[コトブキ探偵と黄昏町の怪物 19日目~22日目まで] 実況付き
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[町]「ぴーらやらよーいよい」道端で沢蟹が踊っている。「聞こえる?祭囃子の音」《所持異形3つ以上で[縁日(shindanmaker.com/553567)]に行ける/その際アイテムは全て消失》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547 #kstsgr
2015-08-04 23:15:49「あ、祭り囃子」「祭り囃子?」 首をなんとかくっつけて、町を歩いていると、遠くから笛の音が聞こえてきた。「うん、この町にも縁日があるんだよ」「縁日ね…行きたいのか?」「もちろん!ねえ、行こうよ」ミナセが腕を引っ張る。俺は財布を取り出して、中を確かめた。#kstsgr
2015-08-04 23:22:42…あまり派手に使わなければ、問題なさそうだ。「わかった。行ってみよう」 「やった!」ミナセは笛の音の方に小走り気味に歩き始めた。あんな事の後だ。今は、殺伐とした殺し合いから離れていたい。#kstsgr
2015-08-04 23:25:58[縁日]「嬢ちゃん坊ちゃんお面だよ~」ひょっとこ顔の男は陽気だ。「どうだいおひとつ」《100圓でアイテム「お面(毎日診断後に魂+1/死亡時に消失)」を得ることができる》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/553567 #kstsgr
2015-08-04 23:27:53縁日にはたくさんの屋台が並んでいた。 金魚すくい、射的、輪投げ、絶対に当たらない賞品が吊られたひもクジ。だが、ミナセは真っ先にある店に走っていった。「いらっしゃい!お嬢ちゃん。何が欲しいんだい?」その店はお面屋だった。#kstsgr
2015-08-04 23:31:48「それください!」ミナセがお面を指差した。「へい毎度!100圓になりやす!」 ちょっと待て、圓だと?「師匠。お金だして」「圓なんて、俺は…」やけくそに財布の中をまさぐると、見た事のない硬貨が混ざっていた。表面に100圓と刻まれていて、それが5枚ある。合計500圓。#kstsgr
2015-08-04 23:38:31「ほら、これでいいのか?」俺は店主に100圓を渡した。「はい、ありがとうごぜえます!兄ちゃんも縁日を楽しんでくだせえよ!」「ああ、ありがとう」ミナセが店主からお面を受け取ると、俺たちはお面屋を後にした。 #kstsgr
2015-08-04 23:42:44「それで、何のお面を買ったんだ?」「へへ、これだよ」ミナセがお面を見せた。白い狐が描かれたお面だ。「…元々、お前は狐だろ。被って意味があるのか?」「違うよ、師匠が被るんだよ」そう言うと、ミナセはぴょんと跳ねて、器用に俺の頭にお面を被せた。#kstsgr
2015-08-04 23:46:06「ほら、これで師匠も僕と同じだ」 「……」俺が狐のお面を被る事に何の意味があるのかわからなかったが、ミナセのとても嬉しそうな顔を見ると、そんな事はもうどうでもよくなり、俺もミナセと同じようにこの縁日を楽しむ事にした。#kstsgr
2015-08-04 23:49:5219日目 リザルト 【魂 5 力8 探索0】 セット異形[棘(刀)、鬼腕、巨躯] 所持異形[毛皮(ミナセ)、生首] ロスト異形 【なし】 アイテム【お面・診断ごとに魂1回復】 ()内はフレーバー #kstsgr
2015-08-04 23:53:2019日目 リザルト 【魂 5 力6 探索 4】 所持異形[棘(刀)、鬼腕、巨躯] [毛皮(ミナセ)、生首] ロスト異形 【なし】 アイテム【お面・診断ごとに魂1回復】 残り400圓 ()内はフレーバー #kstsgr
2015-08-05 00:06:56縁日はとても久しぶりだった。川で暮らし始めてからは一度も行っていない事を考えると、だいたい10年ぶりだろうか。それも、誰かと一緒に縁日を歩くなんて、もしかしたら初めてかもしれない。 01 #kstsgr
2015-08-05 21:38:16おばあちゃんは足が悪かったから、縁日の時はお金をおばあちゃんから貰って、一人で行くのが普通だった。そう考えると、師匠と一緒に屋台を回るのはなんか不思議な感じがした。その師匠は今、嫌々ながら僕を肩車している。沢山の人の頭。高い視点からの景色は新鮮で面白い。 02 #kstsgr
2015-08-05 21:40:44「師匠、次はあれやろうよ!」僕は少し先の屋台を指差した。「わかったから、あんまりはしゃがないでくれ。首が落ちそうになる」師匠は首が落ちないようになのか、ゆっくりとその屋台に向けて人混みをかき分け始めた。屋台には『金魚すくい』と書かれた旗が立てられていた。 03 #kstsgr
2015-08-05 21:42:36[縁日]水槽では、赤や黒の金魚が忙しなく泳いでいる。「活きが良いだろ?君にすくえるかな」《異形『鱗/氷鱗』『長指』のどれかがあれば成功、なければ「賽子」を使い奇数が出れば成功【魂+1】/-100圓》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/553567 #kstsgr
2015-08-05 21:45:29「ほー、金魚にもいろんな種類があるんだな」師匠は水の張った水槽の中を覗いて、物珍しそうに言った。水槽の中ではたくさんの金魚が、ゆうゆうと泳いでいる。「小赤、黒出目金、姉金…それに大物もいるね」「詳しいな。どこで覚えた?」師匠が感心したように聞いた。 04 #kstsgr
2015-08-05 21:47:17「本で読んだんだよ。それより、金魚すくいやるから降ろして」「はいはい」師匠は首が落ちないように、慎重に僕を降ろして、ため息をついた。「不満そうだね」「そりゃそうさ、今にも首が落ちそうだってのに、無理やり肩車させられたら誰だって不満を言いたくもなる」 05 #kstsgr
2015-08-05 21:48:10その時、僕はいい考えを思いついた。「そうだ、金魚すくいで勝負しようよ。たくさんとった方の勝ちで、負けた方は勝った方の言う事を一つ聞く。どう?」「いいぞ、俺が勝ったらミナセに肩車してもらうからな」師匠は自信があるのか、口元にいやらしい笑みを浮かべた。いやらしい。06 #kstsgr
2015-08-05 21:52:58「よーし、そこのおじさんとお嬢さん!」愛想のいい店番の少年が割り込んできた。どうやら話を聞いていたらしい。「…俺はまだ22なのに」「へっへっへ、そいつはすいやせん!それじゃお二人さん、これをどうぞ!」少年は笑いながら、僕と師匠にポイと小さな桶を渡した。07 #kstsgr
2015-08-05 21:58:40「手加減はしないぞ」師匠はポイと桶を構えて、自信ありげに言った。「それは僕も同じだよ。あと師匠」「なんだ?」「師匠、僕より年下だったんだね。初めて知ったよ」「!?」師匠の顔が驚愕の表情に変わった。実は僕もかなり驚愕しているのだが、顔には出さない。 08 #kstsgr
2015-08-05 22:00:06