第3回短詩会 入選作まとめ #短詩会
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マッシュポテトでも存在証明になり得る夜の帳が下りる
@zenshuuwokaini(二字空キ)
マッシュポテトって、銅蟲先生の影響なのだけど、肉と一緒に供されるイメージあるんですよね。ここではマッシュポテトを質素のイメージとしても、贅沢のイメージとしても見ることができるけど、贅沢とさせていただきました。 作者、解説を御願いします。
2014-08-20 02:51:40血流を包みて白きワンピース少女は笑う卒業アルバム
@16hu_(キュバル)
「人間なんて皮一枚下は血と内臓の詰まった糞袋なんだから、そこんとこを忘れるなよ」というのは村崎百郎ですが、血流を白きワンピースで包んだところに良さがありますね。どこか不穏な雰囲気があるのもいいです。 しかしこれ、上句のみで俳句にしてしまったほうが簡潔で良いような気もします。
2014-08-20 02:54:09ゴツいバイクが突如緑に光りたり数ふるほどもなき夏の星
@zenshuuwokaini(二字空キ)
これはですね、「ゴツいバイク」がもっと具体的でもいいというか、RCの「雨上がりの夜空に」みたいなノリだと思って選びましたし、「ゴツいバイク」がカワサキの原付だったらもっといいヤンキー短歌になっていたような気もします。 「突如緑に光りたり」は解釈ムズいので、作者の解説を求めたい。
2014-08-20 02:57:00「裏切者は裏切を恐れ逃亡す 泣きながら対抗す 夏に」はわたしのです。 素敵な選をいただいたのでよろこばしいですが、そんなに喜ばしいものではございません。人を騙したことのある人は、人に騙される可能性に気がつきます。蛇の道は蛇。
2014-08-20 02:52:19果たして裏切者が恐れ、逃亡し、泣き、対抗する対象は誰なのか。最後の《夏に》は、ちょうどいい切りどころではありますが、この三字でもっと深いところまで斬りこめたのではないかという悔やみもあります。
2014-08-20 02:53:46「血流を包みて白きワンピース少女は笑う卒業アルバム」もわたしの作品です。 大学で卒業写真を撮るとき、ワンピースを着た女の子がジャンプし、その瞬間を写真に――という予定だったらしいのですが、ワンピースでジャンプしたから下着が丸見えてやめたという彼女がモチーフではあります。
2014-08-20 02:55:50問うならば、少女は人間なりや。へらへらした大学生風の彼女のなかにも、脈打つ臓腑があり、血流の如き心情があり、刻みつけてきた過去がある。たしかに上の句のみで、季語は無いものの簡潔に言うことができます。しかし卒業アルバム。いったい何から卒業するのか。日々は帰らぬものという。
2014-08-20 02:58:41「あの日から帰らぬ人を責め立てる少しの嘘と最後のさよなら」はアリスさんの作品ですが、わたしのみが選んでおりました。 題材と展開は月並みかもしれません。しかし月並みであることは悪いことばかりではない。キャッチャーな作品、気の利いた技術の乱立するなか、一本の芯を見ました。
2014-08-20 03:00:14「心臓を銃弾にして天国を祝砲で撃つテロリズムの日」はシロソウスキーさんの作品。特選でいただきました。 接続の仕方に魍魎が潜んでいます。《心臓を銃弾にして。天国を祝砲で撃つ。テロリズムの日》とわけたとき、前半でえぐりこまれる印象があります。 テロリズムの日、は少し落ち着いているやも
2014-08-20 03:02:35「性格を変えたくてさあ」前髪をそろえた理由「脳と近いし」 こちらもシロソウスキーさんの作品。並選です。目立っていました。並選です。かなり渋い作品だなと思います。
2014-08-20 03:03:29ぼく/わたしたちは同じじゃないと声をあわせるシュプレヒコール メンヘラ展2 はわたしの作品です。解説を希望されたのでがんばります。 行ってきましたメンヘラ展2。キュロフのほうで少し申しましたが、よくもわるくも違和感の塊でした。
2014-08-20 03:04:34なにかを表現するということは、たしかに自分の表出欲求に従ったことかもしれませんが、展の名を冠し、集まり、開催するということは、《他者に見て欲しい》という欲求があるはずなのです。 しかしメンヘラ展2、あるいは他の創作物、芸術作品もそうなのですが、《他者に受け入れて欲しい》を感じない
2014-08-20 03:05:51悪いことではないし、芸術における定跡のひとつなのですが、個人的な感想では「あなたに見せるけどあなたに見て欲しいわけではない」という言い方は大きな矛盾であり、稚拙であり、かわいらしいものです。 それも、社会性があれば許されます。動かしたい人がいるのだから。社会と芸術はそんな関係とも
2014-08-20 03:07:22しかしメンヘラ。どこから来てなにを求めるのか。それすらわからないというわからなさ、それは100年前あるいはそれ以上前から芸術家たちが研究と実践と発露と淘汰を繰り返してきたテーマではないのか? そんな膨大な前例を前にして、メンヘラの四字でどこまで戦えるものか。
2014-08-20 03:08:37さらに言うなれば、そういうテーマと、「今日は私たちの心の叫びに耳を傾けてみてください。」という文を扉に飾りながら、狭い室内、こんにちはと挨拶をしてくる運営陣、落ち着き過ぎた展示スペース。ふざけるなよ、大学の学祭じゃないんだぞというのが率直な感想でした。
2014-08-20 03:12:05彼ら彼女らは偉大なテーマを内包しておりながらソレに気づいておりません。それが、ワガママな言い方ですが悲しいし悔しいし頭にきました。 今、政治活動も茶番めいています。かつてソレを本気でやった人たちがいました。結局、みんな、どこかで視たなにかを真似しているに過ぎないのだろうか。
2014-08-20 03:14:03そんな衝動があったのと、「あ、メンヘラ展2見たんスよー見たんスよー」という気持ちがあってああいう作品になりました。ほんとうは〈メンヘラ展2〉という題にして……とかいろいろ考えたのですが思考対効果を考慮した結果あのかたちでまとまりました。
2014-08-20 03:15:20短詩会に初参加しました。投稿した歌も選んでいただき、とても嬉しく思います。いただいた質問等に答えていきますが、はじめは新規アカウントなのでリツイート頼りになるかもしれません。
2014-08-20 03:29:25〈マッシュポテトでも存在証明になり得る夜の帳が下りる〉の歌ですが、これはマッシュポテトを作る手間を詠んだようなものです。実際には自分で作って自分で食べたのですが、それが二重に承認欲求を満たす行為に思えました。「贅沢」か「質素」かでその度合いが変わりますが、私にはごちそうです。
2014-08-20 03:34:34