秘書ったー劇場　「クリスマスイブ～マイケルの帰還」　前編

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

（回想シーン）　真由美「仕事が恋人だったあなたからそんな言葉が出るなんて・・・。でも、もう遅いの私たち、明日からはもう家族じゃなくなるんだから・・・」

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

（回想シーン）　私「分かってるよ。じゃあ、ケンタッキーに電話してくるから」

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

そう言った私は電話口へ走った。香奈との最後の時間が近づいている・・・。足取りは重かったが、真由美にだけは弱さを見せるわけにはいかなかった。真由美を悲しませたのは、何よりも私自身だ。真由美と香奈に幸せになってもらうために、私から手を引かなければならないのだ・・・。

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

（回想シーン）　私「よし、ケンタッキーに電話するか・・・」

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

（回想シーン）　ケンタッキー「はい、ケンタッキーです。カーネルバーレルのご予約をされた方ですか？」

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

（回想シーン）　私「予約？　い、いえ、予約は・・・」

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

（回想シーン）　ケンタッキー「申し訳ございません。カーネルバーレルは人気商品となっており、ご予約でいっぱいとなっておりまして・・・」

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

ガーン

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

その時ほど、目の前が真っ暗になったことは無かった。香奈が大好きなケンタッキー。香奈との最後のクリスマス。私はケンタッキー一つ買ってやれない父親だったのか・・・。

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

肩を落とした私が部屋に戻ったとき、真由美も香奈も姿を消していた。テーブルの上には白い封筒が一つ。真由美の字で「あなたへ」と書かれた手紙が入っていた。

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

真由美「あなたへ。香奈が目を覚ましたとき、あなたがサンタクロースになったと伝えるため、先に家を出ます。最後の最後にケンタッキーへ電話してくれたあなたに優しさを感じました。でも、もう遅いの。これからはその優しさを他の誰かに注いであげて下さい。さようなら。-真由美より」

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

真由美・・・。香奈・・・。

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

・・・

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

その日から、もう10年が過ぎようとしている。しかし、毎年クリスマスイブになると、あの日のことを思い出す。

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

@hisyotter2 おおっ、ついつい過去のことを話してしまった。松田君、忘れてくれたまえ。

秘書ったー 松田 @hisyotter2

@hisyotter4 課長・・・。私・・・。

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

@hisyotter2 な・・・泣いてくれているのか、こんな私のために・・・。

秘書ったー 松田 @hisyotter2

@hisyotter4 課長・・・。私たちはいつも課長の優しさに助けられてますわ。きっと・・・きっと良いことありますよ。

秘書ったー 清水課長 @hisyotter4

@hisyotter2 ふっ・・・優しいな、松田君は。私の心にもサンタクロースが来れば良いのだが。

秘書ったー マイケル @hisyotter3

むあああ、前も後ろも見えないなうー。ここはどこなう。私は誰なう。

秘書ったー マイケル @hisyotter3

むぎゃっ！（ドンッ）

秘書ったー マイケル @hisyotter3

むあああ・・・誰かとぶつかったなう・・・。

秘書ったー マイケル @hisyotter3

だ、大丈夫ですかなう。

秘書ったー マイケル @hisyotter3

少女A「あ、ご、ごめんさい・・・私こそボーッとしちゃってて・・・」

秘書ったー マイケル @hisyotter3

いやいや、こちらこそ申し訳ないなう