ワイトとティラム

うちの子であるワイトとティラムの出会いと一緒に旅をする理由。
0
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

女の子はティラム・ダークァニス、男の子はワイト・ヒルムと言います。属性で言うと光と闇、相反する二人です。ティラムは元剣士だった祖父から剣術を習い、祖父が亡くなったのち一人であてもない旅に出ます。町の依頼で討伐などを行い点々としていました。

2015-02-10 01:44:40
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

旅の資金を稼ぐ為、いつもの様に依頼板を眺めていると「こんにちわ」と声をかけられました。それを無視しているともう一度「こんにちわ」と挨拶され仕方なしにそちらを向くと温厚な笑みを浮かべた男の子がこちらを見つめていました。

2015-02-10 01:49:46
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

今まで一人旅をしてきたので他人、特に異性には常に警戒心を抱いていたので「何の用だ」と冷たく返します。そんなティラムの態度にも臆さず「僕も依頼を見にきたんだ。よかったら一緒にどうかなって」微笑みながら言います。「断る」と即答すると同時にティラムはその場を去ります。

2015-02-10 01:54:46
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

そのまま討伐対象のいる森まで一人で出かけるティラム。今まで一人でこなしてきたので恐れなどありません。ターゲットを探して森の奥深くの遺跡までやってきました。(こんな所があるのか…)と眺めながら遺跡の中を探索すると、依頼板の前で声をかけられた男の子とばったり会ってしまいました。

2015-02-10 02:01:42
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

「わぁ、偶然だねぇ!」と変わらない笑顔で声をかける男の子。そんな彼に「お前…!後をつけてきたのか!」と敵意をもって怒鳴りつけるティラムに「違うよ」と焦ることもなく言う男の子「この依頼、町の人がかなり困ってるみたいなんだ。ターゲットの数も多いみたいだしね」と続ける彼。

2015-02-10 02:07:42
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

「君、すごく手慣れてるってわかるけどきっと一人だと厳しいと思うよ。僕もここまで来ちゃったし討伐には参加するからね。でも君のほうがはやく着いてたし報酬は君の方が多くていいよ」とつらつらと話す男の子。変わらぬ笑みと彼が放つ雰囲気に毒気を抜かれたティラムは「勝手にしろ」と一言。

2015-02-10 02:16:58
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

「ありがとう、僕はワイトって言うんだ。君は?」「…ティラム」ようやくお互いの名前を知ることができた二人は初めて共闘したとは思えない程のコンビネーションでターゲットを討伐していきました。ティラムは大きな剣で薙ぎ払い、ワイトは魔術でティラムを援護しました。

2015-02-10 02:22:51
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

すっかり陽は傾き、辺りがオレンジ色に染まる頃二人は依頼達成を報告する為に町へと戻っている最中でした。歩いているとふわふわとまるいものが浮いていました。それに最初に気づいたティラムは夕日の光を反射するそれを綺麗だな、と思い無意識に手を伸ばしました。「っ!触っちゃダメだ!」

2015-02-10 02:28:58
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

ワイトがティラムの腕を掴むのと、ティラムがまるいものに触れたのは同時でした。触れた瞬間にシャボン玉の様に弾け光で思わず目を瞑りました。次に目を開けた時まるいものは既になく、ティラムとワイトの手の甲に不思議な紋章が刻まれていました。「遅かった…大丈夫?どこか変に感じるとこはない?」

2015-02-10 02:33:28
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

「あぁ…特にどこも悪くないが…一体なんだったんだ?」困惑した表情でワイトに聞きます。ティラムが触れたのは誰かの強い思いや願いが詰まったものでした。触れるとその思い、願いが叶えられるのだとワイトは説明します。「例えば、今の思いが猫になりたい。とかだったら猫になってたよ」と言います。

2015-02-10 02:37:10
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

「なんだそのめちゃくちゃな願いは…」「例えばの話だよ。人の意思とは関係なく願いを叶えちゃうから厄介なんだ」それに込められた願いがわかるのは触れた後だけだとワイトは続けます。今自分たちがどんな願いを叶えられたのかわかりません、幸いな事に町に戻れば専門の術士がいます。

2015-02-10 02:42:07
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

早速町へ戻り、ひとまず術士の所へと二人は向かいます。二人の手の甲の紋章を見た術師は「お二人は旅の者ですか?」と尋ねました。二人とも頷くと「ではこれからは共に旅をした方がよいでしょう」と続けます。「何故だ?これと関係があるのか?」とティラムは聞きます。

2015-02-10 02:47:08
風霧ときり/名ティアE-04 @kazakiri_r

「あなた方が触れた願いは『一緒にいたい』と言う願いです。」「一定の距離を離れてしまうとあなた方は死んでしまうでしょう」術師は言いました。「…な、なんだそれは!?」「あぁ、だから触れてない僕にも紋章が付いたんだね」こうしてティラムとワイトは強制的に二人旅をする事になったのでした。

2015-02-10 02:51:05