華アワセ4/1

華アワセ（オフィシャル） @hana_awase

【花神】「わーわー！　そのユニット名は絶対アカン！　プロデューサー、わかったから。ユニット名はとりあえずほかして、イロハとミズチをとっととデビューさせるで！　おらっ、籠城せんと観念してここあけんかい、ミッチー！」

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【蛟】「くっ！　花神様が本気を出されておられる…っ！　いろは様、ドアがもう持ちません！　あとはこの蛟にまかせて、ただちに窓から逃げてください！」

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【いろは】「その必要はない。百歳に今日“めじゃーでびゅー”するように言われている」

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【蛟】「見てください、酷く破れたうえにやたら目に眩しい異様な白い装束を！　ここままだと我々が痴態を晒す集団として公共の電波に晒されてしまいます!!　百歳様は、あのプロデューサーとやらに騙されておられるのです！」

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【いろは】「歌って踊るだけだろう。私は踊りを担当する。ひと通り覚えた。最初に合図されたら、お前が飛び出してひと通り歌え。行くぞ“ミズチ”」

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【蛟】「おおお、お待ちください、自分は歌唱などできませんっ！　自分はその…歌は得意ではありませんし、ましてや公衆の面前で生き恥を晒す行為は一族の掟として禁じられておりますゆえ…！」

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【いろは】「『君に五体投地（ごたいとうち）』は蛟が得意な“らっぷ”を入れたと百歳と花神が言っていた。あの歌の話はお前が作ったと聞いたが」

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【蛟】「違います！　“らっぷ”…などといったたわけたものではなく、百歳様と花神様に得意な歌を聞かれてやむをえず“朗読”と言ったら、それは歌ではないと言われ、仕方なく“念仏”と答えたらふざけたものができあがったのです!!　あのような破廉恥な歌は断じて自分が作ったなど…っ！」

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【いろは】「私は百歳と花神の質問に答えていたら、あの歌ができていた。ふたりからは私が作詞をしたことにしろと言われている。それより今、百歳から早く“こんさーと”を始めろと電話がきた。また、我々の歌と踊りは泉姫候補も茶の間で見ているという。行くぞミズチ。……飛び出せ」

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【アイ】「はふはふ。んぐっ、はふっ。やべえ、この焼きそばマジうま～！　ひき肉とキャベツとあげ玉って神だよね！　アツアツできたてに刻んだ紅しょうがを添えてえ～。あっ！　ねえ、みことっ。青のり忘れた。取ってえ～！」

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【百歳】「あら。“あおのり”ってこれかしら。アイさん。わたくしがかけてさしあげてよ。ええと、このフタを取って、こう傾けて…あらっ？（ドバッ）」

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【アイ】「ぎゃあっ。ちょ、ちょっとォ！　なによ、この青のりの山はっ！　芝生じゃないのよっ。焼きそばが見えないじゃない！　もーこれだからお嬢様はっ!!」

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【ショウ】「こら、アイっ。いいじゃねえかそれくらい。せっかくかけてくれたんだからよ。それよりお前ら皿よこせ。目玉焼きのせてやっから」

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【百歳】「まあ、わたくしにも“めだまやき”をくださるの。うれしい！　…アイさんごめんなさいね。せっかくだから、わたくしとご一緒にこちらの“めだまやき”をのせて、芝生を召し上がりません？」

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【アイ】「バッカじゃないの！　ヤギじゃないのよっ。もーみことォ！　アンタの家で焼きそばパーティーするって言うから来たのに、なんでこんなに人がいんのよっ!!」

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【ヨシノ】「ひゃあ！　ご、ごめんなさいっ。……私っ、やっぱり…お邪魔…ですよね。…みことさんや幼馴染みの皆さんの団欒に混ざるなんて、ひゃ、百年っ、はは、早っ……ぎゅうっ！」

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【寮長】「はぁっ。そう言いながら、あなた焼きそばをもう10皿食べているわよ。それに紅しょうがを壺で持参するなんてあなたくらいだわ。…ところでみことさん。この焼きそば、ソースが少し濃くないかしら。鴻鵠組では減塩が基本よ。キャベツを足して頂戴」

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【斧定】「何言ってんだ。これくらいがビールのつまみにいいってモンだ。うぃ～ヒック。いいか～お前ら。華園の生徒たるもの、人様の家で迷惑かけんじゃないぞおっと。うい～」

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【カラクリくん】「もぐもぐ…もぐもぐ　サダクロー　それいじょうのむと　けーさつ　つかまる　そのまえになぐる　あんしん　やきそば　おいしい　ごくん」

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【ショウ】「おわっ。お前、それジュースじゃない！　サラダ油だぞ!?　はぁっ。なんなんだ、こいつら…。おいっ、みこと。華園てのはこんな頭のおかしい奴らばっかいんのかよっ」

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【みこと】「え、ええと。今日はみんなでいろはさんと蛟さんのメジャーデビューをお祝いするから集まってもらったの。ふたりの晴れ姿を見るのが楽しみだから、わくわくしてるんだよ。…そうですよね、姫空木さん」

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【姫空木】「うん、そうだけど…まさかこんなに賑やかになるとは思わなかったな。噂を聞きつけた地仙組と鴻鵠組と月光組の水妹が君の家にあふれかえって…。焼きそばを作る手が追いつかないよ。ふうっ」

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【みこと】「姫空木さん、昼からずっと焼きそば作っててお疲れ様です。初めてとは思えないくらい上手でびっくりしました。それにすごい汗。少しじっとしててくださいね」

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【百歳】「あら、うふふっ！　みことさんと姫空木ったらお似合い！　タネ、カス！　カメラを持ってきて！　“愛の焼きそばを作る美少女と美少年”これで次のフォトコンテストの金賞はいただきですわっ!!」

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【タネ・カス】「百歳様、カメラと……携帯電話をお持ちしました。さきほどから蛟様から数百件の着信がございます。取ると悲鳴のような何かが聞こえてくるのですが…僭越ながら我々が聞いてはならぬものと思いましたので即切りしております」