草刈ミカx中ザワヒデキ対談後の@10aka_の連ツイ

@10aka_氏による大変鋭く重要なつぶやき群 関連トゥギャリ http://togetter.com/li/746998 続きを読む
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浦野玄馬 @10aka_

草刈ミカさん個展「凹凸絵画」について。草刈さんのステートメントの「グリッチ」への言及を初めて読んだ当時、正直その妥当性がよく分からなかったのだけれど、昨晩の中ザワさんとのトークでいくらかその意図するところが見えた気がする。 tavgallery.com/mikakusakari/

2014-11-17 23:01:54
浦野玄馬 @10aka_

中ザワさんによるバカCGの「脳レベル/手レベル」の区別を参照していた。脳による指示を手が愚直に機械的にアウトプットすることが実現しているのならば、原理的にはそこにミスは(手レベルでは)あり得ない…ただし脳の指示書自体が書き換わっている場合を除いて。これが草刈さんのいうグリッチだ。

2014-11-17 23:03:58
浦野玄馬 @10aka_

グリッチとはメタ(=脳、形式)レベルのゆらぎがベタ(=手、物質)レベルに「正確」に(=アンチエイリアスされることなく)反映されてしまう現象だ。

2014-11-17 23:04:49
浦野玄馬 @10aka_

この区別は伊藤ガビン氏がCGの値崩れを図り提唱した「バカCG」の元用法を中ザワ氏が脳レベルとし、対して自分のCG の機械の性質に由来するギザギザ等を「手(+マウス)レベル」とする記述に基づくが、ここは草刈さんが自分の脳‐身体系を機械(=手レベル)と見做しているとするのが妥当だろう

2014-11-17 23:06:51
浦野玄馬 @10aka_

ただしそれはどうしても主観的なものであり宣言の形で説く他なく、自らグリッチを「愛しい」といってしまうことは独りよがりとみなされる危険性を拡大しかねない…。 しかしそれでも、グリッチをデジタルメディアから解放する試みは重要で意義深いものだ。

2014-11-17 23:14:28
浦野玄馬 @10aka_

さて今回の対談ではやはり中ザワさん的なベクター/ビットマップの問題系を中心に展開していた。なるほど凹凸絵画はその表面はベクター的な線で構成されながらも、それは様々な色の重層による「ペインティング(=ビットマップ)の悦び」に溢れているという、二項対立の狭間に立つ作品群だ。

2014-11-17 23:18:49
浦野玄馬 @10aka_

対談の背景として、今週末からの中ザワさんの個展、その名も「色彩魔方陣」開催直前というタイミングは重要だろう。魔方陣とは言うまでもなく方眼紙=ビットマップであり、それは差異の配列としての色彩と同義であり、極めてわかりやすいタイトルだ。 aloalo.co.jp/nakazawa/noteb…

2014-11-17 23:25:01
浦野玄馬 @10aka_

しかし同展の白地に黒文字というその名に反して禁欲的極まりないフライヤーや、開催前一週間を切っての制作開始宣言を鑑みても、同展は彩り豊かなペインティングではなく、むしろ「文字座標型絵画」の流れを汲む記号的(あるいはまた別種の)差異配列による作品である可能性が高いのではないか。

2014-11-17 23:29:06
浦野玄馬 @10aka_

更に同展が『現代美術史日本篇』の刊行記念を兼ねている点も重要ではないか。というのも今回の対談では、凹凸絵画を独立した作品群として評価するのみならず、現代日本美術の潮流の中に位置づけようという姿勢が窺えたからだ。

2014-11-17 23:36:03
浦野玄馬 @10aka_

同書は循環史的美術史観の下戦後日本美術史を整理することを目論むが、2010年以降を扱う最終章はカオスラウンジや二艘木洋行に代表される潮流を「第四表現主義(仮)」として位置づけているという。中ザワさんの語法では表現主義と色彩派とはかなり重なり合う概念だ。

2014-11-17 23:40:07
浦野玄馬 @10aka_

対談はその潮流をのりこえるものとして凹凸絵画を位置づける。それは例えばgnckさんによるグリッチ論や、先月kaikai kiki から翻訳出版された『The Medium of Contingency』のメディウム論との関係を通して。 amazon.co.jp/gp/aw/d/493914…

2014-11-17 23:45:24
浦野玄馬 @10aka_

そこには中ザワさんのかなり確信犯的な結託と文脈操作の試みが窺えるように思われる。今週末からの個展もあるいはその文脈に沿い、著作の末尾に示した日本美術の将来の方向性を草刈さんと共に自ら具現化するものとして計画しているのではないか。

2014-11-17 23:49:17
浦野玄馬 @10aka_

半ば二艘木洋行論になりつつあるという最終章も、裏を返せば中ザワさんがそのような傾向を歴史化し、自らは身を退こうという意志の表れにも見える(中ザワさんにとっての二艘木さんはかつて自身がバカCGでやり残したことを実現してみせたビットマップ的作家だ)。

2014-11-17 23:53:18
浦野玄馬 @10aka_

最近の中ザワさんがあおいうにさんによるメンヘラ展や、外山恒一さん傘下のファシスト&ダダイストのお二人といった美術にとって境界的動きに関心を持っている様も興味深い。 そしてなにより、かつて自身がその一員であり現在もなお活発に活動している「新・方法」の歴史的位置づけがなされていない!

2014-11-18 00:00:02
浦野玄馬 @10aka_

歴史的位置づけ、中ザワさんとってそれ自体が一つの作品であり、そのためには美術史をめぐる過去の(そしてこれからの)著作、更には歴史それ自体が画材でさえある。しかし氏が一貫して掲げてきた「生−死−死後」の三拍子は、どこまで貫かれるのか。自身、「新前衛」が既に混成的だと認めていた。

2014-11-18 00:10:57
浦野玄馬 @10aka_

歴史の循環はフラクタル的に複数のスケールで確認されるものだという。いつか戦後日本史全体がより大きなスケールで見た時の一段階として包括され、そこから次の段階を見出すことがあるのだろうか。あるいはその(タイム)テーブルごとひっくり返してしまうのか?

2014-11-18 00:14:51
浦野玄馬 @10aka_

なお、魔方陣、それは単にモナドの集合としてのビットマップではない。その各升目の中身が厳格なルールによって決定されている。方法主義が形式主義と一線を画する所以はここにある。 (形式が与える)任意の升目の埋め方=(色彩として選択された)任意の数値群の並べ方。

2014-11-18 00:21:33
浦野玄馬 @10aka_

それ故方法主義は形式主義と違ってメディア横断的であり、かつ色彩主義と違ってプロトコル重視だ。 その意味ではこの個展もまた中ザワさんの長年の問題系を引き継いでいるのだろう。

2014-11-18 00:23:18
浦野玄馬 @10aka_

ただ再び最初の話に立ち返るなら、草刈ミカさんの凹凸絵画は決して上に挙げた問題系に還元されうるものではない。 草刈さんの作品は何故だかわからないが、語りにくい。それこそ色々、重なり合わさっている、ピントが合わない、正面が見いだせない、結局、「すごい」としか言えない!

2014-11-18 00:28:22
浦野玄馬 @10aka_

揃って横向く女性の姿(正面顔は強すぎる、という)、特有のファッション、画中画とそれが配置される空間の(?)歪み、正対の不可能性(どうやって写真撮るのだろう)、像とマチエールとの分離、等々。。そのような解釈格子の向こうを、彼女たちは横滑るように逃れ去っていくようなのだ。

2014-11-18 00:35:48
浦野玄馬 @10aka_

明日は絵巻物についての感想文レポートを本当に片付ける必要があります。おやすみなさい。

2014-11-18 00:39:06

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