茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第1367回【体系性は強制されるものではない】連続ツイート
- riverland_c
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今や、「大学」で学ぶ内容は、オンライン上、スマホ上にあるというのは本当で、ぼくはこのところ一日一本論文を読むことにしているけれども、時間がないと、スマホでgoogle scholarを検索し、pdfで落として、ハイライトしながら読む。昔のように、大学図書館に行く必要はない。
2014-12-03 07:21:50中高生に話をする度に、「年齢横並びのカリキュラムなんて無視して、勝手に英語の論文読め!」と焚きつけているけれど、これに反応するのは期待できるやつだ。ところで、EdXやCourseraなど、大学と同じ講義内容をオンライン上で提供するサービスがあるが、ちょっとのぞいてみて思うのは、
2014-12-03 07:23:55そこで提供されている「体系性」が、必ずしも良いものとは限らないということだ。もちろん、ある分野の体系的な知識を身につけることが、大切な場合もある。安藤忠雄氏は中学を出て、独学で建築の知識を身につけたが、京大の建築学科に行く友人に、教科書とかカリキュラムを教えてもらったという。
2014-12-03 07:25:05勉強の基本は独学だが、リスクは、偏ったり、癖がついてしまうことだろう。その点、EdXやCourseraは、体系性の保証がある。一方で、自分の視点で、点と点を結んで学びたい、という人もいるはずで、そのような人にとっては、体系性の強制は、かえって嫌なものでもあるはずだ。
2014-12-03 07:26:23しばしば、アメリカの大学は入ってからの勉強が大変だ、assignmentをやるだけでも、本を何冊も読まなくてはいけない、などと言うが、ぼくだったら、おそらくそのような強制は嫌だと感じると思う。そもそも、教授の体系性に関するjudgementが、信頼できるかどうかもわかならない。
2014-12-03 07:27:17Onlineの学びの場については、今はまだ模索だと思うが、大学と同じような、体系性のパッケージ化、強制とは違う動きがその内に出てくるのではないかと予想している。これは、知の要素をばらばらにして、ネットワーク化して、自由にナヴィゲートできるという課題と連関して、面白い。
2014-12-03 07:28:26おそらく、現代におけるもっともrobustな学びの仕方は、google scholarで論文を読みまくっていくことだと思う。わからなかったら次の論文に行けばいいし、関連論文とのつながりも見えてくるし、体系性は強制されるものではなく、自分の中に次第に生まれてくる。
2014-12-03 07:29:45