#リプした人が出した御題で即興短詩書く

キョーカ：再利用のため整理中 @Aff0gat0

・秘密兵器 私が隠し持っているもの 貴方はまだ知る由もない 甘く甘い色だけ見せても お互い出さない手がある もし私を裏切るのならば すかさず私はこの毒針で 貴方よりもずっと早くに 貴方の急所貫くでしょう 女は可愛くなりたい 可愛く見せたい生き物よ 本当の姿見せてあげるわ

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・カストラート 朗々と歌い上げるのは まだ見ぬ神々への階で 梯は讃美する声と信じている 襲い来る闇を祓うように 両手広げて舞台に放つ 夜明けは今そこにある 見目麗しき歌い手の瞳 それはただの 永遠への憧れだったのかも知れない いつか来る終わりへ 立ち向かい歌い続ける

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・声 悪夢を見ている バックリと大きな口を開けながら 空気の抜ける情けない音を立てるだけで 眠りの時間さえ苛んでいた 喉を掻きむしっても出ない言葉は 宙を舞い痛みと共に消えてゆく どうしたら君を守れる 夢の通りにはさせないと かけたい言葉を発するまでに

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・赤い椅子 久しぶりに薬に酔って 意味もなく一点を見つめる 座っていた何かが思い出せない 赤い椅子に囚われて ぐらり眩暈 嫌なモノを 吐き出せもしない 不幸自慢は飽きてしまって 鮮やかな色は 自分と同じと嘯いた 四本足でも這って行けるかな 赤い椅子は笑う そんな気がした

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・魔法陣 天にまします我らの神よ 今地上に目覚め給え おぞましい姿を 脈打つ心臓を晒し給え 祈り夢見る者達を 絶望へと陥れ給え しかし貴方を喚んだのは 救済でも滅亡の為でもない ただ私ひとりが描いた 身勝手な願いの為に 醜悪な神を背にして 悪を気取ってもいいだろう？

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・アカシックレコード 救世主など必要ない いつか約束された滅びの日に 宇宙から来訪するおぞましい神が 全ての真実を人に突き付けるから 記憶とはすなわち未来 歪曲出来ない絶対の理 霊肉二元論でさえ二の次の 厄介な透明の檻に潜む 笑ってしまえばいい 変えられない運命の前に

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リク詩：歯車 頭ン中から飛んじまった歯車ひとつ 残念ながら鼠にさらわれてしまってね あれからキルリグルリ軋む音 ずっと響いて止まないんだ だから一緒に探してくれないか 作った方が早いと言うのなら 君は凄腕の職人に違いないな 組み込む部品の効能を 懇切丁寧教えてくれないか

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・桜前線 真冬から長い間待ち侘びた春 GWの桜が咲く頃に 花色の海を泳ぐ鯉のぼりがいる 此処でしか見られない景色が 本当の春を知らせてくれる ついでに言えば雛人形より鯉のぼり 思いつつも暖かな吹雪を浴びる まだ夏は遠くにいてよ この短い季節を味わいたい

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・口紅 君の口唇を彩る色で 言葉の在処が解らなくなる 嘘か本当か紫煙くゆらせて 妖しく笑ってみせる今宵 問うてもいいかその本心を 縫うてもいいかその口唇に 化けるとはこういう事よ 僕は到底敵わないと知る 君は変わらず笑って見せて 僕は負けを認めてしまう

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・蛤の欠伸 退屈だと欠伸する度に 蜃気楼が活気づく 持て余した時間を生きる 人ならざる者は新たな海を願う 幻の靄をかいくぐって 自分の元へと辿り着く そんな人間を待っている けれど今日も何もないらしい 殻を閉じて水底に眠る

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・蜃気楼 真面目に語っても誰も信じちゃくれないさ お前がまだ見ているのは幽玄の都 近付けばきっと戻って来られない場所 それは想いも一緒だよ 想いだけ何処かに飛んで行ってしまった いま蛻の殻になっているその躯に 何を刻み込めばお前は帰って来るのか 今じゃ車椅子の人形みたいだ

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・混凝土 混凝土詰めにしたい肢体はあるか？ 問いは混凝土に封じたい死体を暗示 混凝土のように砕きたい詩体はあるか？ 思わず嫉妬してしまう姿態ならある 混凝土で覆いたいほどしたいか？ 隠し通したいから混凝土に詰めたい 冷たい水底に沈めたい 私の心を鎮めたい

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・クルーズ ありとあらゆる動物達を乗せて あらゆる技術の粋を集めた豪華客船は 40日間決死のクルーズに挑む 生命の存亡を賭けたミッション 鳩は平和の称号を後に与えられ 羽根は光のように輝いた 鴉の行方と役目は神のみぞ知る おそらく クリアした人間の思考の届かぬ場所だろう

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・融解する午後三時 何事もなく過ごせるはずだった 突然解け落ちる命の波に飲まれて 今まで考えていたことはなんだった おやつのように食べてしまう天使 その黒衣に散る血は隠れて見えない 手作りの聖典には審判の絵 神も悪魔もいやしない ただ無表情の災いだけがそこにある

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・笑顔の裏 僕らは今日も仮面をつけて人に会う 他人に合わせて入れ替わる顔、顔、顔 お互い何事もないように笑い合うけれど お互い化けの皮を剥がしたがってる 恐ろしい妖がもし存在するとしても 人間ほど面妖なものはないと言うだろう だからいつまでものっぺらぼうな君が怖い

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・食用ひつじ雲 ぷわぷわ砕けた風船のように 漂うひつじから分けて貰える 蒼と桃色の綿菓子が欲しくて いつも空を見上げていたんだ 食べるとぱちぱち弾けるから どうしても忘れられなくてね ぷわぷわと膨らんでいるのは 妄想の種なのかも知れないよ #詩

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・反絶 私ミナイデ 私アバカナイデ 私コロサナイデ オネガイ オネガイダカラ 私ヤメテ 私ツライ 私イタイ 私キエル 私ミナイデ 私アバカナイデ 私コロサナイデ オネガイ オネガイダカラ ハナレテイカナイデ 私タスケテ ダレカ ダレカ

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・タイムパラドックス 急に世界改変の権利が 神から与えられたので 世界を消し去ろうと考えた しかし自身の滅亡を願っても 頭のカタイ宇宙は首を縦に振らず 永遠に回り続ける輪の中に 縛り付けられたまま出られない 望み通りの未来を見る為には 過去に行きたいけれど 結局不自由なまま

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・色褪せた朝食 もう家族はバランバラン 白けた中で無言の食事 せめて見てくれくらい 褪せた色を着色料で 誤魔化してもいいんじゃない でも毒々しいキッチンは 人に見せちゃだめだよ ひそひそ話すのは誰だろう バランバランにしたのは 嘘ばかり教えた人々で 赤い口開けて笑っている

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・細長い獣の影 逢魔ヶ時に帰路につく たったそれだけのこと 向かう先に貴方を待っている 細長い影の主は果たして君かな？ 両手で顔を隠して何かを企むように 君に化けた何かなんてことはないかな？ その手を退ける前に言い当ててやるよ 君は、

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・枕元の蛸 今晩、別に金縛りになぞなっていない ただ無闇に絡みつかれているだけで 動けないのは夢枕に這う大蛸のせい 夢の暗海から流されて来たのだろう その眼が笑っていると理解してしまう 自分のはっきりした意識を恨む 噛み砕かれるのは時間の問題か 明日生きてるのかな

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・チョコレート いつも何を込めているのだろう 隠されたエッセンス 甘やかな薫りに満たされて 蕩けていく僕の悪夢 君の強さが僕のカラい世界を打ち砕く 無くてはならない存在だから お互い守り脅威に立ち向かっていく お礼は何がいいかな その日まで少し間があるから 暫く考えていよう

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・海の底 誰も至れぬ水底に 仄暗い世界が広がり 時折地上へ無数の手を伸ばす "捕まったら戻れないよ" いつしか言い伝えられて 畏れは人々の間に根ざし 滅亡の訪れと共に 見目麗しい神は現れるだろう おぞましい惨状が広がる程に 煌々輝く宝石を齎す 遥か深淵より愛を込めて

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・瞼の裏に見るもの この前から、ずっと 瞼の裏のちらつきがずっと俺を病むんだ 神経がヂリヂリと焼き切れてしまいそうだよ 無数の顔が俺を見つめて何か叫んでいて 叫び返そうとしても声が出ないんだ なあ助けてくれ ちらつきは毎晩目を開けていても見えていく 今夜眠ったら次は一体何が起

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・気まぐれマーマレード いつもそこに仕舞われている ワイルドストロベリーのジャムには負けない 昔ながらの味はやはり美味しいでしょう 酸いも甘いもまぜこぜにしちゃって 今日はどんなイメージにしよう？ 朝のお供の座を争って頂点を競う 人知れず繰り広げられる気まぐれな味覚