高校野球 延長45回の奇跡
- sky_library
- 685
- 0
- 0
- 0
そういや帰ったら「高校軟式野球が……」と騒いでるのでなんのことかと思ったら、延長45回の試合があったんですね。そりゃびっくりするわ! しかも今日も0-0のまま引き分けサスペンデッドゲーム(中断)で明日に持ち越しという……。
2014-08-30 23:55:52高校野球って結構細かい&めんどくさい取り決めが多くて、高校野球好きなら「高校野球特別規則」を読むだけでも一日楽しめるくらいなんだけど、今回のはその中でもいろいろ重なって生まれた奇跡のような事例だったり。
2014-08-31 00:02:10サスペンデッドゲームについて
まず、高校野球は延長15回まで(プロ野球なら12回)というのはよく知られてる話で、そこで決着がつかなければ引き分け再試合。翌日に0-0のまっ更な状態から1回表が始まる。でも例外規定として「全国高校“軟式”野球大会」だけはサスペンデッドゲーム(中断)になる。
2014-08-31 00:06:33つまり15回を終わって同点なら、翌日に打順・オーダーを全て引き継いだまま16回表から再開されることになる。テレビ中継されてる硬式野球はサスペンデッドゲームがなく、軟式野球でもこの大会のみ存在しているというのがまずポイント。
2014-08-31 00:10:38延長の規定
さて、明日の試合は延長46回表から再開されるわけですが、「規定」により最長で延長54回で打ち切りになります。しかもダブルヘッダーでその直後に決勝戦が行われ、その決勝は「規定」により最短9回で打ち切られる可能性があります。……「規定」ってなんのこっちゃって話なんですが……
2014-08-31 00:16:36まず、この野球大会は高校生がやるものなので、全国で夏休みが終わる8月31日には大会を終わらせないといけない。で、この試合は準決勝なので残り2試合消化する必要がありますが、残された期間は1日……。8月31日である明日に終わらせるために準決勝・決勝を1日で消化するハメになったのです。
2014-08-31 00:22:36ではなんで準決勝が延長54回までなのか。これは「1日にプレイできるのは18回まで」というところによります。決勝1試合分の9回から逆算すると、準決勝に費やすことができるイニング数は残り9回。つまり、55回をやってしまうと決勝ができなくなってしまうので、準決勝は最長54回までと。
2014-08-31 00:32:21逆にいえば決勝のイニング数は準決勝次第とも言え、準決勝が48回までに終われば決勝は普通に延長15回までできますが、準決勝が54回までいきば決勝は9回で強制終了です。
2014-08-31 00:35:14引き分けだった場合の「抽選」
ただ、いくらなんでも54回までには決着がつくはずなんですが、もし延長54回引き分けに終わったら決勝に進むのはどちらの高校になるのか。それは抽選――くじ引きで決まります。
2014-08-31 00:39:0154回が終了した時点で試合に出場していた選手18名が封筒を選び、その中に1つだけある「○」が書かれた紙の入った封筒を選んだ高校が決勝に進出です。ここまで来たのならこの結末だけは避けたいところですが……。
2014-08-31 00:42:27投球回数の制限
あと、両校の投手は3日間45回を通して全て1人で投げ通しています。1点で即勝敗に直結する延長戦ですから代える決断は非常に難しく、両投手とも明日も最後まで投げると思われますがここにも問題が。規定により「1日に登板できるのは15回まで」となっているのです。
2014-08-31 00:47:04もし延長54回まで投げ通した場合、決勝では(登板するとしたら)完投させられず、6回投げたら強制的に交代せざるを得なくなり、投手陣の状況によっては苦しい状態になります。
2014-08-31 00:51:35決勝戦について
そして最後に、「決勝」が引き分けに終わった場合ですが……前述のとおり翌日に再試合を行えないため、試合はそこで打ち切りです。そして規定により、両校「準優勝」になります。大会の優勝校がいないまま幕を閉じることになります。
2014-08-31 00:55:25……とまあ、重箱の隅をつつきまくったようなことを長々書いてきましたが、いずれにせよ、こんな状況に至ることを想定したルールでないことは確かです。本当に偶然に偶然が重なった結果だということは強調しておきたいところです。
2014-08-31 00:58:03