柿谷浩一先生の『アルジャーノンに花束を』考察ツイートまとめ。

2015年4月10日から6月12日まで毎週金曜日22:00 - 22:54に、TBS系の「金曜ドラマ」枠で放送された山下智久主演、『アルジャーノンに花束を』、を考察した柿谷浩一先生(@prince9093)のツイートをまとめました。随時追加します。
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柿谷浩一(kaki) @prince9093

【6話】暴力を振るう班長と「理性」に従い物を言う咲人。このシーンでぶつかる二人は共に〈黒〉の服を着ていた。班長は体で相手を痛めつけようとするが、咲人も結局〈言葉〉で人を傷つけてしまっている。その点、同質であることを見事に「色」が暗示していた。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-05-15 23:18:34
柿谷浩一(kaki) @prince9093

【6話】手術前の咲人の映像を懐かしげに笑みを浮かべ眺める遥香。そのシーンにかぶるようにして、咲人は梨央に「前の僕が良かったなんてどうかしてますよ」と言う。まるでその言葉は、遥香に放たれた言葉のように映る。カメラワークが作り出す〈映像の掛詞〉。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-05-15 23:55:56
柿谷浩一(kaki) @prince9093

【6話】知能を手に入れ、すっかり変貌してしまった咲人。この「冷酷」で「非人間的」とも言うべき手術後の咲人像は、日頃から山Pがやりたいと言っていた〈悪役〉と言える。切望していたものを、しっかりこのドラマの中で、カタチにして演じていますね。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-05-16 00:08:25

5/22:第七話「壊れる絆…全てを失っても愛に生きる」

柿谷浩一(kaki) @prince9093

【7話】大切なものは「自分を愛してくれる人がそっと教えてくれるもの。耳元で愛をささやくように」。遥香そして母の記憶へ繋がっていた、重要なモチーフ〈イヤリング〉は、この言葉のためにあったかのようだ。今回、幻視された父の言葉がなかったのも印象的。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-05-22 23:46:04
柿谷浩一(kaki) @prince9093

【7話】今日は、山Pのドラマやドキュメンタリーについて授業でふれた後ということもあり、色々と感慨深く、うまく言葉が出てこない…。1つ確かなのは、どのドラマにもまして、遥香とのキスシーンが切なく美しく映ったということ。良かった。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-05-22 23:50:42
柿谷浩一(kaki) @prince9093

【7話】大切なものは「耳元で愛をささやくようにそっと教えてくれるもの」。それは咲人と蜂須賀の「君には私がいる」「私には先生がいる」といった激しい〈言葉〉などでは決してない。蜂須賀の誤りの1つは、〈言葉〉を信じすぎていた点だったかもしれない。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-05-23 00:00:19

5/29:第八話「最終章!儚い夢の終焉と最後の希望!」

柿谷浩一(kaki) @prince9093

【8話】自分の副作用を自覚し「幻覚が見える」ことを告白する咲人の哀切と悲痛の入り交じった表情が何とも言えなかった。そして「僕にも、私にも」と言葉を続けた。退行しつつある咲人は、自分を指す言葉を探して〈僕/私〉との間をさまよっていた。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-05-29 23:14:02
柿谷浩一(kaki) @prince9093

【8話】家にいて時間ならたくさんある(母)、母と咲人の空白の時間、同じ時を刻みたい(咲人・遥香)、善は急げ、時間ある?(柳川)、時間との闘い(梨央/咲人/アルジャーノン)…。登場人物たちの運命と立ち位置が〈時間〉を通しはっきり描かれていた回。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-05-29 23:22:57
柿谷浩一(kaki) @prince9093

【8話】「咲に何を言われても、本当は俺に何も言う資格なんてない」とため息をもらす竹部。その意味が明らかになる時、原作以上にこだわり続けてきた〈父〉の問題が明らかになるのか…。小久保の妹への想いなど、残すしているものは多い。あいきょでしょ! #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-05-29 23:37:32

6/5:第九話「終幕…対等のトモダチとの永遠の別れ」

柿谷浩一(kaki) @prince9093

【9話】埋葬するアルジャーノンと共に入れられた遺伝子操作の花の種。原作のように現実の花ではダメなのだ。自分やアルジャーノンと同じこの花も、その存在が無意味にならないように〈誰か=死者〉のために、花を咲かせてほしい。それが咲人の願いであり弔い。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-06-05 23:39:45

6/11時点での、主要ドラマ公式Twitterフォロワー数

柿谷浩一(kaki) @prince9093

主要ドラマ、公式Twitterフォロワー数推移。最終回前後、ちょうど1ヶ月ぶり(6/11)*参考程度 ようこそ、わが家へ:67740(+20184) アルジャーノンに花束を:54186(+3820) ドS刑事:48345(+2470) 戦う!書店ガール:17495(+825)

2015-06-11 08:58:07
柿谷浩一(kaki) @prince9093

→ マザー・ゲーム:17049(+8313) ヤメゴク:14280(+1438) アイムホーム:10068(+1329) Dr.倫太郎:7226(+1329) 医師たちの恋愛事情:4266(+790)

2015-06-11 08:59:50

6/12:最終話「奇跡のラスト〜私から僕への遺言」

柿谷浩一(kaki) @prince9093

【最終】「愛し愛された人は、人を傷つけない」という咲人の辿り着いた〈愛〉の意味。それは以前のドラマ『最高の人生の終り方』のラスト、真人が悟った「愛された記憶があるからだ。愛した記憶があるからだ。人は愛を知るために生きる」に重なるものだった。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-06-12 23:02:57
柿谷浩一(kaki) @prince9093

【最終】野島伸司が〈浄化〉と評した意味がずっしり感じられた最後。咲人の笑顔は、あまりに優しく清らかだった。単に知能が退行し以前に戻ったのではない。彼は〈感情〉という物の光と影を見た。それをどこかで〈記憶〉している。その機微が現れた表情だった。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-06-12 23:22:32
柿谷浩一(kaki) @prince9093

【最終】知能が戻る自分自身に宛てた「さくとへ」の手紙。父の幻影が手を貸すように、絞って書きつけた「あいしてるから」。遥香への愛情を意味するだけではなかった。咲人を想い続けてきた、生きていた/死者となった〈父〉から咲人に送られた言葉でもあった。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-06-12 23:30:03
柿谷浩一(kaki) @prince9093

【最終】色々考えたいことはあるが…結果的にせよ、ラストで安直な「対等な友達・友情」を賛美するだけに終わらなかった点はきわめて重要だと思う。梨央(あるいは樋山や柳川)のもとに描かれた〈格差〉をドラマが最後に刻印した現代的意味は大きい。 #山下智久 #アルジャーノンに花束を

2015-06-13 00:18:09

その後…の考察

柿谷浩一(kaki) @prince9093

アルジャーノン! …ではなくて、同じく野島伸司が手がけた『人間・失格』に出てくる、留加(堂本光一)の〈友達〉のネズミ。もう20年前だ。ここに象徴されていた人間の愛と切なさ。ドラマの何がどう変わったのか…。考え直しながら双方を見返す。 pic.twitter.com/BdaNSTvgsj

2015-06-23 22:55:41
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柿谷浩一(kaki) @prince9093

『アルジャーノン』のラストで強調された〈愛し愛されて生きる〉という人間と世界の真理。ごくあたり前のことだけれど、それを『安堂ロイド』も『最高の人生の終り方』も、あえて最後に置いた。その意味は、ちゃんと小沢健二の名曲「愛し愛されて生きるのさ」まで立ち戻りながら考えなくちゃいけない。

2015-06-23 23:56:18
柿谷浩一(kaki) @prince9093

山Pの演技の変化・成長は、特にアルジャーノンを挟んで、これから色々注目されてゆくだろう。だがずっと変わらずある本質的部分も看過せずにおきたい。その1つが〈目の表情〉。たまたま見直している途中だが「池袋ウエストゲートパーク」の頃から、雄弁な眼がすんごい。 #山下智久 #成海朔の挑戦

2015-07-01 23:09:09