グランクレスト大戦×天下繚乱RPG『“勇者同心”獅子王丸アトラタン旅立ちの巻』解説なし版

“勇者同心”獅子王丸@連合ロード @shieldother

【勇者同心旅立の巻22】 「そして君たちの勝利を願わせてほしい。この地を救ってほしい」 そう言って深々と頭を下げるアレクシスに、獅子王丸は真の君主の姿を見た。 連合の盟主アレクシスへの暇乞いを終え、 賀茂刀子、獅子王丸は各々旅立ちの準備を終えた。

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【勇者同心旅立の巻23】 獅子王丸も仕える少年ロードとの別れを済ませた。これを読んでいうほとんどの方が忘れているか、元々読み飛ばしていると思うが獅子王丸自身はロードではない。アトラタンの地に生まれ育った少年ロードに拾われただけなのだ。 その少年ロードにも一時の別れの許しを貰った

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【勇者同心旅立の巻24】 まだ幼い少年ロードの後見役には、幾度も互いに支援しあう中で信頼に足りると確信に至った連合のロード、エメイン@shizumiyatotone に頼んだ。幾多の戦功を上げる(SP300以上)だけでなくパンドラより《希望の箱》を奪還した英雄の一人だ

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【勇者同心旅立の巻25】 そして幼い少年ロードの支えとなるように、やはり幾度も互いに支援しあう中で深い信頼を寄せるに至ったトゥーロゥ@fukufukurabbit に友として支えてもらえるように頼んだ。少年ロードにも麒麟児と見込んだ彼にようにまっすぐに育ってほしいと願ってのことだ

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【勇者同心旅立の巻26】 これらの他にも語りつくせぬ別れの場面がいくつもあった。 刀子もそれは同様だろう。 その中で二人は確信を得た。 二人が出会った心強く、正しい人々ならば自分たちが去った後もたやすくパンドラに屈しはしないだろう、と。 それでも不安は残る。

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【勇者同心旅立の巻27】 自分たちが異世界の敵に達する前に、アトラタンに増援が辿り着く恐れはある。 そこで二人は温かく迎えてくれたアトラタンの人々と大地に、最後の贈り物をすることにした。 「では刀子殿、これをお願いするでござるロボ」 獅子王丸は一振りの長剣を刀子に手渡した。

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【勇者同心旅立の巻28】 それは獅子王丸が若き騎士ジャスティン@Asuha_k より拝領した剣(《★高品質の武具》)。 彼が父祖より受け継ぐ薔薇騎士団に伝わってきた名剣には、ある力が宿っていた。 かつて刀子と獅子王丸は江戸で強大な敵と戦った。

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【勇者同心旅立の巻29】 最凶の敵を相手に勝つことができたのは、さらに二人の仲間がいたからだ。 その一人…いや一柱が江戸を開闢から見守る守護龍の“お辰”。 何故かは不明だが、剣にはその お辰の力が宿っていたのだ。 ≪※ここで注釈≫お辰は獅子王丸プロフ絵で右にいる町娘風のキャラ

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【勇者同心旅立の巻30】 お辰は菩薩や如来ともタメ口で話すほどの霊格を備えた竜神。 彼女の分霊がアトラタンの創世神であったとしても不思議ではないし、過去に投影されたことがあるのかもしれない。 「この地でまさか お辰の力を借りることになろうとはのう」

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【勇者同心旅立の巻31】 剣から伝わる懐かしい気配に刀子は思わず微笑んだ。 「そして術無しの陰陽師の我に神域の術を使わせようとは…」 「これは刀子殿にしか成し得ぬ術でござるロボ」 「わかっておる。では参る！」 裂帛の気合いと共に刀子は剣を地面に突き立てる。

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【勇者同心旅立の巻32】 剣は折れることも、刺さることもなく、大地に融け行った。 その瞬間、世界は、アトラタンは変わった。 その変化を感じられた者は限られているが確かに変わった。 剣はアトラタンに生まれ育ち、正しき心にて騎士になったジャスティンの成長と共にあった

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【勇者同心旅立の巻33】 その剣を譲り受けたのは江戸の守護者“勇者同心”獅子王丸。 剣を振るったのは陰陽師の大家・賀茂家の姫、賀茂刀子。

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【勇者同心旅立の巻34】 江戸の守護龍お辰と縁がある三人の想いが、 いや三人と絆を結んだ人々の想いが宿った剣が大地と一体化した瞬間 アトラタンの大地は 江戸の守護龍・お辰の守護する地となった。 すなわち“江戸”となったのだ！

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【勇者同心旅立の巻35】 「お辰殿の加護を受ける地となったアトラタンは概念的に江戸と同一になったでござるロボ」 「つまり、お辰の力がここにも及ぶということじゃな」 「そしてアトラタンが江戸になったとあらば、この地はあの御方も守護する領地になったでござるロボ」

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【勇者同心旅立の巻36】 先にも語ったように刀子と獅子王丸が江戸で強大な敵と戦った際には仲間が二人いた。 一人は江戸の守護龍、お辰。そしてもう一人が… 「柳生根守家康…いや、我らは葵(あおい)と呼ばねばの」 柳生根守家康こと葵。

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【勇者同心旅立の巻37】 柳生宗矩の娘として産まれる前に死に、反魂の法にて肉体は生を受けるも、魂は黄泉の国に囚われた悲劇の少女。 実父の宗矩により東照大権現と同じ名を与えられ根の国の領主として、根の国を封じる要石とされた。

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【勇者同心旅立の巻38】 葵もまた江戸を襲う最大の危機に刀子・獅子王丸・お辰と共に戦った英傑の一人であった。 「江戸は東照大権現の加護を受ける地…ならば江戸となったアトラタンに迫る外夷あれば葵が顕現して守護することになろうのう」

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【勇者同心旅立の巻39】 「柳生の剣に戦国の世の剣豪の技、そして東照大権現様の力が合わさって最強に見える葵殿と、無敵の龍神・お辰殿を同時に相手どるなど勇者同心の拙者も怖くて遠慮するでござるロボ」 「あの二人が守るなら何の心配もないのう…」

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【勇者同心旅立の巻40】 もはや後顧の憂いなし。 心晴れやかに旅立つ二人を思ってか空も雲一つなく晴れ渡っている。 「今日もアトラタンは日本晴れでござるロボ！」 「おぬし、それを言いたかっただけじゃろ？」 そして旅立ちの時は来た。刀子が別れの言葉を告げる。

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【勇者同心旅立の巻41】 獅子王丸も愛しきアトラタンの人々へしばしの別れを告げる。 「皆様の心に勇気が共にあらんことを！…でござるロボ」 異界に導くべく地蔵菩薩が遣わした摩利支天…蘭学でいういマリーシの加護を受け、二人は異界へと旅立った。

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【勇者同心旅立の巻42】 だがアトラタンに再び禍降りかかるなら、二人の英傑は必ず舞い戻るであろう。 なぜなら英傑とは江戸を守るもの。 そしてアトラタンは江戸なのだから……。 【完】