- eighter_rieko83
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275 安田「ごちそぉさまぁ♪ うまかったわぁ、 朝から元気出る!」 そう言って片付けようとする私の手を掴んで引っ張られた。 彼の太ももの上に座らされて見つめられた。 そのまま抱きしめるようにしながら唇がくっついた。 少し離れても、またくっついて…。
2014-11-10 22:39:54276 くっついてる時間がだんだんと長くなる。 少しの息苦しさを感じて薄く口を開けば、すぐに彼の舌が入ってきた。 私 「ん…、しょーた…時間…。」 安田「まだ大丈夫やって…。 ☆☆ちゃん来るんも、 約束の時間迄 まだ1時間以上あるやん。」
2014-11-10 22:40:11277 今日は原稿の回収に来ることになっていた。 確かにまだ時間はあるけど…。 私 「でも…、」 安田「も、黙って?」 再び唇を塞がれて、抱きしめる腕に力が入った。 塞がれた唇も、きつく抱きしめられた身体も、ちょっと苦しいのに…嬉しくて。
2014-11-10 22:40:31278 安田「きのうベッド入ったら、 すぐ寝てもーたやん? シたかったのにぃ。」 私 「ご、ごめ…、」 安田「また徹夜したやろ?」 私 「う…ごめんなさい…。」 服の中に、いつの間にか潜り込んでいた彼の手が胸を優しく刺激する。 私 「んっ…。」
2014-11-10 22:40:50279 今度はぶつかるように唇を当てられ、自分の身体もどんどん熱を帯びてくる。 背中に腕を回して…私からも求めようとした時、彼の携帯が電話を知らせる音。 なのに、離れようとしない彼。 私 「しょーた…電話だよ?」 安田「えぇって。」 私 「急ぎ…」 安田「黙ってって。」
2014-11-10 22:41:46280 更にギュッとされて、また苦しさが増す。 電話は程なくして鳴り止む。 安田「な、もぉベッド行こ?」 私 「え、…うん…。」 ピンポーン♪ 誰かが来たお知らせ。 びっくりして2人して顔を見合わせた。 私 「…☆☆ちゃん?」 安田「まだ、だいぶ早いで?」
2014-11-10 22:43:05281 でも他に訪ねて来る人が思い当たらない。 立ち上がろうとすると腕を掴まれた。 安田「えー、出るん?」 私 「当たり前でしょ? 章大も電話して?」 拗ねたような顔して離してくれた。 玄関開けると、やっぱり。 ☆☆「すみません… 早く来てしまって…。」
2014-11-10 22:43:24282 私 「なんかあった?」 なんだかいつもと様子が違う。 ☆☆「あの…その…ご相談が…。」 私 「相談?」 ☆☆「はい…プライベートの ことなんですが…。」 私 「…私でいいんだったら…。」 その時バタバタと彼が玄関に。 安田「☆☆ちゃん、おはよー!」
2014-11-10 22:43:48283 ☆☆「あっ!お、おはよう ございます!すみません! お邪魔してしまって…!」 安田「あ、えぇねん、えぇねん。 俺もぉ出るから!」 そう言って持っていたバッグをドサッと降ろして靴を履こうとする。 私 「☆☆ちゃん、中入ってて?」
2014-11-10 22:44:05284 返事をして部屋へ入る彼女を見送り、座って靴を履いてる彼の背中に抱きつく。 私 「んー、ごめん…。」 安田「なぁ?」 私 「んー?」 安田「今日夜、メシいかん? 早よ終わるみたいやねん! その代わり入り時間も早よ なってんけど。」
2014-11-10 22:44:25285 私 「あ、さっきの電話やっぱり 急用だったってこと?」 安田「折り返して良かったぁ♪」 私 「もー、笑い事じゃないよー!」 安田「それより夜!えぇやろ?」 私 「ん、分かった。」 回していた手を離し、彼と一緒に立ち上がる。
2014-11-10 22:45:19286 安田「ほいでさ、今日は俺んち 泊まったら?」 私 「フラちゃんは?」 安田「おんで?」 私 「あ、やったぁ♪」 安田「…んー、やっぱまた ペットホテル預けよかな…。」 私 「えーっ、なんでぇ?」
2014-11-10 22:45:36287 安田「だって、フラの相手ばっか して、俺構ってもらえんく なるやん。」 私 「あはっ、もぉ、そんなこと ないでしょ?」 安田「はは、じゃ時間とか場所 また連絡するな?」 私 「うん♪」 また抱きついて自分からキスしたら、嬉しそうに笑う彼。
2014-11-10 22:47:09288 安田「じゃ、夜な?」 私 「うん。」 玄関出て、閉める直前顔だけ覗かせた。 安田「リベンジやからな? 今日はたぶん寝れんで?」 私 「しょ…!!」 赤くなった私を確認して、くしゃっと笑ってドアが閉まった。 もぉ…とか小声で呟いてみるけど、にやけちゃう顔。
2014-11-10 22:47:38289 その顔をがんばって元に戻して部屋へ戻る。 ソファーに座る☆☆ちゃんとテーブルの上に片付け待ちの食器を確認。 「ちょっと待ってね」と告げて、食器をシンクに持って行く。 テーブル拭いて、コーヒー入れて、彼女の向かいに腰を下ろした。 私 「ごめんね、待たせちゃって。」
2014-11-10 22:47:59290 ☆☆「いえ!本当にすみません… 彼氏さんと ご一緒でしたのに…。」 泣きそうな顔して謝るから、思わず慌てる。 私 「本当に大丈夫だよ?あ、 夜も会うことになったし!」 ☆☆「…そうですか…本当に 仲いいんですね… 羨ましいです…。」
2014-11-11 20:21:53291 私 「☆☆ちゃん…なんかあった?」 ☆☆「あの…えと…実は…先程言って いたご相談なのですが…。」 私 「うん。」 ☆☆「先日…村上さんのお宅に… 泊まらせて いただきまして…、」 私 「えっっっっっ?!」 ☆☆「あ、いや!!」
2014-11-11 20:22:05292 ☆☆「違うんです!!その何も…いや 私的には何もってわけじゃ… その、でも一般的には、あれは きっと何もな…、」 私 「☆☆ちゃん!ごめん、大きな声 出しちゃって…その… 落ち着いて順を追って説明 してもらってもいい?」
2014-11-11 20:22:18293 彼女はゆっくり深呼吸をして、話してくれた。 彼には好きな人がいて、でも、それでも2人で会ってくれてること。 それも、こちらからではなく連絡を取ってくれること。 敬語をやめてほしいと言われたこと。 連絡をしてほしいと言われたこと。 落ち込んでたら抱きしめられたこと。
2014-11-11 20:22:36294 そして、どうしようもなく好きだということ…。 ☆☆「敬語もやめたいんです…でも やめ方すらわからなくて…。 それ以外も全部…どうしたら いいのか何も…わからないん です…。こんなんじゃ… もぉ…。」 泣き出してしまった彼女。
2014-11-11 20:22:46295 たぶん、ずっとひとりで考えてたんだね。 ☆☆「先生に相談するの、おかしい ですよね?だって村上さんは…。 でも、先生しか相談できる人 いなくて…その…村上さんの お仕事も…特殊というか… その…。ただのファンでいい とか…、」
2014-11-11 20:22:58296 ☆☆「そんなこと言ったくせに…。 どうしたら先生みたいに なれますか…?」 私 「え…?」 ☆☆「だって、村上さんは先生 みたいな方が好きなんです!」 私 「…それは違うんじゃない? だって、信ちゃんは、敬語が やめられなくても、」
2014-11-11 20:23:09297 私 「どうしたらいいかわからなくて 悩んでいても、そんな ☆☆ちゃんに会いたいって 思ってくれてるんじゃない?」 ☆☆「え・・・?」 私 「ね、私にじゃなくて、今 言ったこと、直接本人に 話してみたら?」 ☆☆「えっ?」
2014-11-11 20:23:23298 私 「全部ちゃんと受け止めて くれると思うよ?」 笑顔でそう言うと、びっくりした顔をして、それから何やら考え込んだ。 ☆☆「実は…今日会うことになって まして…話して…みます…。」 そう言って、何か吹っ切れたような顔になった。
2014-11-11 20:23:37299 彼女は経験がないだけで、たぶん、すごく芯の強い女性だと思う。 頭もいいから、細かいアドバイスなんて逆効果だと思うし…。 うまくいくといいな………………。
2014-11-11 20:23:44