エイトクエスト

あさこ@お母さんは心配症(ﾟﾚﾟ) @yoko_asako

『エイトクエスト～勇者と囚われの姫君～』 ① その日まで俺は、 しがない村人1やった。 せやけど、 神様にであってしもたんや。 その日、 俺が森で薪を集めていると、 目の前にぶっ倒れているおっさんがおった。 ｢あのー？大丈夫ですか？｣ #エイトクエスト

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② 俺が声をかけると、 おっさんは俺の襟元を掴んで。 ｢飲むもんくれ･･･｣ その殺気立った様子に 俺は思わず持っていた水筒を渡した。 おっさんはあっという間に それを飲み干すと、 ぷはー！っと息を吐き一言。 ｢ビールがよかったけど。 しゃーないな。｣ #エイトクエスト

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③ それから俺の方を向いて、 こう言った。 ｢お前、俺が見えるんか。｣ 俺は黙って頷いた。 するとおっさんはうんうんと唸って。 ｢よっしゃ。じゃあお前で決まり！ お前、勇者せぇ。｣ といきなり切り出した。 ｢は！？勇者！？｣ なんや！どーゆうこと？ #エイトクエスト

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④ おっさんはなおも続ける。 ｢せやせや。この世界の危機を救え！｣ ｢危機って･･･平和そのものやないですか？｣ ｢それはお前が知らんだけや。 実はこの世界を照らしていた光の姫君が 大魔王すばーるにさらわれたんや！ これは危機や！危機やで！！！｣ #エイトクエスト

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⑤ ｢そんなん信じられるはずないやん？ そもそもあんた何者？｣ ｢俺？俺は神様。｣ ｢はぁ！？｣ 信じられんって顔すると、 おっさんは俺の頭をどついた。 ｢ったく、とにかく。 頼んだぞ勇者きみたか。｣ そう言うとおっさんは姿を消した。 #エイトクエスト

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⑥ ｢え！？消えた！｣ 俺が慌てると、 空からおっさんの声がした。 『ええか、勇者きみたか。 武闘家、魔法使い、 そして、僧侶の仲間を探すんや。 まずは西の街へ旅に出ろ。 どうせ毎日暇なんやろ？』 #エイトクエスト pic.twitter.com/ezMVfwyDhe

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⑦ ｢毎日暇て･･･なんで知っとんねん！？｣ とはいえ。 暇な事に変わりはないし、 勇者って呼ばれるのも悪い気せんし。 ･･･よし。 俺、勇者になる！！！ （つづく？） #エイトクエスト pic.twitter.com/YEKJNKDQDZ

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⑧ と、言うわけで俺は旅に出た。 言われたとおり西の街に向かうと、 所々『勇者はこっち』と矢印が出てて。 きっとあの神様の仕業やろうなと 俺はそれに従った。 すると、ネオンがいっぱい輝いて、 えらく賑やかな街が見えてきた。 ｢ここに誰かおるんかな？｣ #エイトクエスト

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⑨ 街に入ると、いきなり俺は人にぶつかった。 ｢どこ見て歩いとんねん！｣ そう罵られ、俺も反論する。 ｢あぁ！？お前が前見てないんやろ！？｣ そいつが言い返そうとした時、 後ろから罵声が聞こえる。 ｢このヘタレ魔法使い！ 出てきて金払え！！！｣ #エイトクエスト

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⑩ その声に反応して、 男が俺の背中に隠れる。 ｢お前魔法使い？｣ ｢黙って。 見つかったらやばいねん。｣ ｢魔法つこたらええやん。｣ ｢いま腹減ってて使えんねん。 おにぎり1個食べれば満たされるんに･･･｣ だから俺は持ってたおにぎりを渡した。 #エイトクエスト

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⑪ ｢まじ！？ありがとぉ！｣ 男はそう言うとおにぎりを頬張り、 それから胸を張ると、 杖を取り出して呪文を叫んだ。 ｢フローズンマルガリータ！！！｣ すると追いかけていた男たちは あっという間にカエルになった！ ｢ぎゃっは！ざまぁみろ！｣ #エイトクエスト

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⑫ 魔法に感心していると、 男は俺の方を見た。 ｢おにぎりさんきゅー。 お礼に言うこと1つ聞いたる。 何がええ？｣ だから俺は迷わずこう答えた。 ｢俺、勇者やねん。 今から冒険でるから一緒についてきてや。｣ その言葉に男は笑いつつ･･･ #エイトクエスト

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⑬ ｢ええよー。 勇者が来たらついてけって 変なおっさんにも言われてたし。｣ 【勇者きみくんは、 魔法使いただよしを仲間にした！】 （つづく？） #エイトクエスト pic.twitter.com/sz5n9wUsyz

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⑭ ｢あ！矢印みっけ。｣ 俺とただよしは、 矢印を探しながら次の街に向かった。 すると目の前には小さな街があり、 中から悲鳴が聞こえた。 俺とただよしは、 慌てて街に乗り込んだ。 ｢どうかしましたか！？｣ するとそこには如何にも悪そうな男が。 #エイトクエスト

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⑮ ｢ええからやー。 光の姫君のために仕事すんねん。 黙ってついてこいや！｣ なに？ これは、神様が言ってた大魔王のことか？ すると、人の輪の中から、 一人の女が出てきた。 ｢そんな横暴許しません！｣ だけどそいつは あっという間に男に捕まって。 #エイトクエスト

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⑯ ｢あかん！｣ そう呟くと俺はこんぼうを握り締め 男に立ち向かおうと･･･したら。 ｢そーりーそーりーらぶ！！！｣ と、ただよしが魔法を唱えた。 すると男は慌てて飛び跳ね、 何とかそれをよけた。 ｢は？！魔法使い！？ そんなんおるて聞いてへん！｣ #エイトクエスト

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⑰ それから男は俺の方を見た。 ｢って事は、こいつが勇者？ ･･･ちっ、今日は引くか。｣ そう言うと背中の黒い羽を広げ 空に飛び立った。 ｢覚えとれよ！ 俺はすばーる様の側近どっくんや！ 次は負けへん！｣ #エイトクエスト pic.twitter.com/AyjaRxOyDo

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⑱ やっば。敵やったんか･･･ ドキドキする俺をよそに、 ただよしは救った女の所にいた。 ｢大丈夫でしたかお嬢さん？｣ ｢ええ･･･ありがとうございます。｣ 女は修道女のようで、 俯きながら返事をした。 ｢魔法を使って体力落ちたんやないですか？｣ #エイトクエスト

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⑲ そう言うと女は指先から光を出して ただよしに放った。 ｢すごい！体力復活！｣ きゃっきゃ喜ぶただよしに笑いつつ、 そいつは声をかける。 ｢貴方か勇者何ですね？ 大魔王のもとまで、 ご一緒してもええですか？｣ ｢え、でも、女の子には無理じゃ･･･｣ #エイトクエスト

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⑳ するとそいつはクスクス笑って 顔を隠していたフードを開ける。 ｢俺、女ちゃいます。 この街を守るために 修道女のフリして潜んでたんす。｣ その顔を見て、 ただよしが肩を落とす。 ｢女の子ちゃうの？！ 魔法を使って損した！｣ ｢ごめんなさいwww｣ #エイトクエスト

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㉑ ｢仲間にしてもらえます？ 僕は僧侶。 攻撃は苦手ですが、 支援系の魔法は得意です。 きっと役に立ちますよ？｣ 【勇者きみくんは、 僧侶やすす（男）と仲間になった！】 （つづく？） #エイトクエスト pic.twitter.com/Y0onCo9pfz

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㉒ 残るは武闘家。 矢印は街ではなく、 森へ森へと誘う。 ｢いやや！もう歩かれへん！｣ ただよしがゴネ始める。 ｢しょうがないですね。 支援魔法･･･えい！｣ ｢あ！足軽！ やすすありがとー！｣ ･･･なんか、冒険やなくて。 ハイキングみたいやな。 #エイトクエスト

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㉓ ほいほい歩いていると、 矢印の先には組手の型をしている男が。 ｢ボロネーゼ！ボロネーゼ！｣ そんなこと言いながら空手？ 俺たち3人は顔を見合わせ。 ｢あれが武闘家？｣ ｢なんかめんどいな。｣ ｢スルーします？｣ ってわけで通り過ぎようとした。 #エイトクエスト

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㉔ ｢ちょい待てーーー！｣ するとそいつが俺達を呼び止める。 ｢君たちが勇者様一行やろ？ 神様から話は聞いてる！ しょうがない。私もついて行こう！｣ そのセリフに、やすすが冷たく吐き捨てる。 ｢僕、暑苦しいの苦手ー。 ほっといて行こうよ勇者様。｣ #エイトクエスト

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㉕ ｢そんなこと言わんといてよ(泣) 俺、冒険憧れててん！ お願い！仲間にして！！！｣ 【勇者きみくんは、 武闘家まるを仲間にした！】 （つづく？） #エイトクエスト pic.twitter.com/aSHk7XD6T4

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