茂木健一郎氏のラーメン二郎体験

生半可な好奇心で二郎に足を踏み入れてはいけないということがよくわかりました。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

ラニ(1)ちょうど思い出していたところなので、ロケで「ラーメン二郎」目黒店を訪れたときの衝撃をふりかえろうと思う。

2010-11-28 10:07:36
茂木健一郎 @kenichiromogi

ラ二(2)慶応出身のやつらから、ラーメン二郎についてはいろいろ聞かされて、怖れをなしていた。店の中をハトが歩いているとか、あれは食べ物ではないとか、常連は鍋二郎だとか、全部たべて体調こわした女子学生がいるとか。

2010-11-28 10:08:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

ラ二(3)仕事でラーメン二郎目黒店に行く日。間違ってお昼ご飯たべてしまった。店に着き、目の前に置かれたどんぶりを見た瞬間、「絶望」という文字が心の中からわきあがってきた。

2010-11-28 10:09:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

ラニ(4)麺、野菜、肉がてんこ盛りで、箸で押しても、押し返してくる。必死になって食べてふと気付くと、全然減っていない。口直しにとスープを飲んだら、ますます口の中が濃くなる。無間地獄。しかし、周囲の常連は涼しい顔をして食べている。

2010-11-28 10:11:02
茂木健一郎 @kenichiromogi

ラニ(5)カメラは回っているし、アタマにはヘンなスコープつけているし、石川ディレクターはいるし、必死になって食べた。そうしたら、ようやく麺や具が減って、スープだけの領域が出てきた。その時、「希望」という文字が私の頭に初めて浮かんだ。

2010-11-28 10:12:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

ラニ(6)それでも、心のどこかに、「スープは残していいのだろう」という甘えがあったのだろう。左に座っていたジロリアンに、「当然スープ全部行くでしょう!」とけしかけられたとき、再び「絶望」の二文字が浮かんできたのだった。

2010-11-28 10:13:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

ラニ(7)汗だくで山を登る修行僧の気分になり、ついにスープを完飲した時、今までに感じたことのない高揚感、達成感に包まれた。決して「美味かった」わけではない。幸せだったわけでもない。ただ、無理だと思った障壁を乗り越えた、その事実に脳が反応していた。

2010-11-28 10:15:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

ラニ(8)ラーメン二郎恐るべし。あの得体の知れない食べ物を腹に収め、その難行苦行からしばらく経つと、妙に懐かしくなっている。ただ美味いだけ、適量なだけの世間のラーメンを、「お前ら、軟弱なんだよ」と眼つけている自分を発見して、はっとするのだ。

2010-11-28 10:16:21
茂木健一郎 @kenichiromogi

ラニ(9)ちなみに、ラーメン二郎目黒店の横には、「勝手に買ってね」と飲み物の自販機があり、その中身が全部「黒烏龍茶」であることにも衝撃を受けた。この経験をきっかけに、それまで一度も飲んでいなかった黒烏龍茶を、寝る前に毎日飲むようになった。メグ二郎が人生を変えた。

2010-11-28 10:17:57
茂木健一郎 @kenichiromogi

ラニ(10)「ラーメン二郎」に挑戦し、スープの最後の一滴までミッションを完遂する体力と精神力を持つこと。二郎ワールドを愛するジロリアンたる日本人がいる限り、この国はだいじょうぶだ。そう、私は確信したのである。

2010-11-28 10:19:55
茂木健一郎 @kenichiromogi

恋人ときて、涼しい顔で完食している女の子に、やまとなでしこの底力を見たっけな。以上、「ラーメン二郎」目黒店についての連続ツイートでした。

2010-11-28 10:20:40