黄昏町テキストカラテ（たそなご）１日目～１５日目まで

栗なご @kurinago77

若干錆びついているのか、音色は悪い…だけど解る。 この曲は私が好きだった曲だ。　 私は目を閉じ数分の間、その曲を聴き続けた。 …幸運な事にそれを邪魔する者は居なかった。 思えばこの町に来てからこんな風にゆっくり出来る時間は今まで無かったかも知れない。59 #tasonago

栗なご @kurinago77

さて、そろそろ行かねば… 勿体ない気もするがオルゴールは荷物になってしまうので、ここに置いておこう。 もしかしたら私のようにこのオルゴールに救われる誰かが居るかも知れない。 そうである事を願いつつ、私はその場を後にした。　　60 #tasonago

栗なご @kurinago77

◇8日目終わり◇ 結果・・・魂＋２、異形は捨てず。 魂13/力3/探索1 異形「火玉(火耐性、探索+1)」「爪(力+2)」「鱗(水耐性、力+1)」 #tasonago

栗なご @kurinago77

◇9日目◇ 61 twitter.com/kurinago77/sta… #tasonago

栗なご @kurinago77

[町]高い壁の向こうに廃工場が見えている。どうにかして入れれば、安全な寝床になりそうだ。《探索2以上で発見【魂+2、不要な異形を1つ捨てることができる】、探索1以下で失敗【魂-1】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547

2015-07-23 00:03:27

栗なご @kurinago77

町をしばらく歩いていた私は廃工場を見つけた。 高い壁に囲まれていて侵入が難しそうだが 逆に言えば入る事さえ出来れば安全な寝床になるかも知れない。 私は侵入経路を探す事にした。　62 #tasonago

栗なご @kurinago77

工場の周りを一周しつつ侵入経路を探す。 正門は固く閉ざされおり、高い壁を登るのも不可能。 壁の脆くなっている個所や穴が開いている個所を見つけられれば… 「うわっ！？」 そんな事を考えている内に不意に不快な羽音と共に飛んできた虫を私は反射的に爪で切り裂いた。63 #tasonago

栗なご @kurinago77

「…あっ？」 私が切り裂いたのは蜂だった。 この大きさ、この凶悪な面構え。 スズメバチだ！　 私の後ろから大量の羽音が聞こえて来る！　64 #tasonago

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私は気が付かない内にスズメバチの巣に接近していたらしい。 斥候スズメバチを倒してしまった為に、集団攻撃を誘ってしまった。 いくら異形の力を持つとは言え、生身の体の部分に刺されれば当然危険である。 逃げるしかない！私は半ば恐慌状態になりながら全力で逃げた！　65 #tasonago

栗なご @kurinago77

「はぁ…はぁ…」 辛くも逃げ延びる事に成功したが足はガタガタ、息も切れ切れ。 ここが何処だかも解らない。 体力を使い果たした私はそのまま倒れるように意識を失った。　66 #tasonago

栗なご @kurinago77

◇9日目終わり◇ 結果・・・寝床確保に失敗し、魂-1 魂12/力3/探索1 異形「火玉(火耐性、探索+1)」「爪(力+2)」「鱗(水耐性、力+1)」 #tasonago

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◇10日目◇ 67 twitter.com/kurinago77/sta… #tasonago

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[町]バリケードの向こうから、自警団の矢尻が君を指している。「暴れれば暴れるほどよく回るぞ、これは」《所持異形5つで毒死【魂-2/異形『毒(力+3、探索-2)』入手】、異形4つ以下は見逃される【魂+1】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547

2015-07-24 00:11:32

栗なご @kurinago77

町を歩いてた私はバリケードに出くわす。 「動くな！それ以上近づくと撃つぞ！暴れれば暴れるほどよく回るぞ、これは」 バリケードの奥から自警団と思われる人達が弓矢を構えている。 その口ぶりからすると毒か何かが塗られているのだろうか…。68 #tasonago

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なるほど、黄昏町の人々は異形の脅威から身を守る為に こうやって武装して集団で生活している訳か… 道理で町を歩いてて、普通の人間を見かけない訳だ。　69 #tasonago

栗なご @kurinago77

遠目からでも鱗は目立つのか、 それとも爪や火の玉は隠しているつもりでも見る人が見れば一目瞭然なのか…。 悲しいかな私は人から見れば脅威の対象である、異形と認識されてしまう存在なのだ。 という事は…まずい！危害を加えるつもりが無い事を伝えなければ！ 70 #tasonago

栗なご @kurinago77

「待って！私はそちらに危害を加えるつもりはない！ただの通りすがりだ！」 ホールドアップしつつ、そう伝える。 私は毒で死んだ覚えは無いので、毒に対する耐性があるとは思えない… 恐らくあの矢に当たれば命は無い。71 #tasonago

栗なご @kurinago77

住民たちはお互いの顔を見合わせた後… 「まだ人の話が解る理性はあるようだな…なら、ここから今すぐ立ち去れば我々も手は出さない」 そう言った、手にはまだ弓を構えている。 彼らの気が変わらない内にここを後にした方が良さそうだ。72 #tasonago

栗なご @kurinago77

彼らは毒矢という強力な武器を持っているから、まだ精神的に余裕があるのだろう。 これから先、異形の者を見かければ集団で問答無用で襲い掛かってくる人間も居るかもしれない。 ある意味、基本的に単独行動をする異形よりも危険な存在と言える。73 #tasonago

栗なご @kurinago77

やらなければやられるこの世界で、力が弱い物が生きていくにはそれしかない… 彼らとて必死なのは痛いほどわかる。 だが私もむざむざと戮される訳にもいかない… 覚悟は決めておかなければいけないのだろうか… 出来ればその日が来ない事を祈りたいものだ。　74 #tasonago

栗なご @kurinago77

◇10日目終わり◇ 結果・・・異形4つ以下の為、魂＋１ 魂13/力3/探索1 異形「火玉(火耐性、探索+1)」「爪(力+2)」「鱗(水耐性、力+1)」 #tasonago

栗なご @kurinago77

◇11日目◇ 74 twitter.com/kurinago77/sta… #tasonago

栗なご @kurinago77

[町]「君、前にも会った？」痩身の男が笑むと、鋭い八重歯が覗いた。「まあいい。旨いものは何度でも食べたいもんさ」《力3以上で勝利【魂+1】、力2以下で死亡【魂-1/異形『牙(力+2)』を入手】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547

2015-07-25 06:30:10

栗なご @kurinago77

町を進んでいた私は痩身の男に出会った。 この町を無防備に１人で出歩くような人間はおそらく居ない。 恐らく私と同じ異形の者であろう。 「君、前にも会った？」 男はそう私に話しかけて来た。　75 #tasonago

栗なご @kurinago77

「いや、多分初対面なハズだけど…」 「そうかー…まあいい。旨いものは何度でも食べたいもんさ」 男がニヤッと笑うとそこには鋭い八重歯が生えていた。 旨いもの？私を戮して食うとでもいうのか？冗談じゃない！ 私は爪を展開して構える。　76 #tasonago

栗なご @kurinago77

「君は『爪』の能力の持ち主なのか…『鱗』だけしかないのであれば楽な相手だとおもっていたが… 　でも僕の牙は君の爪よりも鋭く強い！諦めて僕の餌になるといい！」 「そんな死に方はごめんだね！やれる物ならやってみろ！」 男は大きく口を開けて飛びかかって来る！　77 #tasonago

栗なご @kurinago77

私はその口の中に火の玉を投げ込む。 「！？！？」 予期せぬ飛び道具の攻撃に男が怯む！その心臓を私は爪で一突きにした。　「…三つも異形の力を持ってるとは…君は僕以上の化け物だ」 「！！…うるさい！さっさと死ね！」 私は心臓を抉り取り、男にトドメを刺した。78 #tasonago

栗なご @kurinago77

「化け物…か」 実際傍から見ればそうなのだろうし、この町に居続ければいずれ身も心もそうなってしまうかも知れない。 いや、まだだ！まだ私は正気だ！脱出だって諦めてはいない！ 今は１日１日を生き延びる、その積み重ねがいずれ脱出へと繋がるハズだ。　79 #tasonago