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『進撃の巨人』は「特撮で勝って映画で負けた」と言わざるを得ない

映画評として袋叩き状態の『進撃の巨人』の樋口真嗣監督は、自らを「特撮監督」と位置づけている。彼にとっては「特撮のために映画がある」のであって「映画のために特撮がある」のではない。それゆえ「特撮で勝って映画で負け」てしまった。しかし、「特撮で勝ち、なお映画でも勝つ」可能性はいくらでもあったはず。
監督 BSプレミアム 進撃の巨人 樋口真嗣 実写版 邦画 特撮 映画
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CDB @C4Dbeginner
本日はこれから「ちょっと田んぼの水路の状態を見てくる」的な感じで映画「進撃の巨人 後編」を見てきます。ちなみに前編については先週「屋根の雨漏りを直してくる」的に見に行きましたが、すでに屋根は存在していませんでした。
CDB @C4Dbeginner
さて、深夜になったけど「進撃の巨人」前後編の感想。帰宅後に録画しておいたNHK-BSプレミアム「日本特撮ルネサンス~映画「進撃の巨人」の舞台裏~」を見ると樋口真嗣監督が自分のアイデンティティを今も『特撮監督』に置いているのがわかります pic.twitter.com/4Iq7UbLeAl
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CDB @C4Dbeginner
映画評として袋叩き状態の『進撃の巨人』だけど、樋口真嗣監督から見えている映画と、僕ら一般の観客から見えている映画はまったく別のものなんだと思う。たぶん彼にとっては「特撮のために映画がある」のであって「映画のために特撮がある」のではない pic.twitter.com/F49DoecLuK
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CDB @C4Dbeginner
今日のNHK特番でも語られたけど、圧倒的な資本力を持つハリウッドのCGに対して、低予算の日本映画が円谷時代からの伝統を持つ特撮技術で対抗した、というのが実写版『進撃の巨人』のスタッフの自負で、ここを共有するかしないかで評価は全く別れる pic.twitter.com/hsesZjMKuI
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CDB @C4Dbeginner
たぶん樋口監督にとっての『進撃の巨人』は、あの巨大なハリウッドのテクノロジーに対して知恵と工夫と過去の伝統で対抗した日本特撮の金字塔であって、なぜ人間描写がどうの原作がどうのと言ったくだらないことが問題にされるのか理解できないと思う。 pic.twitter.com/Wj10CoeYva
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CDB @C4Dbeginner
でも当たり前だけど、一般の観客がお金を払うのは「特撮」ではなく映画に対してだ。進撃の巨人は「特撮で勝って映画で負けた」と言わざるを得ない内容だけど、樋口真嗣監督はおそらく「特撮で勝ったんならそれでいいだろ」と思っているのではないかな。 pic.twitter.com/J7QJq5zGz8
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CDB @C4Dbeginner
念を押しておきたいのは「CGでなく特撮を使ったから映画で負けた」のではないということ。進撃の巨人において「特撮で勝ち、なお映画でも勝つ」可能性はいくらでもあった。往年の円谷作品がそうだったように。単に映画の勝利を放棄しただけだと思う。 pic.twitter.com/IFTqfBjwB2
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寮美千子 @ryomichico
映画を商品と考え、「物語」をきちんと構築できる人を一人かませることのできるプロデューサーがいれば、「特撮」ももっと生かすことができたのでないか、マニアならずとも絶賛する人が増えたのではないかと思います。 >@C4Dbeginner 「進撃の巨人」
CDB @C4Dbeginner
今日の特番でも、それから僕が過去に見てきた樋口真嗣氏の発言でも、彼がどれほど特撮を心から愛し、そしてCGの勃興というほとんど人類史レベルの変革によって特撮が駆逐されていく歴史の中で心を削られてきたかよく分かる。でもだからこそ、特撮だけでなく映画で勝たなくてはいけなかったのだと思う
CDB @C4Dbeginner
彼が本当に特撮を愛するのなら、社会に生きる一般の観客に特撮を愛してもらえるような映画を撮るべきだった。シングルマザーは男と金に困っていて自分から覆い被さってくるなんていう馬鹿なシーンをリアリズムのつもりで前編に入れるべきではなかった。 pic.twitter.com/NqsE8KtI7l
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CDB @C4Dbeginner
シングルマザーの扱いに限らず、海外で評価を受けるほどのアクション能力を持つ武田梨奈という女優に何の見せ場も与えないまま「リア充爆発しろをマジでやってみました」的なくだらない爆発シーンのためにあっさりと死なせるべきではなかった。 pic.twitter.com/r3GcjfdJdq
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CDB @C4Dbeginner
当たり前だけど「自分の臆病さと未熟さのせいで死なせたと思っていた女性が他の男の恋人として生きていた」と知った時の人間のリアクションって「うぉ~!(絶望)」じゃないだろ普通。そういう人間がいないとは言わないけど、それ主人公じゃないだろ。 pic.twitter.com/TuwZ9l30R6
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CDB @C4Dbeginner
実写版進撃の巨人の評価がここまで悪くなってしまったのは、観客の大半を占める原作ファンの失望が大きいと思う。ぶっちゃけ原作読んでない人の方が「まあそういうものか」と見られる。単に原作に忠実でないという問題でなく(原作者もそれは求めていない)作品のベクトルが正反対を向いている。
CDB @C4Dbeginner
原作の漫画を象徴するのは2巻のエレンがミカサを助ける児童期のシーンで『進撃の巨人』のテーマはあの「大人の暴力に殺されかけた子供が大人を殺し、閉ざされた場所から逃げて生き延びる」というシーンに尽きていると思う。巨人というのは要するに大人のことで、これは壁という箱庭療法の物語だと思う
CDB @C4Dbeginner
進撃の巨人という作品の核にあるのはこの「傷つけられた子供から見た世界の感覚」で、それがこの作品が月刊少年誌の連載から始まって誰も予想しないほどの支持を同世代の少年少女から得た理由だと思う。作者は男性で格闘技ファンであるとのことだけど、その痛みの感覚の描き方はある種の少女漫画に近い
CDB @C4Dbeginner
ミカサを演じた水原希子の憂いと怒りを帯びた表情は本来ならそういう痛みを表現するのに凄く向いていたはずなんだけど、残念ながら映画そのものがそういう心理描写に対して熱意を持っておらず、エレンがミカサを虐待から救い出すシーンも存在しなかった。別にそれは特撮の問題ではなく、単に映画の問題
CDB @C4Dbeginner
おそらくはウルトラセブンにおける脚本家・金城哲夫の役割を期待されたのが町山智浩氏であったのだろうと思うけど、後編の「管理思想(クバル)と無政府主義(シキシマ)の両極を退け、若者が不安定な日常を守るために中道を選ぶ」というプロット自体は今日的で普遍的な王道だと思う。
CDB @C4Dbeginner
惜しむらくは樋口真嗣監督がそのプロットの表現や描写に特に熱意を持っていないために(映画を見る限り監督の熱意のすべては特撮シーンに捧げられており、それ以外はもうはっきりと画面から「このへんどうでもいいから早く台詞で説明して」という意志が伝わってくる)映画的に描写されないだけである。
CDB @C4Dbeginner
長くなったけど、僕はやはり樋口真嗣氏は日本特撮という文化のバトンを受け継いだ希有な才能だと思うし、ハリウッドの圧倒的なCG技術に対抗する特撮というアナログ技術を日本の映画界が持っていることは多様性という大きな武器だと思う。だからこそそれを映画に敵対させない『総監督』の存在が不可欠
CDB @C4Dbeginner
@bogyu 今日のNHK特番で樋口真嗣監督が言っていたんですけど、原作の諫山創氏からは「巨人は恐い感じではなく、『嫌な感じ』にしてほしい」という要望があったとのこと。なぜ巨人は裸なのか、なぜ見る者に恐怖感ではなく嫌悪感を感じさせるのか、など色々と考えてしまいました。
奥山犛牛 @bogyu
@C4Dbeginner 巨人が大人のことだとすると、彼らが殆ど知性を持たずただフィジカルな力のみで人間つまり子供を圧倒していることは、大人として暗澹たる気持ちがしないでもありません。
奥山犛牛 @bogyu
@C4Dbeginner なるほど、人は自分より先に生まれた人々が作った制度・文化・法律という鉄の檻の中で生まれますが、進撃の巨人のあの息の詰まる「壁の中」は、それを象徴しているのかもしれませんね。

コメント

寮美千子 @ryomichico 2015年9月25日
まとめを更新しました。
寮美千子 @ryomichico 2015年9月25日
まとめを更新しました。
寮美千子 @ryomichico 2015年9月25日
「『進撃の巨人』は「特撮で勝って映画で負けた」と言わざるを得ない」のまとめを更新しました。http://togetter.com/li/878217
ええな@豚バラ🐽ばらまくニャ @WATERMAN1996 2015年9月25日
この手の話は邦画に付き物で、何何さえあれば、みたいな批判を受ける作品がとにかく多い。これって邦画界は必要な人材を適切に配置できないという構造的問題を抱えているということではないかと思う。進撃の巨人に関しては、原作を読み取れない人間はメガホンを取るな、ということだろう。
ええな@豚バラ🐽ばらまくニャ @WATERMAN1996 2015年9月25日
確か佐藤御大の小説だが、下士官の役割は砲撃の命中精度を高めることだが、士官の役割は砲撃の戦術意味を考えること、みたいな話があった。
CD @cleardice 2015年9月25日
今回の場合「原作者の意向」もハズした感じなので進撃のヒットについて理由をきちんと把握しないまま展開を広げちゃったのが最大の原因じゃないかなあと思ったり
ıɥsoʎıɾnℲɐɹıʞ∀ @DukeSillywalker 2015年9月25日
「それでも特撮はすごかった」といっても本体は「映画」なのだから、負けは負けとしか言えない。
ıɥsoʎıɾnℲɐɹıʞ∀ @DukeSillywalker 2015年9月25日
僕はあの番組見ててなんか胸糞悪くなって途中でチャンネル変えてしまった。ちょうど大学教授が出てきたあたり。そこまでしてCG<アナログ論を擁護する事ぁないだろと。ハリウッドも「見たい画」を追求した果てにたどり着いた答えなんだし、日本がそれを使えないのはあまりに少ない予算と人材じゃないの?
ıɥsoʎıɾnℲɐɹıʞ∀ @DukeSillywalker 2015年9月25日
「シン・ゴジラ」の完成と成功をお祈りいたします(-人-) いわばあれは日本特撮の生命線だからね。
Maulwurf @a7m167509498 2015年9月25日
巨人は別に大人のメタファーじゃないと思います。深読みしすぎ 赤ちゃんのようなものでは
饅頭 @sonoue55 2015年9月25日
いや、シン・ゴジラ失敗したらほんまにあかんやろな・・オタクには人間を描けない、キャラクターが描けないって証明しちまうことになる。まあ、庵野は実写ですでに失敗しているが・・・頼む!シン・ゴジラ成功しろ!
Halfricesetitsmore @Halfriceset 2015年9月25日
特撮は映画の「手段」でしかないからなぁ…。手段が目的化したら、そりゃ絶対に勝てないし、モノとして成立すらしないわけで。
@pw91926488 2015年9月25日
「特撮で勝って」←いやいや、ハリウッドの特撮もやっぱり凄いんだよ  「ダークナイト」でバットモービルがトラックに突っ込むシーンで特撮が使われてるんだが、初見だとマジで「どうせ大枚はたいて実物、実写でやったんだろ?」レベルで区別がつかないぞ
ざの人 @zairo21 2015年9月25日
原作レイプとして共通しているのは、勝手に原作の登場人物を大幅カット(登場させない)とかしちゃう姿勢、特に寄生獣はひどかったから、そしてこの作品も人物のカットがひどいと聞いた。原作の多くの要の部分をカットしてしまえば?それは酷評になるのは必然というシンプルなものじゃないかな?と、音楽からしてひどかったからなあ(既にアニメ版の音楽がよすぎたから)この作品は、描くのはヒーローじゃなく、絶望に立ち向かう人間ドラマじゃなかったのかな?と。
しげのβ版 @nega_rockwood 2015年9月25日
「物語はともかく(良い悪いではなく原作をちらとも見た事が無いので原作と実写の差異が気にならない)」「演出」と「特撮」を見に行った俺大勝利ってわけだ……ワシは面白かったです。 旧約聖書とダンテの神曲読んでから見るといいよ。 原作はこれから、そのうち機会があればw
瑞樹 @mizuki_windlow 2015年9月25日
「人間同士の話なんてどーでも良い、ともかく、すごい特撮を見せたい!」だけなら、原作第一話で壁が破られた後、ともかく、徹底的に、大人が、子供が、女が、男が、一般人が、駐屯兵が、ありとあらゆる殺り方で巨人に美味しく食べられる様を1時間でも2時間でも流して、最後にエレンが「駆逐してやる!」とか絶叫させ解けば、ここまで批判は食らわなかったし、確実に歴史に名が残ったと思うよwww
清水 @simizu6 2015年9月25日
映画ファンが求めていたのはスターシップ・トゥルーパーズ(映画版)で、原作ファンが求めてたのは人間ドラマ。映画ファン側の制作人が申し訳程度に取って付けた人間ドラマにケチがつけられるのはしょうがない。ポール・バーホーベン御代のように、人間ドラマを削れなかった度量を攻めるべき。
ıɥsoʎıɾnℲɐɹıʞ∀ @DukeSillywalker 2015年9月25日
従来の特撮技術を「伝統」とか「お家芸」とか言ってるのを見るにつけ、歌舞伎とか古典落語とかを思い出すんよね。業界が停滞していると後ろ向きになって伝統を重んじ始める。
nm1nkanjinnno @nm1nkanjinnno 2015年9月25日
「低予算の日本映画が円谷時代からの伝統を持つ特撮技術で対抗した」なるほど、超大型と鎧以外の巨人は前張りした全裸のオッサンで済むもんな。合理的だ。
イエーガー@闇医者だったり爺やだったり @Jaeger75 2015年9月25日
そもそも劇場の予告スポットで見る限り特撮もかなり微妙な出来に見えたけど、実際見に行った人はどうでした? 俺はこんなのに金払いたくないからまだ見てません。
ehoba @htGOIW 2015年9月25日
別にハリウッドでだってバリバリ特撮使ってるからこの擁護は無意味なんだよねえ
ashen@一週間のご無沙汰でした。 @Dol_Paula 2015年9月26日
原作を一切見ないで映画を見に行ったからか素直に面白かったですけどねw 巨人の描写に対する印象が「気味悪さ」だったのは狙ってやってたのね。にしても、この映画に関してはネットの流れが「見なくても興味なくてもバッシングOK」という雰囲気になってるからか、やたら一方的な中傷が目立つなぁと。
nekosencho @Neko_Sencho 2015年9月26日
需要があるんなら「特撮」をメインにやってもいいんじゃないの? それで十分元が取れるかどうかは知らんけど、そういう「特撮」をありがたがる層はたしかにいるわけだし、3DCGが万能ってわけでもない
nekosencho @Neko_Sencho 2015年9月26日
映画が面白かったかどうかについては見てないのでパスw まあ特撮がメインでも面白いほうがいいよねとは言っておく
荒馬大介⋈怪獣中年 @aramadaisuke 2015年9月26日
では「特撮で負けても映画で勝てば」いいかと問われると迷う。特撮も映画の一要素だし、見せ場にも出来るだからそれを軽んじてはダメ。技術的にみれば日本特撮のレベルは高い……てのは昨今の作品からして分かるけど、このようなことがここしばらく言われ続けてるあたり「技術はあって生かされてるけど映画がいろいろあって勿体無い感」が強い。邦画全体の問題じゃないかな、これ。
CD @cleardice 2015年9月26日
本来見せたい絵を作り上げるための技術や工夫だったのに、それらを神格化するあまり技術の模倣に気をとられて本来作り上げるべき絵がおろそかになるのオタクからクリエイターになった人間がよくハマる陥穽だと思う。
ええな@豚バラ🐽ばらまくニャ @WATERMAN1996 2015年9月26日
樋口真嗣には特撮監督の能力しかない。いかに彼の力量が高かろうと、素晴らしい特撮をいくら並べても映画にはならない。特撮を映画にすることが監督の仕事であり、映画を商業映画にするのはプロデューサーの仕事だ。特撮を並べて「すごい」と言ったところでテーマパークのアトラクションにも満たない。
kawonasi @kawonasi4989 2015年9月26日
「特撮で勝ったんならそれでいいだろ」←その考え方では原作者や原作のファン、スポンサーを納得させられないでしょうな。
kawonasi @kawonasi4989 2015年9月26日
zairo21 寄生重の映画版は地上波で放映されてたのを見ましたけど、特撮はともかく俳優の演技が鼻についた。アニメの方が遥かに良い「お芝居」してるんだもん。
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