんbot @kurotora_bot

玲音くんにそっと耳打ちをするクレアちゃん―― 「遊ぶ予定も大事だけど…玲音、私達も来年は受験生だし、もし良かったら勉強見てもらっていい？　志望校に偏差値届いてないのは私だけだし、できれば…えっと、個人指導で…」 成績の悪さすら武器にする……だと！？

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「ああ、それいいな。どうせならみんなで勉強会とかするか？」 「そ、それだと絶対、無駄話の時間が増えちゃうし、みんなで予定あわせるのは大変だし…そもそも勉強が必要なの私だけだしっ！」 ……いったいなんの勉強をする気なんですかね（棒）

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ほほえましげに見守るメリアさん！ 「クレアもね、玲音くんと同じ大学に行きたくて必死なの。可愛いでしょ？」 「……ソウデスネー。青春デスネー」 「まぁ、落ちちゃった時は入籍からの同居っていう手段もあるし？」 ……１ミリも冗談に聞こえないのがスゴいですよね……？

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zzz……はっ！？ うっかり玲音くんの家のリビングで眠ってしまったくろとらくん…… そして部屋の一隅から若い男女の囁き声が！ 「……玲音、ダメ……くろとらくんが起きちゃうよ……？」 「ダメって言われても……ごめん、俺もう我慢できない…っ！」 遂にきせいじじつ！？

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ゴソゴソ…… 「……あれ？　この頭、はずれないな……」 「もしかして、内側からロックがかかってない……？」 「まじで？　せっかくくろとらくんの〝中身〟を確かめるチャンスなのに……！」 「や、やめとこう？　ほんとに起きちゃうよ？」 　 ……ﾁｯ。このﾍﾀﾚどもが……

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玲音くん達に小一時間、説教をするくろとらくん！ 「玲音くん！　なかのひとなんかいないって何度言ったらわかるんですか！　くろとらくんの中身は夢と希望と物欲です！」 「ご、ごめんなさい……」 ふー。危なかった……危うく〝中に誰もいない〟ってバレるところでした！

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「あれ？　姫想華ちゃん達はもう帰ったんですか？」 「おう。後はお前とクレアとメリアさん……なんだけど、実はメリアさんが急に寝ちゃってさ。客間に布団敷いたけど、もう遅いし、クレアもこのまま泊まりかなぁ……」 あ、それ狸寝入りです。間違いなく。

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「運転手さんも帰っちゃったんです？」 「うん。メリアさんと俺らが合流した後、すぐに帰ったっぽい。明日の朝、また迎えに来るってさ」 メリアさんを置いては帰れないクレアちゃん…… 娘へのアシストに、ほんと余念がないですね……？

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「……えーと、くろとらくんも布団いる？　そもそもそのまんま寝るの……？」 「ぼくは虎なので、ソファとかで丸くなっていれば大丈夫です！　朝のフルーツだけは忘れないでください！」 「あ、はい……じゃ、風呂とかも……」 「もちろん入ります！」 「え！？」

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「なーんて、冗談ですよ？」 「そ、そりゃそうだよな！　まさかとは思ったけど…」 「湯船に入るとお湯がぜんぶ溢れちゃうので、シャワーだけ借りますね！」 「……なん…だと…？」 くろとらくん（シャンプーハット装備）の悩殺シャワーシーン！ 挿し絵でお見せできないのが残念です！

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「ふー。いいお湯でした！」 「ほんとに浴びたのか……つか、むしろ洗濯？」 「誰が洗濯板ですか！　香夜子先生の悪口はやめてください！」 「言ってない！　そもそも会ったことすらない！」 そのうちクレアちゃんの婿候補として挨拶する羽目になると思います！

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消灯～。 「あれ？　クレアちゃんは玲音くんの部屋で寝ないの？」 「わ、私はそれでもいいんだけど、玲音が……じゃなくて！　客間にママと並んで布団敷いてもらったから！」 なーんだ。それなら（香恋ちゃんも）安心ですね！ おやすみなさい！

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…………………………………………はい。 それで終わるとか、もちろん思ってなかったですよ……？

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深夜、がさごそと衣擦れの音で眼を覚ましたくろとらくん…… なんと玲音くんの寝室前に人影が！ お化け？　幽霊？　ヤンデレ？　伊勢エビ？ クレアちゃん「……れ、玲音？　まだ起きてる？」 ……へんじがない。じゅくすいしているようだ。

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「寝てるの？　えっと……なんだか寝付けなくて……ちょっとだけ、一緒にいていいかな……？」 玲音くんが寝ていることを確認した上で、なおも言い訳っぽく予防線を張るこのあざとさ……！ 間違いない！　ヤツは……エースだ！

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いそいそと玲音くんの布団に潜り込むクレアちゃん…… 「……こんばんは」 「か、香恋ちゃん！？」 先客がいました！！

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そして肝心の玲音くんがいません！ 「これは……事件です！」 「くろとらくんまで！？　え？　何？　これドッキリか何か！？」 自分の暴走を棚に上げて混乱するクレアちゃん…… すみません、エースじゃなくてやっぱりポンコツでした！

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消えた玲音くん…ベッドの中にいた香恋ちゃん…！ 「謎はすべて解けた！　犯人は香恋ちゃんです！」 「……当たり前でしょ？　クレアさんならきっと仕掛けてくると思ったから、ここで待ち伏せしてたの。兄貴は私の部屋で拘束済み」 …香恋ちゃんてば…すっかりヤンデレをこじらせて…

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そして始まる香恋ちゃんからのお説教！ 「だいたいクレアさんには常識がないです。二人っきりなわけでもないのに、嫁入り前の娘が真夜中に何やらかしてるんですか？」 「ご、ごめんなさいっ…！」 ……正論ですけど、お兄ちゃん監禁中の香恋ちゃんもどっこいどっこいですよね……？

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正座で反省中のクレアちゃん…… 香恋ちゃんもひとしきり怒って落ち着いたみたいです。 「じゃ、私も部屋に戻ってもう寝ますから。お休みなさい」 「う、うん……本当にごめんね？」 ……クレアちゃん、何か忘れてないですか？

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「……って、玲音は香恋ちゃんの部屋にいるんだよね！？　香恋ちゃん！？　兄妹でそれはダメだよ！？」 やっと気づいたクレアちゃん！ 「香恋ちゃん！？　ちょっと開けて！　鍵閉めないで！」 玲音くん……南無三……

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「くろとらくんも呑気にお祈りとかしてないで！そうだ！窓！外から入れない？」 「…たぶん入れますけど、リア充ごときのためにぼくがそこまでする義理は…」 「…くろとらくん？　もう一度、真面目にお願いした方がいい？」 「…合点承知です！」 …いま一瞬、メリアさんと同じ顔してた…！

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影の馬に乗って、窓の外から香恋ちゃんの部屋に突入するくろとらくんとクレアちゃん！ 目の前には抱き枕扱いにされた玲音くんが！ 「んーーっ！　んーーっ！？」 …猿轡つきとか、香恋ちゃん…何もそこまで…

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「た、助かったっ……！　香恋、お前なー…俺がクレアに夜這いするとでも思ったのか……？　兄ちゃんにそういう甲斐性はないぞ……？」 ……いえ、香恋ちゃんが懸念していたのは逆のほうで、しかもそっちは見事に的中してましたよ？

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朝も近いので、とりあえずもう寝ることに！ 「ふー…リア充って、襲われたり監禁されたり大変なんですね…やっぱりリア充って怖いです！」 「…くろとらくんのリア充観って、ちょっと歪みすぎだよね…？　あとクレアはともかく、俺はそもそもリア充じゃないし！」 リア充がなんか言ってる！