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イスラム国を背後で支配し続けているサダム・フセイン政権残党の謀略10年計画

「サダム政権残党は10年がかりで計画的にイスラム国を作り上げた」 独シュピーゲル記事をカタールの猫(@Qatar_Cat)氏が翻訳 サラフィ・ジハード主義組織とされてきたISが実はそんなもんじゃないという新たな実像を暴露する記事が、このところ立て続けに出ている。 今回の… Secret Files Reveal the Structure of Islamic State 続きを読む
中東
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カタールの猫 @Qatar_Cat
ISISの背後に蠢くHussein政権残党の影。独SPIEGEL誌が元イラク防空軍情報部大佐Samir Abd Muhammad al-Khlifawiが作成した極秘資料を入手。そこには“イスラム国”のマスタープランが記されていた… spon.de/aetVm
カタールの猫 @Qatar_Cat
政権崩壊後、シリアへ逃亡したal-Khlifawiは、Tal Rifaatなる田舎町に隠れ家を構えると、祖国への“反攻計画”を練り始める。この街はサウジや湾岸諸国への出稼ぎ労働者が多く、イスラム原理主義の影響を受けた人間も多かったため、彼らを利用することを思いついた。
カタールの猫 @Qatar_Cat
Tal Rifaatの場所はここ。Aleppoの北で、トルコ国境にも近い街。 wikimapia.org/#lang=en&lat=3…
カタールの猫 @Qatar_Cat
al-Khlifawiが立ち上げたISISは、宗教組織というより、どちらかといえば諜報機関…旧東ドイツのStasiのような…に似ていた。彼は組織を使い、地元部族の規模、キーマン、収入源、脅迫するための弱みなど詳細な調査を実施。併せてイマーム(宗教指導者)に対する調査も行った。
カタールの猫 @Qatar_Cat
al-Khlifawiは、公職追放でその地位を失った旧イラク軍のスンニ派将校をとりまとめるとともに、ひそかにイラクへ潜入し、名うてのジハディスト組織Al Qaedaの指導者であるAbu Musab al-Zarqawiと会談。その後は同国で反政府活動の陣頭指揮をとることになる。
カタールの猫 @Qatar_Cat
イラクでの武力闘争はほとんど成果を上げることができなかったが、2011年にシリア内戦が勃発。翌年までに同国北部の多くを反政府軍が掌握するかたちとなったが、グループ同士の連携がとれておらず、小競り合いを繰り返していた。ISISはこの機を逃さなかった。
カタールの猫 @Qatar_Cat
政府軍が追われた街では、誰もが自由に店なりオフィスなりを開けるようになったが、ISISはこれに乗じて各地に事務所を設置。これらの拠点には兵員や武器が隠され、時期をみて街を電撃的に制圧。よくある小競り合いと見せつつ、ひそかにその勢力を拡大していった。
カタールの猫 @Qatar_Cat
兵員についても、当初は目立たぬよう数を抑えた。イラク人のシリアへの移動を禁じ、現地(シリア人)の募集も控えめに。指揮官として歴戦の勇士であるチェチェン人やウズベク人、その下で戦う兵士としてサウジ人、チュニジア人などの外国人を活用した。
カタールの猫 @Qatar_Cat
2012年にはあちこちに訓練キャンプが設置され、新兵たちへ中央への絶対忠誠がたたき込まれた。兵はサウジ人、トルコ人、エジプト人などの外国人が中心で、根無し草である彼らは土地にしがらみがなく無慈悲であり、故郷に家族や生活を抱える他の反政府勢力とは対照的であった。
カタールの猫 @Qatar_Cat
ISISは他の反政府勢力と比べると兵力面で劣っていた。しかし彼らはみな覆面姿の同じ格好をしており、短時間であちこちへ移動することで、自らの兵力を実際よりはるかに大きく見せることができた。そして縦横に張り巡らされたスパイ網を活用し、他の弱点を巧みに突くことで勢力を拡大していった。
カタールの猫 @Qatar_Cat
“イスラム国”の“首都”であるRaqqa市の奪取も巧妙に行われた。政府軍が放逐され自由がもたらされた同市だったが、同時にまた邪悪も呼び込んでしまった。ISISの邪魔となる存在、同市の市議会議長や著名な小説家兄弟、反政府勢力の指導者など数百名が次々に姿を消した。
カタールの猫 @Qatar_Cat
ISISは市内すべての指導者、聖職者、弁護士と会談をもった。市民たちはこれを和解の流れととって歓迎したが、その場でISISの殺人について触れたジャーナリストが、後に殺害されるにおよび、幻想は幻想に過ぎないことを理解した。 まもなくして地元の有力部族はISISに忠誠を誓った。
カタールの猫 @Qatar_Cat
ここまではal-Khlifawiの計画通りであったが、2013年12月に転換点が訪れる。ISISがとある反政府軍の指揮官と医師を惨殺したことで、ジハディスト集団であるJANを含む全ての反政府勢力が敵に回ってしまったのだ。これを受けてISISの勢力圏は大きく後退することになる。
カタールの猫 @Qatar_Cat
これを受けて“首都”Raqqaや他の街では裏切りや逃亡が相次ぎ、ISIS兵士の多くが覆面を脱ぎ捨て、ベストとジーンズに着替えた(FSAほかに鞍替えした)。当時al-KhlifawiはTal Rifaatの家にいたが、反政府軍の急襲を受けて追い詰められ、銃撃戦ののち死亡した。
カタールの猫 @Qatar_Cat
このときal-Khlifawiが持っていたのが件のファイルであるが、これを裏打ちする書類が反政府軍によって押収された。AleppoからISISが撤退する際に置いていったものだそうで(数が多すぎて処分できなかった)、そこにはさまざまな組織に関するあらゆる情報が網羅されていたという。
カタールの猫 @Qatar_Cat
話は10年ほど戻る。(次が自分かもしれないので)米国のイラク侵攻に強く反発していたAssad政権は、その直後から情報部を通じてイラクへ数千の外国人民兵を送り込んでいた。さらに、本来は仇敵同士の旧政権関係者とジハディストグループを仲介し、両者はDamascusで頻繁に会談をもった。
カタールの猫 @Qatar_Cat
10年後、内戦で窮地に追い込まれたAssad政権は、自らが「よりマシな方の悪党」であることを世界にアピールするため、ISIS(の悪評)の活用を狙っていた。一方、ISISは当面の敵である反政府軍を叩き、組織の退潮を食い止める必要があった。ここに奇妙な同盟関係が成立したのである。
カタールの猫 @Qatar_Cat
10年前と同様に、同盟は効果を発揮した。ISISが目標とする反政府軍の拠点をSAAの空軍が攻撃することで、ISISは失った領域をまたたくまに回復。一方で、ISIS兵士には政府軍機への発砲が禁じられ、Raqqa市郊外にあるSAAの第17師団基地は平穏を保っていた。
カタールの猫 @Qatar_Cat
とはいえこの同盟関係も、ISISがイラクで大幅に勢力を伸ばし、武器・弾薬を大量に入手したことで手切れとなり、第17師団基地ほかを制圧されることになるのだが。
カタールの猫 @Qatar_Cat
Kobaneの攻防をきっかけに“有志連合軍”が介入したことで、ISISは各地で後退を強いられているが、これをもって組織の終焉とみるのは早い。“イスラム国”は想像以上に柔軟で安定した存在であり、そのシステムはしっかりと現地に根付いている。
カタールの猫 @Qatar_Cat
“イスラム国”の自称カリフはBaghdadiだが、実権を握っているのはHussein政権の残党といわれている。彼らは秘密のベールに包まれており、決して表舞台に出てこない。 かつて“イスラム国”を訪れたAl Qaedaの使者は、「ジハードを裏切る嘘つきの蛇がいる」と嘆いたという。
カタールの猫 @Qatar_Cat
al-Khlifawiは死んだが、彼の計画は今なお生きているのだ。 おわり。
川上泰徳 Y.Kawakami @kawakami_yasu
ニューズウィーク日本版 で「イスラム国」を支える影の存在|を執筆しました。大時代的なイスラムの実施を掲げる過激派組織の「イスラム国」が、25万平方キロの支配地を持ち、一千万人の人口を抱えているのは、なぜかを考えてみました。 newsweekjapan.jp/kawakami/2015/…
☪常岡浩介☪元容疑者 @shamilsh
シュピーゲル記事も重要だが、今年4月にワシントンポストに掲載されたこの記事も「ISを背後で操るサダム・フセインの手」:The hidden hand behind the Islamic State militants? … wpo.st/8mxu0
☪常岡浩介☪元容疑者 @shamilsh
ついにロイターも、ISの秘密警察支配を担うサダム政権残党の実態について書いた:Special Report: How Saddam's men help Islamic State rule reut.rs/1IZp2n3 @Reutersさんから

コメント

☪常岡浩介☪元容疑者 @shamilsh 2015年4月19日
海千山千のバアス党の諜報機関にとって、安っすい理念のためになんでもするISの厨二病外国人義勇兵たちなんて、ちょろすぎるカモってわけだなあ。 世界のアナリストたちのサラフィ・ジハード主義運動への過大評価も事態を煽ったんじゃないか。
صدام حسين عبدالمجيد @NariaiM 2015年4月19日
何だかんだで相手が悪かっただけでバース党や共和国防衛隊は優秀だったってことですかね?
カタールの猫 @Qatar_Cat 2015年4月19日
謎のナクシュバンディー教団(JRTN)やAssad政権との石油取引のあたりにも切り込んでほしかったですが、さすがに贅沢ですね。というか長いよ!
☪常岡浩介☪元容疑者 @shamilsh 2015年4月19日
ISは自分たちがサラフィ・ジハード主義集団であるかのように、仲間にも、敵にも宣伝し続けている組織。世界のインテリジェンス関係の皆さんも、サラフィ・ジハード主義組織とみなしてテロ対策している。そうすると、IS側の宣伝にまんまと乗せられて、世界中から義勇兵を集めるのに荷担することになる。対策を立て直した方がいい。
Yoshiteru Kawai @yoshikun2009 2015年4月19日
アメリカなどG7首脳のイスラム教への認識・知識が異様に薄っぺらいような気がするんですよね。その辺を突いて来た気がします。
ウミドリくん @umidori_kun 2015年4月20日
イスラム国の反動でフセイン政権を異様に美化する人たちが増えてきているけれど、そういう見方こそ連中の背後にいる黒幕の思う壺ってこと。
☪常岡浩介☪元容疑者 @shamilsh 2015年4月20日
ぼくはISをポルポトに例えたことがあったけど、不適切だったかも。ポルポト政権の中枢が実はCIAで、共産主義者になりすまして蛮行を重ねていた、みたいな話がISってことになる。 ISが世界の体制側の宣伝に妙に都合がいいのは、IS自体がサダム残党の宣伝のために作られていたせいだったわけか。
Yoshiteru Kawai @yoshikun2009 2015年4月20日
shamilsh CIAよりシアヌークがポル・ポトを操っていた、に近いですよ。記事では黒幕の目的が表向きのイデオロギーより権力の奪回、となってますよね。
araburuedamame @rpdtukool 2015年4月20日
すごい不細工の隣の不細工が美人に見える理論の応用なのね。アサドも相乗りしたら、逆にやられたと。
T.K. fukushimaタグ付けよう @aizujin_k 2015年4月20日
エジプト、リビアさらには事実とすればアフガニスタンでもISが活動しているkとはどう説明すればよいのでしょうか。
Taкahiro Shioтa @takahiro_shiota 2015年4月20日
IS台頭を支えた旧政権残党の周到な作戦、早い時期からのアサド政権の暗躍など目からウロコ。イラク情勢の解釈を大きく変えなくては。秘密警察が反政府運動に紛れ込んだらどうなるか、想像できなかった私が馬鹿なのだが。
Sひろし @1970er 2015年4月21日
エジプトやリビア、アフガン、ナイジェリアの連中はISから資金なりなんなりの支援がほしいだけで本気で忠誠を誓っているわけではないと思うよ。
☪常岡浩介☪元容疑者 @shamilsh 2015年12月6日
川上泰徳 y.KawakamiさんのNewsweekの記事を追加して更新しました。 https://twitter.com/kawakami_yasu/status/673077435320020992
☪常岡浩介☪元容疑者 @shamilsh 2015年12月6日
2015年4月のワシントンポストの記事を入れてまとめを更新しました。Newsweekの川上さんの記事も追加済みです。
☪常岡浩介☪元容疑者 @shamilsh 2015年12月12日
ISをサダム政権残党が秘密警察支配している実態についてのロイター記事リンクを追加して、まとめを更新しました。
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