- nonoyalib2
- 643
- 0
- 0
- 0
<バニ雪姫/これまでのあらすじ> 世界一の美貌を継母に疎まれ命を狙われたバニ雪姫は、逃げ込んだ森で7人の小人に助けられる。安息の場所を見つけたのも束の間、まだ生きている事を知った魔女に毒リンゴを食べさせられてしまったバニ雪姫。小人達が帰宅した時にみたものは床に倒れた姫の姿だった…
2015-05-06 13:55:33「オイオイ、バニ雪姫が死んじまったー」そこへ牛に乗った虎徹王子が通りかかりました。「うわ、すげぇ美人!」バニ雪姫があまりにも美しいので王子は小人達にわけを尋ねました。「そりゃかわいそうになぁ…。よし、わかった!」「助けてくれんのかよ、オッさん!」「俺が立派な墓穴ほってやる!」
2015-05-06 13:55:55「違うだろ!」7人のライアンが全力でツッコミました。「そこはふつー、キスとかキスとかキスとかすんの!」「え、そうなの?」「こんな美人のジュニア君みて、アンタなんも思わねぇのかよ!」「だっ」王子の顔が真っ赤になりました。「きーす!きーす!」7人のライアンが調子にのって囃し立てます。
2015-05-06 13:56:20一方、囃し立てられていたたまれないのは倒れているバニ雪姫です。煮え切らない王子のせいで、いつまでもこんな羞恥プレイにさらされるのはたまったものではありません。姫は全力で林檎を吐き出すと、自分を覗き込んでいた王子の襟首をつかんで締め上げました。「いい加減覚悟を決めたらどうですか!」
2015-05-06 13:56:46「ちょ、バニ、待って待って」「待ちません」そうして王子の顔を引き寄せると自分からキスをしたのです。「ヒュー!ジュニア君やるぅ」7人のライアンが歓声をあげ、牛は慎ましく目を逸らしました。長い長いキスにさすがのライアンも呆れて声をかけようとしたその時、ようやく2人の顔は離れました。
2015-05-06 13:58:44「なにすんだバニー!」「あなたがさっさと行動しないからですよ!」「だってよ、人前でキキキスとか!」「恥ずかしがる事もないでしょ、たかが皮膚接触なんですから」表情を変えずに言い放ったバニ雪姫でしたが、金髪に隠れた両耳は真っ赤になっています。それに気づいたライアンはこっそりニヤニヤ。
2015-05-08 00:04:38「さ、行きますよ」「へ?行くってどこに」アワアワと顔を真っ赤にしていた王子は姫の言葉に首を傾げます。「あなたの城に決まってるでしょう?」姫は王子を横抱きにするとにっこり笑って言いました。「『そしてお姫様は王子様と結婚し、いつまでも幸せに暮らしました』が御伽噺のセオリーなんです」
2015-05-08 00:05:15そうしてバニ雪姫と虎徹王子は、王子の国で結婚式をあげ、いつまでも仲睦まじく暮らしました。7人のライアンは2人の結婚式の後森に帰りましたが、しょっちゅう遊びにきては初々しい2人をからかって遊んでいるそうです。 めでたしめでたし。 牛「…めでたしめでたし?」 めでたしめでたし!
2015-05-08 00:05:44