野崎くん短編集

のざちよ、堀鹿、若瀬尾など、ツイートしたもののまとめ
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なーなやん @nanayan10

「私が結婚してやるよ」 勝気な先輩の言葉が頭に入ってこない。俺たちは付き合ったこともキスをしたこともない。なのに急に結婚とか順序がオカシイし、なんで結婚は堂々と言えるんだ。 「若は、私のものだもんな」 「…そうですね」 悔しいから同意してみたら顔を真っ赤にした。うん、可愛い人だ。

2015-07-11 22:04:17
なーなやん @nanayan10

「俺が結婚してあげますよ」 言葉の意味を理解するのに数十秒かかった。なんで上から目線なのか、付き合ってもないのに結婚だとか、意味が分からなくて頭の中でグルグルしているうちに左手を連れ去られた。 「あんたをもらってやるの、俺ぐらいですよ?」 「…うるさい」 自分の心音が、うるさい。

2015-07-11 13:47:11
なーなやん @nanayan10

「堀先輩好きですよ~」 「俺の方が好きだけどな」 「私の方が好きですから」 「いや俺だな」 「私です!」 「俺だ!!」 「野崎君…愛してるよゲームがなんか違うことに」 「だな」 「私の方が好き愛して」 チュッ 「///」 「よし照れた俺の勝ちだな」 「「ちょっと待って!!」」

2015-06-27 07:23:30
なーなやん @nanayan10

「瀬尾先輩、好きです」  ズサッと逃げる瀬尾を見て「嘘です」と真顔で言う。瀬尾は戻ってくるが、不満げな顔だ。 「お前嘘付きすぎじゃね?」 「気のせいですよ」  すぐに瀬尾は信じる。馬鹿で可愛い先輩。  でも最近、言わないと落ち着かないのは先輩のせいだから、また困らせてあげますね。

2015-06-26 07:34:59
なーなやん @nanayan10

鹿島が男子に告白されていたことを野崎が堀に伝える。 堀「誰が告白したんだ」 野「俺と同じクラスの後藤です。まあ、断られたみたいですけど」 堀「…聞いたことねぇ奴だな。けどまあ、ちゃんと断ったなら良かった」 ホッとする堀にラブの予感を感じた野崎が聞く。

2015-06-17 12:26:58
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 野「鹿島に彼氏ができたらダメなんですか?」 堀「ああ…あいつの彼氏ならあいつよりイケメンじゃねえと見栄え悪いだろ?」 野「…え?」 堀「それだけじゃねえ、あいつは勝負事好きだから何かと張り合える奴で、後は暴走しがちだからしっかりした奴、忍耐強くねえと」

2015-06-17 12:30:49
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 野「はあ」 堀「後はちゃんと褒めてやれて、あいつから目を離さない奴…あんなんで一人で頑張ろうとするから気づいてやれる奴がいいな。それから」 野「ちょっと待って下さい…それって、堀先輩が考える鹿島の彼氏になる男の条件ですか?」 堀「ああ、そうだけど?」

2015-06-17 12:33:44
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 野「…ラブなんてなかった」 堀「あ??」 野崎はガッカリしたが、後日鹿島にこのことを伝えてみた。 野「……と、堀先輩は言っていたが、そんなやつ現れると思うか?」 鹿「…というか、それって堀先輩しか思い浮かばないんだけど」 野「は?」

2015-06-17 12:36:22
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 鹿「いやだって、堀先輩超格好良いし、勝負事にも乗ってくれるし、頼りになるし、忍耐強く私を追いかけてくれるし!」 野「…」 鹿「後は演技以外の事も褒めてくれることあるし、いろいろ気付いてくれるから目も離して内だろうし…ね?堀先輩しか当てはまらないでしょ??」

2015-06-17 12:39:48
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 野(鹿島から見たらそうなのか…知らなかった)「ああ、そうかもな」 鹿「なのに先輩ってば、そんな事言ってて可笑しいよねー」 野「そう…だな」 野崎はこれ以上考えるのが馬鹿らしくなり、なにも言わなくなった。

2015-06-17 12:47:20
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 それからしばらくして、御子柴が堀の告白されていた現場を見てしまい、鹿島に言う。 み「おい、堀先輩が告白されてたぞ」 鹿「マジで!?誰だった?」 み「あー、先輩と同い年の女子だったかな、断られてたけど」 鹿「そっかー、良かった」 御子柴は独占欲強いなと

2015-06-17 12:50:22
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 思いながら、話を続けようとして止まった。 鹿「だって、堀先輩演劇好きだから、映画や観劇とか文句を言わずに見てられる人じゃないとね」 み「…え?」 鹿「それでいて自分の意見や感想をしっかり言えて、堀先輩の即興にも柔軟に対応できて」

2015-06-17 12:53:55
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 み「それって、お前が考える堀先輩の理想の彼女像か?」 鹿「うん、そうだよー。後、料理はお店に出せるぐらいで、疲れてそうだったら脚をチラッと見せて元気付けたり、陰で仕事を終わらせてあげられる器量のいい子だといいなー」 み「へぇ」 御子柴は適当に相槌を打つ。

2015-06-17 12:56:25
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 後日、堀に伝えてみた。 み「って、言ってたんですけど、そんないい子この次元にはいませんよね?」 堀「次元?つうか…クッ、ハハ、それって、鹿島しかいなくね?」 み「…え?」 堀「だってあいつなら、映画も観劇も文句言わずに見て、更に吸収してくれるし」

2015-06-17 12:58:41
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 堀「それに、感想も意見もあいつとなら止まらないし、俺の即興にすぐ気付いて応えてくれるし」 み「…」 堀「料理は多分上手だろ、あいつ器用だし。あいつのなら菓子でも食える…てか、たまに無防備だと思ってた脚はワザとかよ。なら、今度触ってもいいよな」

2015-06-17 14:24:00
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 堀「たまに陰で仕事やってくれてんのは知ってたけど…脚は勿体ないことしてたな。よし、触る」 み(堀先輩から見た鹿島ってそんな感じなのか…)「って、触る決定済み!?」 堀「ああ、だってあいつ良い脚してるし」 御子柴はもう、面倒に思えたので何も言えなかった。

2015-06-17 14:27:35
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 そのまた後日、野崎と御子柴は中庭で追い掛ける堀と逃げる鹿島を見つける。そして堀と鹿島の互いの理想の恋人像を報告し合い…うなだれた。 み「鏡、見せるべきだよな」 野「というか、鹿島も堀先輩も相手の理想像を否定しなかったから…まんざらでもないのかもな」

2015-06-17 15:54:19
なーなやん @nanayan10

@nanayan10 み「何であの二人付き合ってないんだ?」 野「…さあ、まあ時間の問題だろう……鏡見るより、お互いに向き合った方が早そうだ」 み「それもそうか…」 そして野崎と御子柴は、二人の行く末を静かに見守ることにしたのだった。

2015-06-17 15:56:11