ヤスはペット

あさこ@お母さんは心配症(ﾟﾚﾟ) @yoko_asako

1 ずっと可愛がっていた 可愛い愛犬のリュウが死んだ。 悲しくて悲しくて。 私は毎日泣いていた。 その日も一緒に散歩した公園で ベンチに座ると 私はぼーっとしていた。 リュウと過ごした時間を思い出し 胸が痛くなる。 ･･･そんな私に声をかける人が1人。 #ヤス君はペット

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2 『元気ないね？』 馴れ馴れしいその人を 私は無視する。 だけどその人はおかまいなく 私の隣に座って。 いきなり頬をぺろんと舐めた。 ｢何すんの！？｣ 慌てる私に一言。 『元気がない時は いつもこうしてたでしょ？ ･･･ね？御主人様♡』 #ヤスはペット

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3 ｢え･･･どーゆう意味？｣ 私が聞くとその人はこう言った。 『僕はリュウだよ。 君とちゃんとお別れする為に この人の体を借りて会いに来たんだ♡』 ･･･こうして、 私とリュウ（人間化）との 1日が始まった。 #ヤスはペット pic.twitter.com/ePxnXIZDoD

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4 ｢リュウ！？あなたが？ 信じられるわけないやん！｣ そう言うとその人はうーんと考えて。 それから呟く。 『何言ったら信じるん？ 僕と君だけの秘密･･･ 好きな人ができる度 僕にキスのしてくるとか？ ふられると僕を抱きしめて寝るとか？ あとは･･･』 #ヤスはペット

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5 それはリュウしか知らない私の素顔。 私はたちまち顔を赤くした。 するとその人･･･ リュウは笑って。 『で、すぐ真っ赤になる！ 好きな人思い出しただけでも 真っ赤になる♡』 どうしよ･･･リュウだ。 #ヤスはペット pic.twitter.com/jEp4iSHHdk

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6 リュウが言うには。 体を借りたこの人は霊感が強くて リュウの願いを叶えるために 1日だけ体を貸してくれたらしく。 『優しい人に会うのが うまいんやなぁ僕♡ 君に拾ってもらった時も ほんとに嬉しかった♡』 そう言って、 私達は手を繋いで散歩に出かけた。 #ヤスはペット

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7 私達は色んな所に行った。 いつもの散歩コースや リュウが食べてみたかったパン屋。 楽しくて楽しくて。 時間はあっという間に流れる。 『ちょっとこの体で歩くん、 慣れんから疲れたよぉ･･･ ねぇ、おうち帰ろ？』 リュウはそう言うとしゃがみこんだ。 #ヤスはペット

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8 ｢そやね家に帰ろうか。 もっとリュウと ゆっくり話したいし。｣ そう言うとリュウは喜んで。 『やったぁ♡ 疲れたからシャワーにも入れてね♡ 君のシャンプーの匂い大好きやから あれで洗って♡』 だってwww #ヤスはペット pic.twitter.com/5aZNydrQ4p

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9 家に帰ると、 リュウははしゃいで。 定位置のソファにゴロンと横になる。 『うわぁい♡ 僕のソファ♡』 その姿が可愛くて、 私はリュウが使ってた毛布を掛けてあげる。 ｢これも好きでしょ？｣ 『うんうん！ これにくるまるの大好き！ あったかくてー♡』 #ヤスはペット

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10 リュウはそう言うと 毛布の中でうたた寝を始めた。 ･･･私に会うために 頑張ってくれたんだね。 その寝顔を撫で、 私はご飯の用意を始めた。 ｢そうか。 今日は人間のご飯食べれるんや。 ･･･何作ったら喜ぶかな？｣ 私は考えて それから作り始めた。 #ヤスはペット

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11 作り始めたのは ハンバーグと野菜スープ。 ハンバーグは、 玉ねぎの回避の為にあげたことなくて リュウが羨ましそうに見てたから。 野菜スープは。 薄めに作ってよくあげてた思い出の味。 ｢喜んでくれるかな？｣ リュウの反応が楽しみで 私は夢中だった。 #ヤスはペット

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12 するといきなり 後ろから抱きしめられる。 ｢リュウ！？起きたの？｣ 『うん。いい匂いしたから。 これ･･･僕も食べていいの？ ハンバーグも食べていいの？ 玉ねぎ入ってるけど？』 リュウは嬉しそう。 だから頭を撫でながら ｢いいよ。 一緒に食べよ！｣ #ヤスはペット

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13 テーブルにご飯を並べると リュウの目はキラキラ輝いて。 『いただきます！』 を合図に一気に食べ始めた。 ｢おいしい？｣ 『うん！おいしい！ ずーーっと食べてみたかったから♡ 僕、すっごく嬉しいよ！』 そう言うこと口元には ソースがついていて。 #ヤスはペット

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14 ｢もぉ。ソースついてるwww｣ そう言いながら指先でソースを取ると リュウはそれをぺろんと舐めあげた。 『だーめ！これ僕の！ 全部食べるの！ ぜーんぶ。 僕のものだよ？』 たまらず、私は顔を赤くした。 #ヤスはペット pic.twitter.com/1l1ykVA8qv

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15 『お腹いっぱい♡』 リュウは全部平らげて幸せそう。 お皿を片付けようとすると、 リュウは手首を掴んで。 『片付けとか後回し！ 僕と一緒にいて？ ね？シャワー入ろうよ♡』 そう言うと、 リュウは私をお風呂に連れていった。 ｢ちょ･･･まって、｣ #ヤスはペット

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16 止める間もなく。 リュウは服を全部脱いだ。 たまらず私はタオルで顔を隠す。 だって･･･リュウだけど･･･ 目の前にいるのは 今日あったばかりの男の人。 ｢無理･･･///恥ずかしい！｣ そう言うとリュウは膨れて。 #ヤスはペット

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17 『今更いいでしょ？ いつも僕とお風呂入ってたんだから。 恥ずかしいとかないよ！』 そう言うとリュウは 私の服をじゃれながら脱がせ、 強引にお風呂に連れ込んだ。 『シャワー大好き♡ シャンプーして？ね？して？』 その無邪気さに。 私は逃げるのを諦めた。 #ヤスはペット

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18 シャンプーしてあげると リュウは気持ちよさそうに喜んだ。 と、一通り終わると、 今度はこちらを向いて。 『じゃあ今度は僕が洗ってあげる！ 今までのお礼もこめて♡』 そう言ってリュウは 泡立てたタオルで 私の体を洗い始めた。 ｢やだ･･･まって//｣ #ヤスはペット

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19 『いいからいいから♪ 僕に任せて♡』 リュウの手は私の静止を振り切って 体中を洗い始めた。 すると･･･すぐに異変が。 『ん？なんかここ。 硬くなってるよ？』 そう言うとリュウは 私の胸を心配そうに撫でた。 ｢やっ･･･｣ 思わず声があがる。 #ヤスはペット

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20 『何？今の声。 かわいい！もっと聞きたい！』 どうやらリュウの興味に火がついたらしく。 彼は飾りをいじり始めた。 ｢やだリュウ･･･ちょ///｣ 『ここ気持ちいの？ いっぱい可愛い声でるね！』 そう言うと、犬の頃のサガなのか それを舐め始めた。 #ヤスはペット

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21 ｢あっあん// ･･･だめ！リュウ！｣ たまらず叱りつける。 するとリュウは驚いて。 それから寂しそうに俯いて。 『ごめんなさい･･･ ･･･もうしないから。 嫌いにならないで？』 そう謝った。 #ヤスはペット pic.twitter.com/QuAhGSWHcY

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22 気まずいまま、お風呂からでる。 リュウの髪をドライヤーで乾かしていると 上目遣いで聞いてきた。 『まだ怒ってる？』 その顔にほだされて 私は許してしまう。 ｢もう怒ってない。 私も。大きい声出してごめんね？｣ その言葉にリュウは微笑んだ。 #ヤスはペット

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23 『良かった。 怒らせるために 会いに来たんじゃないから。』 そう言うと リュウは私を抱き寄せた。 『ごめんね？ 君を置いて突然居なくなって。』 その声に涙が溢れる。 『君の所に帰りたかった。 ずっと。ずーっと。』 私も。ずっと一緒がよかった。 #ヤスはペット

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24 『君はすぐ強がるだろ？ 僕以外に弱音もはかない。』 そうだね。 毎晩私はリュウに愚痴をこぼしてた。 『だから心配で。 それをちゃんと伝えたくて。 この体を借りたんだよ？』 自然とリュウの唇が 私の首に、頬に･･･ そして唇に重なる。 #ヤスはペット

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25 リュウが私にくっついて 頬を舐めたりキスする時は 私に元気がない時。 昔からそうだね。 こうやって私達は支えあってた。 私はリュウを見つめて それから言う。 ｢ねぇリュウ。 いっぱいキスして？ 明日から貴方が居なくなっても 頑張れるように･･･｣ #ヤスはペット