【鎮守府広報:海軍PR】

本編はおまけ。
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葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 -鹿屋航空基地- 青葉「…P.R.作戦?なんですかそれは」 青葉は尋ねた。今回…鹿屋に呼び出した張本人、 呪符のような模様が描かれた紙切れを額に貼り付ける面妖な男…葛葵に 葛葵「今回の作戦名だ(*‘ω‘ *)!」

2015-06-16 01:42:27
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 ドヤ顔をしていることに少々ばかり腹を立てるが…それは「いつものこと」 彼に取材をする度に疲労度がたまり、俗に言う"赤疲労"になるのはこの彼の飄々とした態度によるものなのは明確だった 青葉「…それはわかってます。その作戦の内容の詳細をお願いします」

2015-06-16 01:43:18
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 呆れ顔の青葉と対象的に満足そうに「うむ」と呟き、一呼吸おいた後、彼は語り始めた。 葛葵「昨今の我々、海軍に対する民間の目というのがどういうものか、青葉なら知ってるんじゃないかな?」 青葉「…えぇ、あまり良くないものと伺っています」

2015-06-16 01:43:45
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 艦娘であるならば…一度は聞いたことはある 民間人から見る海軍という組織はあまり良い印象を抱かれていない "艦娘"という年端もいかぬ少女達に人類の存続を賭けているという不安視、 軍という組織の都合上…一般には詳しく公開出来ない内情、

2015-06-16 01:44:16
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 不透明感、といえば良いのだろうか。艦娘に対する「理解」というものは進んでいないのが現状だ。 中には…"兵器"が足をつけて歩いている、などと恐怖を抱く者も少なくはない 青葉は眉をひそめた。彼女にとってもそれは好ましくない話であるからだ。

2015-06-16 01:44:41
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 葛葵「ふむ(*‘ω‘ *)さすがだね。」 青葉「それが…どうかしたんでしょうか?」 少し機嫌を損ねた青葉の様子に気づいているかどうかはわからないが… 葛葵「…そこでだ。」 と、彼は踵を返し再びドヤ顔をする。本当に忙しない男だ

2015-06-16 01:45:06
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 葛葵「艦娘に対する理解と、親しみをもっと深めてもらえるよう提案されたのが今回の文字通りの"PR'作戦だ(*‘ω‘ *)」 青葉「…ハイ?」 首を思わず青葉は傾げた。 「作戦」と呼称されていたがゆえに海上護衛や制海権奪還作戦か何かかと思っていたからだ

2015-06-16 01:45:46
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】  ーーだがよくよく冷静に考えてみると自分達のような広報部に話すような内容であるからそれはなかったのだと思い返した 海軍と鎮守府の民間へのPR、これこそが葛葵の言う「作戦」であった。 まぁ、それはそうだ。と期待を裏切られたが…同時に安心もした。

2015-06-16 01:46:17
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 青葉「(何か重要な作戦について話されてもどう記事にしていいか困りますからね… しかし…それよりも…)」 青葉は先程からこちらに視線を向ける少女に目線を移す その少女は葛葵と話しているのをずっと蚊帳の外から見ていた

2015-06-16 01:46:52
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 ダークグレーのショートボブ。もみあげが長く鎖骨付近まで伸びている 頭にはミニハットのような煙突を装着していて… まるで…子犬を思わせるかのような印象すら受ける 制服は陽炎型のそれ、主錨をモチーフとした飾りに黄色のスカーフが通されている

2015-06-16 01:47:54
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 青葉「(あぁ…彼女が…)」 青葉はその陽炎型の下半身に目をやり、それが誰であるか確信した。 スカートがあるはずの位置にそれはなくローライズの黒ストッキングが目立っている。 いわゆる通称"痴女風四天王"と呼ばれるうちの一人…

2015-06-16 01:48:35
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 青葉「えぇ…と、時津風さん…?どうかされましたか」 時津風「しれぇと何喋ってるのか気になったんだよ〜ふふん♪」 陽炎型十番艦、時津風。 青葉が彼女と顔を合わせるのは"この世界においては"これが初だった。

2015-06-16 01:49:24
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 艦船の記憶…ダンピール海峡の悲劇が思い出される。 その直前に第十六駆逐隊と行動を共にした。その時の旗艦は他でもないこの青葉。 その後の彼女の運命は… … … …そんな彼女が今はここにいる、それが先程まで不機嫌になっていた青葉の心を和らげた。

2015-06-16 01:50:25
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 青葉「今、ちょうど貴方の司令官さんに取材をしているところなんですよ。」 時津風「へぇ〜そうなんだぁ…しれぇ、しゅざいって何?」 …聞いてはいたが、葛葵艦隊「駄犬」のあだ名は噂に違わぬようだ。

2015-06-16 01:50:58
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 まるで愛犬を愛でる飼い主か何かのように葛葵はよしよし、と時津風の頭を撫でながら彼女の質問に答えた 葛葵「今、時津風がやっている"練習"の様子を見に来てくれたんだよ(*‘ω‘ *)」 時津風「ふむふむ、ふむふむ〜?(理解出来てない」

2015-06-16 01:51:32
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 青葉「…練習?何かをやっているんですか?」 葛葵「そうそう(*‘ω‘ *)今回のPRはこの子が主役だからね」 ーー主役?青葉の疑問はさらに増え、首を傾げた。 葛葵「…あー…見てもらったほうが早いね(;´∀`)ついてきてくれ」

2015-06-16 01:51:57
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 葛葵に案内され着いた先は多目的室。特に何も置かれてはおらず殺風景、といった内観 中には一人、到着を待ちわびていたのか頬を膨らませふてくされていた艦娘がいた 舞風「葛葵提督ー、遅いぞー!」 葛葵「…はは、ごめんね(;´∀`)」

2015-06-16 01:53:51
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 ブレザー姿に金の髪、時津風と同じく陽炎型駆逐艦「舞風」が室内で待っていた。 彼女を見た瞬間、青葉は察した。 青葉「なるほど。少しですが…その"練習"の内容がわかりましたよ」 葛葵「察しが良くて助かるよ(*‘ω‘ *)」

2015-06-16 01:54:28
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 舞風「青葉さん、こんにちは!もしかして取材?これは熱が入るねっ 時津風!ほら、練習再開するよ〜?」 時津風「うんうん♪やるやる〜」 二隻の駆逐艦は青葉に深々とお辞儀をすると手を繋ぎ部屋の中央へと小走りで駆けていった

2015-06-16 01:55:19
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 この舞風という艦娘は名の通り、舞うこと…ダンスが得意なことで有名であった。青葉の耳にも当然届いている 青葉「ダンスによるPRですか」 葛葵「そう、民間にあっぴぃるする上で… ・わかりやすいこと ・親しみを持ってもらう この二点が重要だと考えた」

2015-06-16 01:56:35
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 葛葵「こないだの二周年記念式典でやったダンスがなかなか上にも評判よくてね(*‘ω‘ *) 民間にもウケがいいんじゃないかってね」 あの「鶴と葵葛の舞」は海軍内でも語り草となっている 少し奇抜な発想ではあるが…確かに少し面白そうではあると青葉は思った

2015-06-16 01:58:20
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【鎮守府広報:海軍PR】 青葉「それで、進捗のほうはいかがです?」 葛葵「…見ての通りだよ」 葛葵が目線で促す先では舞風が地団駄を踏み、時津風に文句を言っていた。 舞風「…時津風!違うってば!や・り・直・し!!」 時津風「えぇ〜?そぉ?」

2015-06-16 01:59:29