[本格怪奇体験ビデオ 残刻村を覆う影 デッドヒート編]

V8エンジンへの信仰を高めることに成功した一行は、救難信号を発するミヤコ幼稚園への転進を開始する。しかし、そこにあの人物が立ちはだかる…
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コセン・ニンジャ @kosn_ninja

「あ、ありがたき幸せ…」「だが、司令室の床を汚くした罰だ。死んでもらう」カチッ。チュパカブラ皇帝が司令席に付いたボタンの中の一つを押すと、チュパカブラ幹部の足元の床が開き、チュパカブラ幹部は青き地球に落下していった。「アアーッ!キング様バンザイ!」そして爆発。 #ksnjtk

2015-10-23 12:38:39
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

「ククク…やはり、おまえの部下は役立たずだな。これはもう、僕の出番しかないのでは?」チュパカブラ皇帝が、虐殺の悦に浸っていると、司令室に、黒いマントをたなびかせ、腰にサーベルを下げた1人のバイオパンダじみた生物が入ってきた。「たろ…吸血バイオパンダか。何の用だ?」 #ksnjtk

2015-10-23 12:44:26
@hiiragi_r_t_d

あからさまにたろり………吸血バイオパンダ!コワイ! #ksnjtk

2015-10-23 12:46:07
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

「僕が出れば、あんな偶像主義的V8エンジン搭載バスなぞ、三分もあれば壊せるね」たろ…吸血バイオパンダは、鋭い牙を覗かせるようにニヤリと笑うと、三本の指を立ててチュパカブラ皇帝に向けた。「大した自信だな。命知らずか?」「命なぞに拘るから成果を出せない。違うかい?」 #ksnjtk

2015-10-23 12:48:15
@hiiragi_r_t_d

自爆攻撃してるチュパカブラ軍にとっては納得できるよね #ksnjtk

2015-10-23 12:51:09
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

チュパカブラ皇帝は、しばし沈思黙考したが、やがて「いいだろう。裏切りの戦士、たろ…吸血バイオパンダよ。存分に力を振るい奴らを破壊するが良い」「奴らの魂まで、破壊してご覧にいれるさ」たろ…吸血バイオパンダは尊大に言った後、マントを翻し、自動ドアから出て行った。 #ksnjtk

2015-10-23 12:52:55
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

たろ…吸血バイオパンダが出て行った後、チュパカブラ皇帝は全身から汗を吹き出した。「恐るべきカラテ力だ…この銀河に、あれまでの使い手がいるとは…」チュパカブラ皇帝はモニターを見た。そこにはたろ、吸血バイオパンダと切り結ぶであろう敵、抗戦中のコセン・ニンジャの姿。 #ksnjtk

2015-10-23 13:08:09
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

(V8エンジン搭載バス。ミヤコ幼稚園まであと250km地点) #ksnjtk

2015-10-23 13:10:45
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

コセン・ニンジャ達は、短い休息を取っていた。先ほどから、チュパカブラ達の攻撃の手が弱まり、ある程度の余裕が出来てきたからだ。皆、口には出さずとも急な攻撃の手の緩みに、何か嫌な予感を感じてはいたが、今はこの短い休息で体力を回復させる事に必死だった。 #ksnjtk

2015-10-23 13:11:15
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

「この状況をどう思う?」紙箱に入ったドーナツを食べながら、コセン・ニンジャは聞いた。時折、窓から身を乗り出しては牽制を兼ねたスリケン投てきを行っている。「楽になったはいいけど、なんか不気味だね」オオトリは鉄球を弄びながら答えた。 #ksnjtk

2015-10-23 13:11:38
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

「いい機会だ。この隙に距離を稼ぐぜファッキ…」ベンが上機嫌そうにいいかけたその時。ドォォォン!!!パスの上から衝撃音が轟いた。「なんだ!?」「俺が見てくる。皆はチュパカブラの警戒を!」コセン・ニンジャは窓枠に手をかける。「気をつけて!」「了解!」 #ksnjtk

2015-10-23 13:16:02
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

コセン・ニンジャはパスの上に上がった。かなりのスピードが出ているせいか、風が強い。顔を腕で庇いながらバスの上を見渡すと、ちょうどバスの後方上部に、棺桶のような物体が鎮座しているのが見えた。あれが空から落ちてきたのか? #ksnjtk

2015-10-23 13:24:53
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

「なんだ、あれは?」コセン・ニンジャが棺桶のような物体を見ていると、ギィィィ…と軋むような音を立てて蓋が開き、中から1人の人物が歩み出てきた。「着地予定地点、誤差50cm未満。フン、こんなところか」「たろりん!?」 #ksnjtk

2015-10-23 13:25:49
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

風になびく黒いマントに、黒を基調としたダークスーツ、腰に下げた武骨なサーベル、そして口の端から覗く吸血鬼めいた牙。少々姿は違えど、その人物は見間違うこと無き、原初のミヤコ幼稚園メンバーたろりんであった。 #ksnjtk

2015-10-23 13:27:23
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

「たろりん、なんなんだ…その格好は?」「ドーモ、コセン・ニンジャ=サン。吸血バイオパンダにして裏切りの戦士・たろりんです」「ドーモ、吸血バイオパンダにして裏切りの戦士・たろりん=サン。コセン・ニンジャです。まさか、裏切ったのか!?たろりん!」 #ksnjtk

2015-10-23 13:30:57
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

コセン・ニンジャは大鎌をカラテ錬成して構えた。しかし、たろりんは腕を組んだまま動かない。「ククク…理解したようだな。そう、僕はミヤコ幼稚園を裏切り、チュパカブラ皇帝の力で吸血バイオパンダに生まれ変わったのさ!喰らえ!」 #ksnjtk

2015-10-23 13:43:46
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

たろりんは、素早く錆びたサブマシンガンを取り出し、トリガーを引いた。ボウボウボウ!高圧縮プラズマ弾がコセン・ニンジャを襲う。「イヤーッ!」コセン・ニンジャは大鎌をプロペラめいて高速回転させ、プラズマ弾を全て防いだ。 #ksnjtk

2015-10-23 13:45:49
@hiiragi_r_t_d

ブラズマ弾を鎌で防いだ!?カラテだ!! #ksnjtk

2015-10-23 13:47:15
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

「錆びたサブマシンガン!?撃てないはずじゃ!?」だが、コセン・ニンジャは知らなかった。プラズマ弾だから銃が錆びていても撃てるのだ。「あれを防ぐか。なかなか遊べそうだ。だが、こいつはどうだ?」たろりんは、サブマシンガンをしまうと、腰のサーベルを抜いた。 #ksnjtk

2015-10-23 13:47:48
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

サーベルの刃は、太陽の光を浴びて銀色に輝いた。その刃の煌めきは、太陽が登っている真昼の刻にあって、青白い月が出現したのかと錯覚させるほどであった。「魔剣・カシミヤ。貴様はこの太刀筋を見ることなく死ぬのだ。コセン君」「俺をタダで斬れるとおもうなよ。たろりん」 #ksnjtk

2015-10-23 13:50:53
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

コセン・ニンジャはそう息巻いたはいいが、実際あのサーベルから言いようのしれない魔力を感じていた。たろりんがサーベルを構えてからは、その魔力が増したようにも感じる。優雅な刀身と、凶暴な魔力。まるで、紳士的な獣だ。コセン・ニンジャは、大鎌をカラテ分解した。 #ksnjtk

2015-10-23 13:51:33
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

バスの上は狭く、大鎌では不利だからだ。代わりに、炎を纏った手斧二刀流を構えた。数ヶ月前の事件で、プロトタイプから受け継いだものだ。「さあ、来い!」たとえ分が悪くても、戦わなくてはならぬ。ミヤコ幼稚園にたどり着き、皆を救わねば。「身の程知らずめ」たろりんが動いた。 #ksnjtk

2015-10-23 13:52:33
コセン・ニンジャ @kosn_ninja

「血肉を喰らい、魂を穿たん…」たろりんがそう呟いた瞬間、サーベルの刃が消えた。「何、グワーッ!!?」コセン・ニンジャの肩が切り裂かれていた。たろりんの斬撃の正体が読めない!「奥義、フートン・キリ。それがこのワザだ」 #ksnjtk

2015-10-23 13:53:39