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ぼくは「能力も力も知能も運も無い主人公」。なぜかそういう事にされてしまった。ついでに言うと人望もない。ぼくにホムラチャンはいない。 でも、運命がぼくに「戦え」って言うんだ。1
2015-10-12 15:16:27ぼく自身が望んだわけではないのに、誰もぼくの味方をしてくれるわけでもないのに。なぜか「世界」がぼくを選んでしまった。2
2015-10-12 15:17:05これからぼくは、あの闘技場の中心で催される「世界最強王者決定戦」のトーナメントに参加しないといけない。しかも、シード枠で。 3
2015-10-12 15:17:53戦が始まった。 「ぼく」は弱い。圧倒的に弱い。なにせ、「運命」「世界」が「戦を強制してくる」以外に何もないのだ。 5
2015-10-12 15:19:07しかし、「運命と世界」が偶然を縒り合わせ、勝手に奇跡を起こしていく。「ぼく」が繰り出したパンチを避けようとしたプロレスラーは足を滑らせ、後頭部を強打した。 6
2015-10-12 15:20:25「勝負あり!それまで!」 試合は決着した。「ぼく」はボロボロだ。だが、勝ってしまった。勝ちたくもないのに。「運命」だ。運命がぼくを勝たせる。やめてくれ。 7
2015-10-12 15:21:18「第8試合~!赤~コーナ~!『能力も力も知能も運も無い主人公』」 ワアァァァー 「青~コーナ~!『かつて世界を破滅から救った伝説の勇者』」ワァァァァー 8
2015-10-12 15:22:53「ねえ勇者さん。かつて世界を破滅から救ったと言われているあなたなら、わかるはずです。ぼくを勝たせているのは、「運命」なんです。ぼくは戦いたくなんてないんです」「ああ」 9
2015-10-12 15:24:00そう、ここはライダー大戦の世界。仮面ライダーディケイドが引き起こした平行世界のリマジとリユニオン現象のため、あらゆる世界のヒーローが生存をかけて争う世界となってしまったのだ。 11
2015-10-12 15:25:24「お前に恨みはない。だが、俺の物語を俺は守らねばならない。世界のため、大義のためなのだ。ゆくぞ」 「やめて……もうやめてください」 12
2015-10-12 15:26:08「もはや問答無用」疾走する勇者。泣きじゃくる「能力も力も知能も運も無い主人公」。 彼はツイッター大喜利で遊ぶ創作の神々の気まぐれによって、この地獄に放り込まれてしまったのだ。 13
2015-10-12 15:27:24「ぐっ…… やはり敵わなかったか。だが……だが、我が命、我が世界のため失うのならば悔いは…な…」 「……」 14
2015-10-12 15:28:11