遙江冬デート

波月💛💜 @jocmink_rack11

ハルちゃんが江ちゃんにマフラープレゼントする話。デザインは男物女物で違うけど、同じ白いもの選ぶの。秘密裏にデートしたあとの最初の部活で、遙がみんなには気づかれないように江ちゃんに笑いかけたりして、江ちゃんが照れたところを渚が見つけて、結局バレて。凛と真琴が黙ってないお話。萌えた。

波月💛💜 @jocmink_rack11

凛「お前、そんなマフラー持ってたか？」江「え？あ、うん、この間…」凛「なんだよ」江「…プレゼントで」凛「誰からだよ」江「えっと…」凛「言えねぇのかよ」って問い詰める凛に「もう！誰でもいいでしょ！お兄ちゃんのバカ！」って怒る江ちゃん

波月💛💜 @jocmink_rack11

「江がな、マフラープレゼントされたみたいなんだけどよ、誰からもらったのか教えてくれねぇんだよ」ってハルちゃんに相談する凛ください そして(それ俺だ…)って心の中で思うハルちゃんください

波月💛💜 @jocmink_rack11

江と出かけることになった。水風呂には入った。いつも通りだ。ただ、真琴は迎えに来ない。自分で区切りをつけて出て、着替える。服も、別に意識したりしない。というか、こういうときに何を特別にするのかわからない。この間編んだマフラーだけ、していくか。

波月💛💜 @jocmink_rack11

なんだか突然マフラーが編みたくなって、気付いたら2本できていた。シンプルなものと、気が乗ったのか、花を繋げたような可愛らしいもの。蘭と蓮にでもあげるか、と思っていたが、江の顔が浮かんで。

波月💛💜 @jocmink_rack11

渡してみれば嬉しそうに笑う。実際に持っているところを見れば、とても似合うと思った。…もう1本はどうしようか。凛にあげるか？いや、笑われるに決まってる。じゃあ真琴に？絶対喜ぶが、実は前にもあげたことがある。そんなにマフラーばかり、本当はいらないだろう。とりあえず保管しておくか。

波月💛💜 @jocmink_rack11

自分で編んだマフラーを自分で使うのは、恥ずかしくてしないだろうと思っていたが、その日がやってくるとは。同じ毛糸を分け合ったマフラーを、江と俺が巻く。江は今日、してくるだろうか。珍しく期待、なんかして家を出た。

波月💛💜 @jocmink_rack11

待ち合わせ5分前。江はもうそこにいた。マフラー、している。いつも制服かジャージ姿しか見ないからだろうか、なんだか違う人みたいだ。今、出て行ったらまずい気がする。もう少し目が慣れて、気が落ち着いたら行こう。5分の猶予があれば十分だ。

波月💛💜 @jocmink_rack11

「江」呼べば、振り向く江が困り顔で「ちょっと遅刻ですよ？あ、もしかして水風呂、入ってたんですか？はぁ〜私だけソワソワして、恥ずかしい」と言う。…5分じゃ足りなかったみたいだ。本当は遅刻していないし、江を見つけてからは俺の心だって揺れたし、だけど水風呂には入ったし反論できなくて。

波月💛💜 @jocmink_rack11

「…ごめん」と言うだけにした。

波月💛💜 @jocmink_rack11

遙先輩が、マフラーをくれた。そっけなく、突然に、「これ、やる」とだけ言って。全然わからない。手編み…にしては凄すぎる。これはきっと売り物だ。ならどうして？全然わからない。この時期はわけもなく寂しくなったりするから、こういうことされると期待、しちゃうじゃない。…してもいいのかな。

波月💛💜 @jocmink_rack11

デートを取り付けた。部活のみんなにも、お兄ちゃんにも、誰にも内緒。当日の少し前からバタバタと着てく服や身につけるものを選んでいたら、お兄ちゃんがいろいろ聞いてきたけど、突っぱねちゃった。落ち込んだかな？でも遙先輩の名前出したらどうなるか…想像できるし。マフラー、してくべきだよね？

波月💛💜 @jocmink_rack11

途中で手編みに変更した その方がいいなって思って

波月💛💜 @jocmink_rack11

コンコン。「江ー。いねぇのかー？」「あらお兄ちゃん、江ちゃんに用事？江ちゃんなら出かけたわよ。オシャレしてたし、デートかしらねっ♪」はぁ！？デートだぁ！？「ちょっと出かけてくる！！」居ても立っても居られず、家を飛び出した。

波月💛💜 @jocmink_rack11

松岡のお母さんは、凛をお兄ちゃん、江を江ちゃん、って呼んでてほしいっていう願望。

波月💛💜 @jocmink_rack11

俺の妹がどこぞの男とデートなんてするわけがない。そ、そんなことねぇけど、絶対にねぇけど、ま、万が一そうなら、相手は誰だ？俺が見極めてやる。オシャレって、どんな服着てったんだ。肌出してんじゃねぇだろうな？あのマフラー…マジかよ、、

波月💛💜 @jocmink_rack11

♪♪♪『なんだ』「江知らねぇか」『突然だな』「家にいなくてよ」『だからなんだ』「いや、部活関係なら一緒かと思って」『直接かければいいだろう』「っ、そうなんだけどよ…」『そうでなくても真琴の方がいいだろ』「あ。そうだな。…けどハル、携帯、出たじゃねぇか。珍しいな。何してんだ？」

波月💛💜 @jocmink_rack11

『何でもいいだろ、プライベートだ』「お前にプライベートなんてあったか？」『…切るぞ』「ああ待てって！部活じゃねぇんだな？」『…ああ。もういいか』「お、おう…悪かったな、邪魔して」『じゃあな』────

波月💛💜 @jocmink_rack11

なんだ？ハルらしくねぇ。何隠してんだ？部活じゃねえならこれ以上誰に聞いても変わらない…いや、渚は何か知ってるかもしれない…けど、絶対からかわれるからな、……あー、なんだこの感じ！モヤモヤする…！！

波月💛💜 @jocmink_rack11

「江」呼ばれて振り向くとそこには。制服でなく、ジャージでなく、水着でない遙先輩がいた。なんか違和感(笑)、と思ったと同時に、心臓がひとつ大きく跳ねた。

波月💛💜 @jocmink_rack11

この現象に困惑する。きっと、今日のことをみんなに内緒なのが、遙先輩だけと秘密を共有するのが、ちょっと特別で、ちょっとワクワクしてるんだ。そういうことにして、話題を変える。「ちょっと遅刻ですよ？──