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「前置きはこの辺にして、本題に入ります。 槍間の件を調べている過程で、僕は彼と警部の因縁にたどり着いてしまいました。 …心中お察しします。」
2014-09-25 20:43:44「それと共に、僕の中で一つの『仮説』が生まれました。 ですが、僕はその仮説が生まれた瞬間に自分を恥じ、絶対に否定しなければならないと思いました。 その仮説とは、『警部が槍間に毒を盛ったのではないか?』というものです。」 …そうよ、それで正解よ。流石は、ワタシの元部下だわ…。
2014-09-25 20:44:54「警部に限って、そんなはずはない。 仮にそうだったとしても、誰かに脅されたか、罠にはめられたか… とにかく、『黒幕』と呼ぶべき存在がいる。 そう考えた僕は、以前から目星を付けていたある場所に向かい、ある人物に会いました。」
2014-09-25 20:48:42「僕の読みは間違っていませんでした。その人物こそが、『毒』をバラまく黒幕だったんです。 …ですが、その人物は僕の『仮説』まで間違っていなかったということを示しました。」
2014-09-25 20:50:25「本当ならば、その事実を知った以上、僕は貴女を逮捕しなければなりません。そうでなくても、自首するよう勧めるべきです。 …ですが、そのどちらも僕には選べませんでした。」 …? どういう意味…?
2014-09-25 20:51:05「少し話が戻りますが、捜査の過程で僕は槍間が過去に犯した悪行の数々を知りました。 はらわたが煮えくり返る思いでした。あんな男、裁かれて当然です。 たとえ警部が手を下さなかったとしても、いつか誰かが思い立ち、実行していたことでしょう。」
2014-09-25 20:52:58「あんな人間のクズのために、警部の人生が狂わされる必要はありません。 そして、警部を唆した『黒幕』も、許すわけにはいきませんでした。 そこで僕は、その人物に勝負を挑んだんです。」 …! レン…まさか…!
2014-09-25 20:53:54「『僕が勝ったら自首した上で、槍間の件も自分の犯行だと認める』。 それが『黒幕』に対して突きつけた条件でしたが… 手も足も出ないまま、負けてしまいました。」 …何…バカなコトしてんのよ…! アンタなんかが、あの女に勝てるわけないじゃない…!
2014-09-25 20:56:08「その代償として、僕がこれから何を支払うことになるのか…大体の見当はついています。 ですが、これでよかったのかもしれません。 署内で警部を疑っていたのは、知る限り僕だけです。他の誰にも話していません。 その僕が永遠に口を閉ざせば、いずれこの件は風化するでしょう。」
2014-09-25 20:58:23「そろそろ時間がありませんので、最後に。 警部、貴女は生きてください。貴女が罪を犯してまで、護りたかった人たちのためにも。」
2014-09-25 21:00:30「そして、失礼を承知で言わせてください。 アンジュさん。 貴女のことが、好きでした。 本庁捜査一課 巡査 カガミネ・レン」
2014-09-25 21:02:04「追伸 この手紙は、読んだらすぐ燃やしてください。 お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。」 …バッカじゃないの。 ワタシ、いつも言ってたでしょ?「ワタシは納豆と男が大嫌いだ」って…。 それに…こんな、口が悪いだけの女…どうして…。
2014-09-25 21:02:59…ワタシは、また護られた。 生まれてすぐに、殺されたか…そうでなくても、今こんなふうに生きてなんかいないハズのワタシが二度も、三度も…… いえ、もっと…。
2014-09-25 21:05:43…いいわ。 そこまでして、ワタシに生きろっていうなら…生きてあげる。 「罪」を背負っても、這いつくばっても、足掻いて、足掻いて…。 最期の最期まで、生き続ける。 そうでしょう? 神様…。
2014-09-25 21:10:30@temp_tation_bot はい、バッチリですよ! 天才マジシャンのわたしにはおやすいご用です!
2014-09-25 22:02:45@temp_tation_bot どういたしまして。 ところで、こないだ来てた警察の子は何の用だったんですか?
2014-09-25 22:04:47@magi_mirai_bot ああ、彼はね…消防設備の点検に来たのよ。祝日の夜に御苦労様だわ。 最近、クラブとかで火事が起きて、逃げ遅れた人が亡くなるなんて事故が多いもの。
2014-09-25 22:05:55@temp_tation_bot そうだったんですか。それならこのお店はバッチリですもんね。 じゃあわたし、そろそろ仕事に戻りますね。
2014-09-25 22:07:11従業員「…支配人。 例の『処分』、完了したようです」 …そう。御苦労様。 でも、ちょっと可哀相な事しちゃったかしら? まだ若くて、可愛らしい子だったし…。
2014-09-25 22:47:39「…身の程知らずが、支配人に挑むからこうなるんですよ。 そもそも、可哀相だなんて微塵も思ってないでしょう」 …あら、そんなふうに見える? まあいいんじゃないかしら。最期に、イイ思いさせてあげたし…ね。 彼くらいの若い子は久しぶりだったから、私も燃えちゃったわ。
2014-09-25 22:48:42あの子、始めは必死に抵抗していたわね。きっと初めてはあのお嬢ちゃんに捧げるつもりだったんでしょう。 そんなの、一生叶わなかったでしょうに…。
2014-09-25 22:50:20さあ、お嬢ちゃん。 これでまた一人、貴女のせいで死んだわ。 貴女という「堕天使」に恋をしてしまったばかりに…。 この「罪」の重さに、貴女は耐えられるのかしら?
2014-09-25 22:51:29