『ヒーローとしてのアンパンマンが誕生した背景には、やなせの従軍経験がある。戦中はプロパガンダ製作に関わっていたこともあり、とくに戦いのなかで「正義」というものがいかに信用しがたいものかを痛感した。しかし、これまでのヒーローは派手な格好をし、強い力、武器、必殺技を持ちながら「正義」
2015-05-20 19:22:19を口にする。しかし、悪者や暴れる怪獣を徹底的にやっつけることが主であり、飢えや空腹に苦しむ者を救わなかった。また、戦いによって汚染や破壊された自然や建物に対しての後始末や謝罪がみられなかった。戦中、戦後の深刻な食糧事情もあり、当時からやなせは「人生で一番つらいことは食べられないこ
2015-05-20 19:23:04と」という考えをもっていた。50代で「アンパンマン」が大ヒットする以前のやなせは売れない作家であり、空腹を抱えながら「食べ物が向こうからやって来たらいいのに」と思っていたという。こういった事情が「困っている人に食べ物を届ける、立場や国が変わっても決して逆転しない正義ヒーロー」とい
2015-05-20 19:23:24『空腹の者に顔の一部を与えることで力が半減すると分かっていても、目の前の人を見捨てることはしない。かつそれでありながら、たとえどんな敵が相手でも恐れない。弱点も多く、雨に濡れてもすぐに弱まってしまう。これらの点について「ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではな
2015-05-20 19:25:42『空腹の者に顔の一部を与えることで力が半減すると分かっていても、目の前の人を見捨てることはしない。かつそれでありながら、たとえどんな敵が相手でも恐れない。弱点も多く、雨に濡れてもすぐに弱まってしまう。これらの点について「ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではな
2015-05-20 19:25:42いし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです」第1作『あんぱんまん』のあとがきよりと、自身が絵本のあとがきで語っている。また、悪を徹底的に排除することはしない。』
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