提督体験物語

美影💜🧂/朔月みかげฅ🍄✧ @scrllett2

1 本日は正に快晴。 先日までの雨模様が嘘のよう。 そんな日に鹿屋に訪れた2人。 まだ大人になりきれていない青年と青みがかった綺麗な髪をした小さな女の子。 その2人が向かうのは… 「あ、暑い…なんだこの暑さは…」 「大丈夫かい？隊長。」 「なんとかね…」

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2 「こっちはこんなに暑いとは思わなかったよ…」 「私達は北の方が仕事場だからしょうがないよ。」 「にしても今日の目的はなんなんだい？いきなり鹿屋に行こうだなんて。」 「ふふっ、まだ内緒さ。」 「むぅ…」 「なにもう少しで着くさ。」 「そうか。」

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3 隊長と呼ばれている青年。 名は琢磨。 現在北方海域を中心に輸送部隊の隊長を務めている。 本人の主張で提督への転身を希望。 現在は軍法を学んでいる。 そして隣にいる女の子。 彼女は艦娘である。 名は響。 第六駆逐隊の1人である。

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4 何故提督ではない琢磨が艦娘の響を連れているか。 それは北方海域での輸送任務の最中、酷く衰弱した彼女を彼率いる部隊が発見したのがキッカケである。 響は助けられた後、恩を返すと言いだし自らの鎮守府に除隊願いを出したのだ。 鎮守府では少し言い争いがあったようだが、それはまた別の話

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5 さてさて、そんな2人が向かうのは… 響「隊長、着いたよ。」 琢磨「ここは…鎮守府かい？」 響「そうさ」 琢磨「まさか君の元いた鎮守府ではないよね。」 響「違うよ。それに今日は隊長のためなんだから。」 琢磨「え？僕のため？」 響「さ、入ろうか。」 琢磨「ちょ…」

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6 琢磨「ちょ、ちょっと響！？勝手に入っていいのかい？」 響「大丈夫だよ。もう話はしてあるから。」 琢磨「は、話？」 響「さ、ここに入っておくれよ。」 琢磨「わ、わかったよ。」 琢磨は響に促されるままに部屋に入る。 そこは執務室だった。 琢磨「ここは…」

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7 響「見ての通り、執務室さ。」 琢磨「や、それはわかるけど…」 「おや、もう来てたんだね。」 琢磨と響は同時に振り返る。 執務室の入り口には1人の青年と着物姿の女性が2人。 響「ちょっと早めに着いてしまってね。あがらせてもらったよ。」 「構わないよ。ではそちらが…」

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8 響「そうだよ。隊長さ。」 琢磨「響？いったいなんの話を…」 「ん？今日のことは話してないのかい？」 響「ちょっとしたサプライズさ。」 「そうかそうか。」 琢磨「あ、あの…」 「あぁ、すまない。自己紹介がまだだったね。私は美影。この鎮守府の提督だよ。」

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9 美影は帽子を取り頭を下げた。 美影「そしてこの2人が蒼龍と扶桑。私の艦隊の主力だ。」 蒼龍「よろしくね！」 扶桑「よろしくお願いします。」 琢磨「よ、よろしくお願いします！」 琢磨「（これが艦娘か。響以外の艦娘をこんな近くで見るのは初めてだ…）」

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10 美影「実は先日、響が私の所に来てね。今日は君に提督とはなんたるものか。それを間近に感じてもらおうということさ。」 琢磨「え？」 響「今日は隊長は提督見習いみたいなものさ。」 美影「まぁ、そんな感じかな？」 琢磨「え、えぇ！？」 そんなこんなで始まる琢磨の提督体験。

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11 美影「ささ、おいで。まずは鎮守府にいる艦娘と会わなきゃね。」 琢磨「あ、ちょっと…」 琢磨は美影に連れられて食堂へ。 美影「えぇ、というわけで今日は提督候補生の琢磨君が来ています。彼は今日初めて艦娘を見るそうだ。仲良くしてあげてくれ。」 「「「はーい！」」」

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12 琢磨「（す、すごい。艦娘がこんなに…提督になるとこんな多くの艦娘達を動かさなきゃいけないのか…）」 美影「じゃ、挨拶だけいいかな？」 琢磨「はい。今日1日お世話になる琢磨と申します！よろしくお願いします！」 「「「よろしくお願いします！！」」」

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13 美影「よし。琢磨君はさっきの執務室に先に行っててくれるかい？」 琢磨「わかりました。」 美影「では今日の予定だが…」 執務室に先に戻った琢磨。 コンコン… 琢磨「あ、はい！」 誰か執務室に尋ねてきましたね。 琢磨「どうぞ入って下さい。」 「失礼します」

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14 執務室に入って来たのは… 「あら？貴方誰よ？」 琢磨「あ、私は本日提督候補生として来ました琢磨と申します！」 琢磨は部屋に入って来た白い服を着た女性に敬礼をする。 「ふぅん、貴方が候補生…ね。見た感じ、完全に素人だからそうだろうとは思ったけど。」 琢磨「う…」

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15 琢磨は言い返すことができなかった。 「別に恥じることは無いわ。ウチの提督だってはじめは酷かったのだからね。」 琢磨「はぁ…」 「自己紹介がまだだったわね。私は重雷装巡洋艦の大井よ。」 大井はそう言うと琢磨に近づいてきた。 大井「北上さんに何かしたら沈めるわよ…」

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16 琢磨「」 言葉が出なかった。 大井「ま、無いとは思うけど。貴方がそんな勇気があるとも思えないし。そもそも勉強しに来たのでしょ？せいぜい頑張りなさい。いつの日にか提督になった時に苦労しないように…」 琢磨「は、はい！」 大井は部屋をあとにした。 琢磨「こわっ…」

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17 琢磨「でも確かに勉強しに来たんだ。頑張ろう。」 響「ハラショー」 美影「遅くなってすまない。部屋から大井が出て来たけど大丈夫かい？」 琢磨「いえ、大丈夫です。」 美影「そか。じゃあ今日の予定を軽く伝えておくね。」 琢磨「はい！」

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18 美影「出撃は今日は軽い懲戒任務だけだから主に演習、遠征、開発、資材管理をしてもらうことになる。基本的に俺もいるし艦娘もつくから問題ないはずだけど疑問や不明点があればドンドン聞いてくれ。」 琢磨「わかりました。」 美影「うん。それじゃあさっそくだけど演習場に行こうか。」

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19 琢磨「はい！」 こうして提督候補生の琢磨の1日が始まる… to be contniue…