【閲覧注意!】TRPGと暴力と死にたくなった話2。 (会話型ゲーム、RPP、ゲームポエムを含みます)

【閲覧注意!】非常にネガティブな話なので、注意して読んでください。気持ちが悪くなったら読むのを止めてください。 TRPG等をやっていて、わたしが感じた不快感・暗い問題についてのまとめです。わたし個人の具体的な過去の話について書いています。 「【閲覧注意!】TRPGと暴力と死にたくなった話1(会話型ゲーム、RPP、ゲームポエムを含みます)」の続きとなります。 1の方は抽象的な話が多いです。 続きを読む
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齋藤路恵 @saitom11

わたしがRPGを始めたのは中学生のときだった。このころは自分で人を集めて、男女半々くらいでやった。高校になったら、女子だけでキャンペーンをした。RPG楽しかったのはこの辺の時代まで。

2015-06-03 07:39:16
齋藤路恵 @saitom11

大学に入って上京すると、前のプレイグループと遊ぶことはもうできなかった。そこで平日に遊ぶ大学のサークルと日曜に遊ぶ社会人サークルに入った。どちらも男性ばかりの環境だった。あのころのRPGコンベンションに行くと、男性50人に女性1人とか普通だった。

2015-06-03 07:42:43
齋藤路恵 @saitom11

大学のサークルはどちらかといえば軟派なサークルだった。社会人サークルはどちらかといえば硬派なサークルだった。

2015-06-03 08:08:54
齋藤路恵 @saitom11

軟派なサークルでは、わたしは恋愛対象として認知された。女性としてチヤホヤされ、女性的な特徴をほめられ、二人でいっしょに帰ろうと言われたりした。わたしはそういう扱いが嫌だった。嫌だったので、大学のサークルにはあまり行かなくなった。

2015-06-03 08:10:13
齋藤路恵 @saitom11

硬派なサークルは、あかほりさとる的なラブコメだの異性への性的欲望だのが否定された。ほっとした。その代わり、マッチョな場所でもあった。「やっぱり男が女性キャラやるってキモイじゃん」とか平気で言われる場所であった。

2015-06-03 08:13:57
齋藤路恵 @saitom11

わたしのあからさまなチヤホヤはなくなった。が、そこは「女性が男性に近づくことは許されるが、男性が女性に近づくことは許されない場所」だった。チヤホヤされることはなかったが、もう「自由に想像力を羽ばたかせる」とかそんなことはできなかった。現実の女性問題の縮図のような場所だった。

2015-06-03 08:21:08
齋藤路恵 @saitom11

それでもそのサークルに長くいたのは、露骨なチヤホヤがなかったこと、あと、サークルの代表から告白されて付き合っちゃったからだ!

2015-06-03 08:22:08
齋藤路恵 @saitom11

わたしはそのサークルにいる間に、ゲームマスターがまったくできなくなった。ルールを読んでもまったく頭に入らない。楽しくないからだ。現実の女性問題の縮図からなんとかして逃れるストーリーを考えたかったが、サークルの空気に呑まれて、そのような発想すら何も出てこなくなっていた。

2015-06-03 08:24:57
齋藤路恵 @saitom11

そこは場の力関係が支配する世界だった。少数派は多数派に暗黙のうちに従わざるを得なかった。だんだんと意欲が減退していくのだが、誰もがそれを「遊び」だと思っていた。私自身も。それが構造的な暴力だとは認識しなかった。今、思えばそれは「遊び」という名前に守られた凄惨なリンチの箱庭であった

2015-06-03 09:35:18
齋藤路恵 @saitom11

わたしは自分が自由に発想できない理由も、自由に発言を思いつかない理由もわからなかった。構造的な暴力によりそれは奪われていた。そして、わたしがゲームマスターをどうしてもできないことは「わたしのせい」にされた。だって、自分たちが暴力をふるっている自覚など誰にもなかったのだから。

2015-06-03 09:37:38
齋藤路恵 @saitom11

もう一度言うが、あれは凄惨なリンチの箱庭であった。

2015-06-03 09:42:23
齋藤路恵 @saitom11

そのころ、うっかりサークルの代表と付き合ってしまったわたしwは、彼に自分が感じている「女性のステレオタイプ表象」について話してみた。彼は男性に都合の良いラブコメや半裸の女の子が雑誌の表紙になるような状況について批判した。

2015-06-03 09:47:27
齋藤路恵 @saitom11

わたしは彼が「女性のステレオタイプ表象」に関心があるのだと誤解した。自分の問題に彼が関心を持ってくれたのだと誤解した。まったくそんなことはなかった。かれは「軟派な男たち」が嫌いなだけだった。彼はあくまで「硬派な自分たち」と「軟派な男性たち」の関係に関心があるだけだった。

2015-06-03 09:51:22
齋藤路恵 @saitom11

要するに彼は「硬派な男」として「軟派な男たち」を批判するのが好きだったのだ。ただ、それだけのことだった。

2015-06-03 09:51:48
齋藤路恵 @saitom11

さて、そんなわたしにサークルを止めるタイミングがやってきた。サークルにたまたまやってきた「軟派でも硬派でもない人」を好きになってしまったのだ。今のパートナーのひげさんである。わたしはひげさんのことが好きになった。どうしても我慢できなかった。

2015-06-03 10:09:42
齋藤路恵 @saitom11

とうぜん、当時の彼氏=サークル代表に、「ひげさんを好きになってしまった」と話を切り出すと、もめにもめた。わたしは結果としてサークルクラッシャーになった。チヤホヤされたり、姫扱いされるのが嫌で大学のサークルに行かなくなったのに。

2015-06-03 10:12:51
齋藤路恵 @saitom11

わたしは姫扱いが嫌で、「硬派な」サークルに行ったのに、結局サークル代表に告白されて付き合い、最終的にはサークルクラッシャーになったのだ。

2015-06-03 10:15:02
齋藤路恵 @saitom11

(ちなみにこのもめごとは最終的には家庭裁判所まで行った。わたしは自分が加害者扱いになるとわかっていたが、あまりに話がかみ合わないので、こちらの方から調停を申し立てた。わたしがこつこつ溜めていた貯金のかなりの部分を吐きだした。婚姻ではなく同棲だったが、100万円以上支払った)

2015-06-03 10:18:59
齋藤路恵 @saitom11

(なお、こうしてサークルを止めた私は、ひげさんの忙しさもあって、拘束時間の短いボードゲームの方に移行していった。でも、それはまた別の話)

2015-06-03 10:21:19
齋藤路恵 @saitom11

さて、サークルを止めたわたしは、ある日まったく別のところでゲームマスターを頼まれた。参加者はもう何年もRPGをやっていない人だと言う。わたしはごく簡単なシステムを自作し、語り重視のシナリオを作った。それはプレイヤーにとても気に入られた。

2015-06-03 11:52:23
齋藤路恵 @saitom11

サークルはそれくらい見えないプレッシャーをわたしにかけていた。サークルにいたときはどんなに言われてもまったく何もシナリオを作れなかった。いくらルールを読んでもまったく頭に入らなかった。このとき、あっさりゲームマスターができたのは、サークルを辞めたからだろう。

2015-06-03 12:22:25
齋藤路恵 @saitom11

この体験でようやくわたしはひさびさに、自分のやりたかったRPGをした。わたしがやりたかったのは「一座建立」の場を作ることだった。初めて会った人同士が、話題に困ることなく話し合える。共通で一つの課題をクリアし、物語という成果物を持ち帰る。そういうことがわたしのやりたいことだった。

2015-06-03 12:25:08
齋藤路恵 @saitom11

わたしには重厚な世界観も最新の進行システムも新鮮な物語もいらなかった。(そもそも10年以上やってれば、シナリオのパターンは読み尽くせる)わたしは、ただ、人と語り合う喜び、他者と何かを共有する喜びがほしかったのだ。

2015-06-03 12:29:20
齋藤路恵 @saitom11

最近人と話していて「RPGって自分から離れた人物になるものじゃないの?」みたいなことを言われた。違う。わたしの知っているRPGはまったくそんなものではなかった。

2015-06-03 12:35:31
齋藤路恵 @saitom11

わたしの知っているRPGは、自分のキャラが男性であろうが、女性であろうが関係なかった。それは常に、現実のわたし、PLとしてのわたしを追い込むものだった。NPCの女性だって出てくる。軟派な男性と硬派な男性とステレオタイプな女性像に囲まれ、現実の自分を萎縮させていく、そんな遊びだった

2015-06-03 12:39:31
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