美大鬼薬ネタまとめ
- runbacat7771
- 918
- 0
- 0
- 0
昼間はあれこれ気を引くものがあるからいいんだけど、二人きりの夜がつらい加ヶ知くんですよ。綺麗な川で遊んで、濡れ髪+ほぼ全裸の只野君を見ながらそろそろ寿命が切れるのかもしれないだが悔いはない…って脳内カメラに納める加ヶ知くんですよ
2014-09-12 21:20:45そして運命の無人駅の夜ですよ。半径500メートル以内二人しかいない状況に心が折れそうになりつつも、鋼の克己心を召喚して眠ろうと頑張る加ヶ知くん。そこにちょっと冷えるからそっちで一緒に寝てもいいですか?ってすりよってくる只野君のこうげき!
2014-09-12 21:26:11数日後、上機嫌の兄と落ち込みまくってる加ヶ知くんと合流し、二人の温度差に戸惑う弟。天然バイ気質の只野くんはもっと仲良くなれるかも…?くらいの気持ちで体の関係に及んだんだけど(そして想像以上に楽しかったので満足)
2014-09-12 21:42:11真面目な加ヶ知くんは、嬉しいと同時に大切な友達を汚してしまったような罪悪感でつらい。それからなんとなくすれ違い始め、卒業制作やら建築士の試験勉強やらで会わない口実もできてしまい、だんだんだんだん疎遠になり、卒業して連絡も途絶えた二人なのじゃったー
2014-09-12 21:47:29でもマキミキ加世ちゃんトリオは卒業しても仲良しだったので、そこから風のうわさでお互いの情報が流れてくる。只野くんは卒業した後弟と外国行ったらしいよーとか、加ヶ知くんは件の講義がおもしろい教授が立ち上げた建築デザイン事務所に入ったよーとか
2014-09-12 21:56:29でもって数年経過。大好きなでっかい施設のデザインをやり遂げた元教授と加ヶ知くんはグッドデザイン賞的なものをいただいて、仲間を集めてぱーっとお祝いしようという話になるわけです。立食形式で有象無象誰でもいらっしゃいな催しにしたら、懐かしくも麗しいあの人が花束抱えていらっしゃいました…
2014-09-12 22:12:23只「お久しぶりです」 加「……お久しぶりです」 只「ここに来る前に見せてもらってきましたよ、あなたの仕事。素晴らしかったです」 加「ありがとうございます」 只「大きいですね」 加「そうでしょう」 只「変形するんですか?(小声)」 加「設計図は作りましたがボツになりました(小声)」
2014-09-12 23:10:50くすりと笑ったらなんとなく雰囲気がほぐれて、懐かしさであれも聞きたいこれも話したいと思う加ヶ知くんだけど、他の人もひっきりなしに話しかけてくるからなかなか思うようにいかない。ので、お決まりの「この後空いてますか」作戦です。行きつけのバーの名刺渡して待ち合わせですシェイコラ
2014-09-12 23:18:32やっとパーリィが捌けて、バーに駆け付けたら、カウンター席にちょこんと座って待ってる只野くん。久しぶりにこういう店に入った、と言うのが意外で今何をしてるのか尋ねると、1年ほど前に帰国して地元のど田舎にアトリエを構え、絵を描いているそうな。今日は加世ちゃん顎島先輩コンビに誘われて参加
2014-09-12 23:28:19参加するか迷って祝いの品だけ送ろうかとも思ったんだけど、弟が珍しく「行ってこい」と強く勧めるので来てしまいました、と微笑む只野くん。隴たけてますます美しくなったなあ、と思いつつ10代の頃ほどガツガツしてないので、「また会えて嬉しいです」と穏やかに返せるようになった加ヶ知くん
2014-09-12 23:39:26その言葉にほろりと微笑んで「良かった」と呟く只野くん、「ずっとあなたに謝りたいと思っていました…」いきなりストレートを投げつけてきました。「なぜ、あなたが謝るんです?」加ヶ知くん受けて立ちます。「なぜって、あの時のことは…」
2014-09-12 23:50:02あの夜、無人駅で聞いたさざめきが蘇ります。 只「私は子供でした。あなたがためらっている理由も考えずに、飛び込むことしか頭になかった」 加「いいえ、子供だったのは自分を押さえられなかった私の方です」
2014-09-13 00:14:43只「嬉しかったんですよ、あなたの特別な人になれたと思って…。でも、あなたは苦しんで去って行ってしまった。理由を知りたかったけど、あの頃は去っていく人を追いかけた事も無かったし…。弟に仲直りしろとせっつかれましたが、追いかけて拒まれたら途方もない傷を負いそうな気がして…」
2014-09-13 00:31:57只「ーおそろしくて、結局そのまま。あなたを振り回しただけで終わってしまいました」 加「…それはお互い様でしょう。無分別に手を出して、勝手に悩んで距離を置いた私も私です」 只「…そういえばそうですね」 加「そうですとも」
2014-09-13 00:40:40只「ひどい人ですね」 加「すみません」 只「私の青春返してください」 加「その言葉はそっくりお返しします」 只「据え膳食べたじゃないですか」 加「膳に乗っかってきたのはどっちですか」 (カウンター席での会話です) (さっきからマスターはひたすらアイスピックで氷を砕いてます)
2014-09-13 00:45:06話が不毛な方向に流れ始めたので、お酒を煽ってクールダウン。 加「ていうか、こんなに一度に考えてることを話してくれたの、初めてですね」 只「それはもう、数年分ですから…。あなたもこの際ですから何でも言ってください」 加「そうですね…」 只「……(待ってる)」 加「……(考えてる)」
2014-09-13 00:53:29只「…………(待ってる)」 加「…………(考えてる)」 只「…何でもいいですよ?」 加「…………………」 只「加ヶ知さん……?」 加「愛してます」 (マスターのアイスピックがボウルを貫通しました)
2014-09-13 00:57:36マスターが大音響でタイタニックのテーマソングを流し始めたので、店を出た二人。深夜で人通りもまばら。 加「今夜はどちらに?」 只「近くに宿を取ってます。あなたは?」 加「タクシーを拾うつもりでしたが…」 只「が…?(微笑み)」 加「この際、問題の箇所まで戻って修正しませんか」
2014-09-13 01:25:53只「問題の箇所、ね。あの駅はここからは遠いですよ?半径500メートル内二人きりになれる場所が近くにあるでしょうか」 加「そこは大人らしく。鍵のかかる部屋がひとつあれば充分でしょう」 只「大人になりましたねぇ…」 とかなんとか話しながら、夜の街に消えていきましたとさ
2014-09-13 01:31:18