自分用創作メモ

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すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 蛇足。それからしばらくした後に この日と同じ月の綺麗な夜に この花畑では1人の美しい妖精が生まれたそうです。その妖精は 一般的に言う普通の妖精とはかなり違う性質を持っており 数奇な運命の輪に括られて回っています。が それはまた別のお話。

2015-04-26 13:16:22
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 妖精が亡くなったあと 音楽団は自然と静かになりました。1人でも演奏を続けようとする子もいれば 新しい道を見つけて去っていく子もいました。ひとり またひとりとメンバーが減り 家は静かになりました。妹猫は 比較的早くにこの家を去ったようです。

2015-04-26 13:19:01
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 蛇足。音楽団に身を寄せていたうちの1人。最年長に近いローランの少女がいました。彼女だけは妖精が亡くなった時も比較的冷静で。家を最初に去ったのもこの子だったようです。彼女は程なくして 1人のかたつむりの女の子の元に身を寄せます。これもまた別のお話。

2015-04-26 13:21:01
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 妹猫は 行くあてもなく彷徨いました。そうしてたどり着いたのは またしても掃き溜めの街。盗賊団に捕まり 奴隷として売られることになりました。

2015-04-26 13:23:55
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 彼女は昔よりも成長していました。お腹を空かせてふらふらになっているわけでもありません。戦い方を知らないわけでもありません。奴隷商人に反抗し 槍で目を抉りました。結果として怒りを買い 罰を受けることになりました。

2015-04-26 13:25:34
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 耳を千切り取られ さらに 尻尾を捕まれ 先から順に輪切りにされていきました。耐え難い苦痛。長く続く痛み。喪失感。どうせこのまま殺されてしまうならと 彼女は自ら掴まれた尻尾を切り落として逃げました。

2015-04-26 13:27:24
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 蛇足。このとき 当然奴隷商人は妹猫を捕まえようと躍起になりました。が その途中で茶髪のジューアの女性にボコボコにされた挙句 奴隷を全部解放されて行き場を失ったとか。これもまた別のお話。

2015-04-26 13:29:03
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL ボロボロになった妹猫を拾ったのは妹の集団。彼女らは お兄ちゃんお姉ちゃんを探して暮らす集まり。そのためには手段も選ばず ときにはひどいこともしていたようです。

2015-04-26 13:30:53
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 種族のせいもあってか その集団には比較的馴染んでしまったようです。が やはり以前の音楽団のような暖かさはそこにはなく。行き場をなくして自棄になっていたのかもしれません。悪いことにも手を染め きままに暮らしていました。

2015-04-26 13:32:26
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL このときに 他の妹との結束は強くなっていたようです。今でもそのつながりは生きていて ごくごくたまに助けてもらうこともあるのだとか。

2015-04-26 13:33:09
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL もちろん悪事を働けば返ってくるのもまた道理。しばらくそんな生活を続けていた結果 妹団は冒険者を相手に返り討ちに遭います。こうして再び行き場をなくした彼女は 自ら掃き溜めの街に戻ることを決意します。自分は 結局何もできないのだと痛感した結果でした。

2015-04-26 13:34:55
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 補足。妹団に所属していた間 他の子と違う髪型や髪色が気になり 髪を染めることを覚えました。それから 千切れた尻尾や耳を見られるのを嫌い それを隠すようになっています。

2015-04-26 13:37:03
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 希望を失った彼女は自ら掃き溜めの街に戻ることを選びます。自棄になった彼女はその街で全てを捨てて暮らしました。そうしてしばらくした結果 最初と同じように 命を落とす手前まで落ちていくことになってしまいます。

2015-04-26 13:38:46
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 彼女は 今度は助かるつもりはありませんでした。いっそこのままいなくなった方が楽だと そう考えていました。以前のように 都合よく誰かが助けてくれることもないだろうと そう考えていました。

2015-04-26 13:39:42
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL そんな彼女に手を差し伸べたのは またしても妖精でした。掃き溜めの街には相応しくない 美しい妖精。彼女は 持っていた食料をくれて そのまま去りました。くれたのは苺のショートケーキ。それは 空腹であった妹猫にとっては これ以上ないほどに甘美なもので。

2015-04-26 13:42:00
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 彼女は 妖精を羨ましく思いました。たったひとつの贈り物で 誰かを幸せにできるのが羨ましいと。彼女は そのときになって ずっと前にもらったハーモニカを手放さずにいられる自分に気づきました。

2015-04-26 13:43:12
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 自分にも できることがあるかもしれない。そう感じました。小さな贈り物でも 相手が喜んでくれるかもしれないと。そうして考えた末に 彼女は誰かに何かを贈ることができるようになりたいと感じました。

2015-04-26 13:44:39
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL それから 彼女はいろいろ考えて料理人になることを志したようです。もらったケーキのおかげか それとも空腹の辛さを痛感したせいなのか。それは彼女しか知りません。独学ではありましたが 今は十分に腕を上げて 様々な人に幸せを配っているようです。

2015-04-26 13:46:37
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 蛇足。妖精に2度も救われた経験からか 彼女が初めて手を差し伸べた相手もまた妖精だったようです。初めて贈った料理は 路地裏で飢えている 金色の髪の花の妖精に。決して良い出来栄えとはいえなかったものの それでも相手は喜んでくれたようです。これもまた別のお話。

2015-04-26 13:48:38
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 書き忘れ補足。一番初めのダルフィに来る前はサウスティリス さらにその前はイルヴァでない何処かを彷徨っていたとかなんとか。それは本人しか知らないことかもしれません。

2015-04-26 13:49:48
すずらん @Suzuranium

@sousakuTL 以上 相当長くなりましたが妹猫のアマロスさんについてつらつらと。

2015-04-26 13:50:44