隆平　誕生日

クラゲ @04kurage

Maru’s Birthday① 「なぁーカスミちゃん？」 『何？』 「まだ怒ってる？」 『……』 怒ってる… いや 知らなかった自分が情けない… 「なぁ、もうちょっとで誕生日終わるけど？」 『知らない…』 あーダメだ…泣きそう… 「もう、ええって」

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Maru’s Birthday② 昨日 “明日泊まりにこん？” って言われて水曜なのに珍しいって思ったけど 断る理由もないし そして今日 朝エレベーターの前に居た彼 声をかけようと近づくと “丸山さん！” って若い子に声かけられてて 「おはよう」 何て返事してる彼

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Maru’s Birthday③ 全然私になんて気づいてなくて 『デレデレしちゃって…』 面白く無くてそっと後ろに立つ “あっ、そうだ！丸山さん今日誕生日ですよね？” えっ… そういえば誕生日なんて聞いた事ない… 「せやねーん」 “みんなでお祝いしません？”

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Maru’s Birthday④ 「ごめーん。今日はあかんねん… エレベーターが開いて話しながら進んで行く二人 私は動けなくて立ちすくんでしまう ドアが閉まる瞬間 彼と目が合って 「あっ！」 って言ったけどそのまま扉が閉まって行く扉 私は階段に向かった

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⑤ 何で？ 何で教えてくれなかったんだろう… プレゼントだって用意してないし 何もない… だから今日なんだ… モヤモヤした気持ちを抱えたまま仕事をこなす 『はぁ…』 今からどう頑張っても何も用意できないし “今日定時で上がれるし、いつものカフェな”

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Maru’s Birthday⑤ 憂鬱な気持ちでカフェに行く 「カスミちゃん！」 笑顔で手を振ってる彼 「行こう」 着いて早々に手を引かれて店を出る 「もうご飯用意してあんねん」 『え…』 「あのさ…朝聞いてたやんな？」 『うん…』 「今日さ…

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Maru’s Birthday⑦ 『何で？何で言ってくれなかったの？』 「ただ単に忘れてただけなんやけど…」 『昨日言ってくれれば良かったじゃん…』 「え？あーごめーん」 呑気に笑ってる彼 1番にお祝いしたいとか私だって思うのに 『私だって…』 「私だって？」

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Maru’s Birthday⑧ 『何もない…』 「ちゃんと言って？」 『初めての誕生日じゃん…』 「うん。だから一緒に居たいって思ってん」 それでも… って言いかけた言葉を飲み込む 彼の家に行って 彼の作った料理を食べる 結局ほとんど会話のないまま過ごす時間

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Maru’s Birthday⑨ 「なぁーカスミちゃん」 『何？』 「まだ怒ってる？」 維持になっておめでとうが言えないだけ ダメだ…泣きそう… そう思ったとき 「もうええって」 そう言って後ろから抱きしめられる 「誕生日言うの忘れてててごめん」

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Maru’s Birthday①⓪ 「やけどまだおめでとうすら言ってもらえて無いねんけど？」 泣いてるのがお見通しなのか目元の涙を拭ってくれる彼 「はい。ちょうだい？」 向かい合わせにされて目を合わせられる 『誕生日…おめでとう…』 「ふふふ。ありがとう」

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Maru’s Birthday①① そう言ってキスしてくる 「泣いて化粧取れて、目の周り…ははっ」 『隆平のバカ！』 プイって横を向くけど許してくれなくて それに抵抗する私 繰り返してたら不意に床に倒れこんで気づいたら隆平の上 『ごっごめん…』 って退こうとする手を掴まれる

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Maru’s Birthday①② 「なぁ？そろそろプレゼントもらってええ？」 『え？』 「誕生日終わる前に…」 『……何でも聞いてあげる…今夜は好きにしていいよ…？』 驚いて目を見開いて止まった彼 「ふふふ。顔真っ赤」 『う、うるさっ…ん…』

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Maru’s Birthday①③ 「好きにさしてもらうわ…」 結局日付けが回っても関係無かった夜 翌朝 手帳に記した彼の誕生日 今年は一番最後のおめでとうだったけど 来年は絶対 一番最初のおめでとうが言える様に… Happy Birthday RYUHEI❤︎