提督の決断。その後の磯風の台詞は全部陳腐なものになってしまう。これだ…これが読みたかった! #加賀観
2015-04-16 00:18:05先のことなんか知ったこっちゃねえ。分岐がどうとかも知ったこっちゃねえ。進む先は俺が決める。お前は世界がどうとかやかましいが、あいつらに飯食わせて寝る布団敷いてやれんのか?たまにくる別の鎮守府の相手ができんのか?あ?どうなんだ。言ってみろよ、名誉駆逐艦さんよ。 #加賀さん観察日記
2015-04-16 00:18:36「それぐらい、何の支障もなくこなせるが……君は一体、何にイラついているんだね。怒りは冷静な見識を欠くぞ?今みたいに」 お前のその、スカした言い方が気にくわねえんだよ。何が果ての先から来ただ。お前はお前、俺は俺だ。お前のゴールで、俺の将来語るっつってんだよ。 #加賀さん観察日記
2015-04-16 00:22:21すっかり白くなった天井には流星が孤を描き、いつでも敵駆逐艦を爆撃できるといわんばかりにエンジンを唸らせていた。何処からか靴音だけを鳴らして、横に巨躯が並んだ。加賀だ。どうやって来たのかは知らないが、その瞳の中を舞う鳶は、得物に飛び掛るため、翼を広げている。 #加賀さん観察日記
2015-04-16 00:42:00「今度は番犬のお出ましか」 「そうだよ」 加賀の足元から何かが顔を出す。時津風だ。 「番犬(ウォッチドッグ)のこと忘れて乗り込んでくるなんて。鈍ったね、磯風」 「すまないね。また尻尾を巻いて逃げているものだと」 「噛み付かれてから吠え面かぁ、ほんと惨め」 #加賀さん観察日記
2015-04-16 08:44:28「加賀さんもなんか言ったげて、ほら」 時津風が膝裏をちょんちょんと突くと、加賀は鬱陶しそうに左脚を振る。それから矢を番え、磯風を鳶の目で睨みつけた。 「一歩でも動けば、撃つ。立ち去りなさい。これ以上私達に干渉しないで」 「動けば撃つのに去れとは。難しいね」 #加賀さん観察日記
2015-04-16 08:48:44「なら、殺してあげるわ」 弦が引き絞られる。 「叢雲さんも、返して貰う」 腕の動きと共に、鈴が遠くで鳴る。次第に激しく、音が重なる。 「居場所(ここ)は譲れません、誰にも」 磯風が後ろに飛んだ、同時に矢は放たれた。空中で艦載機に変化することなく、真っ直ぐ。 #加賀さん観察日記
2015-04-16 09:06:50なんだかんだで井上提督のスタンスは変わらないのだなあ。それが初雪的消極から望月的積極にシフトしただけで。でもそれは多大な変化で、投げっぱなしだった運命を自分でコントロールするってことだ。 #加賀観
2015-04-16 09:20:09飛んだ意識が戻った時、妹の病室に居た。妹はベッドの上で手紙を握りしめて、驚いた顔で私を見ている。 【//】 お兄ちゃんに会う夢を見た。久しぶりに会ったお兄ちゃんは私と同じぐらい背の女の子になってて、童貞ってこじらせると魔法少女になるんだなって思った。 #加賀さん観察日記
2015-04-17 16:43:12開口一番「性転換してたから会いにこれなかったの?」と言われたが、元気そうな姿に涙しか出てこなかった。何も言えなかった。 【//】 もしかしてお兄ちゃんパラオで性転換してたの?って言ったら泣かれた。流石に言い過ぎだったかな。でも、夢の中でも話せて嬉しい。 #加賀さん観察日記
2015-04-17 16:45:58叢雲とはそこまで似てなかった。二十歳を超えて、少し大人びいていた。電話してね、と言われ、思わず泣きついた。 【//】 会いにこれなくてもいいから電話してねって言うと、泣きながら抱きしめられた。お兄ちゃんほんとシスコン。でも私もブラコンだからお互い様かな。 #加賀さん観察日記
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