- cyounodance
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@sousakuTL 「そうか……。もう麻酔が切れるのを待つだけだ。歩けるだろうが、酷い痛みがし始める。じゃあな」 「まて、てめ……くそ」 治療をしたと言う相手は道具を直す音をたて、すぐに行ってしまった。
2015-03-10 03:10:09@sousakuTL 「本当によく喋るな……。想像に任せる」 「てめぇ自分がやってること分かってんのか…?」 「ああ。分かってる。でも俺は医者だ。救う人間は敵味方関係ない。」 「………。このご時世に狂った野郎だ。」 「……。」 「…俺には帰らなきゃならない理由がある。」
2015-03-10 03:05:05@sousakuTL 麻酔で全く感覚が分からないが、腹を開けられていたのかと思うといい気はしなかった。 「てめぇ、医者とか言ったが、どう聞いてもお前の声は、俺と歳が変わらないな?」 「………」 「沈黙もまた肯定なりってな。お前みたいなヤツは自軍にはいない。」
2015-03-10 02:57:54@sousakuTL 「目的?……そうだな、ただの自己満足だ。」 「なん、だと…?」 「人を救いたいんだ。救える命があるなら、いくらでもな。」 「な、に」 「あそこで助かりそうなのは、お前だけだった。」 「…………」 「よし、内臓の処置は終わった。」 「げ、」
2015-03-10 02:52:21@sousakuTL 目隠しをされ、相手は視認できず。言われた通り、頭以外はどこも動かなかった。 「全身麻酔はしたが、痛かったらすまない。だが悲鳴はあげるなよ。まだ一応敵地内だ。」 「……質問に答えろ、目的はなんだ」 カチャッという小さいが高い物を置く音が聞こえる。
2015-03-10 02:45:51@sousakuTL 「てめぇ、なにもんだ」 「肺も痛んでる、喋らない方が良い」 「ざけん、な。なんのつもりだ、」 「……ただの医者だ。お前を治療する。」 「は、薬物実験のモルモットにでもする気か…?捕虜か…?あ?」 「…良く喋る。信じろ、お前を生きて返す」 「…目的はなんだ」
2015-03-10 02:40:31@sousakuTL 死んだはずの意識が浮上した。何故だ。生きていた。しかし、奇妙だった。視界が暗い、おまけに人の気配と、身体を触られている感覚があった。 「……?」 「……気づいたか、悪いが動かないでくれ。動けないとおもうがな」 男の声がして、一気に脳が活性した。
2015-03-10 02:30:47@sousakuTL やはり出来ない約束をした。指一本動かせぬままぼおっと地を眺めた。人間の血で染まる地。人が近付いてくる気配がした。が、どうやっても身体は動かせなかった。 「(悪いな維継、約束してやったのにな。お前の泣き顔、もっかい見たかったぜ…)」 意識が落ちていった。
2015-03-10 02:03:44@sousakuTL 同じ黒軍の奴らは、どうなったかなど知りもしない。どうせ友達などいなかったらのだから、仲間なんて意識もなかった。なれ合いは好まぬ一匹狼だった。ただ、双子の維継だけが常に傍に在った。死にてえなくそが。泣いてンじゃねぇよ泣き虫。 力尽きる様に地に臥した。
2015-03-10 01:58:07@sousakuTL 我ながら間抜けだ。内臓が軋む。吐血が止まらなかった。特攻して何人殺しただろうか。気付けば黒矢は尽き、弓も壊れ、あっという間に満身創痍だ。子どもの頃から叩き込んできた暗殺術も尽きた。簡単に死ねたらなと、余計な事を頼んだ双子に毒突きたかった。
2015-03-10 01:45:38(@77_anko )満身創痍のフェニックス風間維之でGONGをお届けいたします…… pic.twitter.com/7XFgmq99jE
2015-03-10 01:01:39(羽梟がオムライスを作りました) 鶯真「オムライス………?」 鴻「オムライス………??」 隼「えっと……」 鸞「羽梟、これは肉だ」 #うちの子特製オムライス
2015-03-09 18:43:28@sousakuTL 今まで政府の尻拭いをさせられるも忠実に仕えた風間は、ある時虐殺にあった。政府は風間の存在を揉み消し走った。それを行ったのが当時、政府に根を置いていた鈴城の者だった。その虐殺で生き残った僅かな風間が、母の家系と聞いている。それ以来、鈴城への怨念が生まれた。
2015-03-08 16:56:16@sousakuTL 『鈴城狩り』それは母が才ある維之に課した風間家代々受け継がれてきた呪いの類いだ。その昔、風魔と言う暗殺集団がいた。忍び集団だとも、ただの賊だったとも言われている。その風魔が風間に転じた時期、国政府に影で雇われていたと言う。だが、政府は風間の存在を危険視した
2015-03-08 16:43:29@sousakuTL 「……泣いて、ごめん。」 「臆病者に涙はお似合いだ。」 嫌味混じりの顔が笑っている。ああ、いつもの維之だ。嬉しかった、後に浴びる非難の数など、微塵も考慮する気さえ起きぬ程。嬉しかった。双子に馬鹿なお願いをした。でもそれが正直な気持ちだった。言えて良かった
2015-03-08 16:25:54@sousakuTL 「お前、俺が帰ってきて周りになんか言われても知らねぇぞ」 「そんなの、どうでもいいよ…」 「…後悔するぜ?絶対」 「そ、そんなことはない!」 「まぁ、俺は全うに突っ込んで殺しやってくるだけだ。つーか、俺は『鈴城狩り』が本分だ。こんなんで死んでたまるか。」
2015-03-08 16:14:53#自宅っ子でご飯にするかお風呂にするかそれともワタシをやってみる 雀「ねぇ羽梟、ご飯にする?お風呂にする?それとも、ワ タ 」 羽梟「肉」 雀「」 羽梟「肉」
2015-03-08 14:32:02舞花ちゃんには 「てめぇには関係ねぇだろ。」 って可愛くない維之と 「すみません…」 って謝る維継を送ろう
2015-03-08 02:36:09@sousakuTL 「分かった。約束する」 できない約束なんてやる自分ではない。しかし、こいつを残して死ねない。そう判断した。それは特攻令以上の、己に課す課使命。その場合周りは立派に死んだのに、『恥ずかしながら』帰ってくることになるのだろう。 「生きて帰ってくる。」
2015-03-08 02:23:05@sousakuTL やれる。維継ができないことを自分がやった。二人で一つ。二人で完成。そんな意識がお互いにあった。だからこそ、維継の切願は理解できた。 召集には応じる。だが、戻ってきてしまえば、結果行かぬのと同じ末路になるだろう。 維之は少しの悩みの末、直ぐに答えを出した。
2015-03-08 02:13:11@sousakuTL 「お願い、」 嗚咽と一緒に出た叫び。信じられない事を懇願され、維之は息を詰まらせた。双子の言わんとすることが手に取る様に分かったのだ。 (一人にしないでくれ) 心の叫びが響く。未だ泣き続ける双子。我慢強くて努力家で、負けず嫌いの癖に臆病で。俺にできない事を
2015-03-08 02:06:20@sousakuTL 「………しょうが無いだろ。行くしかない」 そんな当たり前の事を、理解できない維継ではないはずなのに、らしくない双子の反応に胸が痛かった。頭の良い奴なのに、頭ではなく情で崩れ込んできた。 「……っ、帰ってきて、しげゆき、帰ってきて!」
2015-03-08 01:57:34