ニンジャ二次創作【ハイウェイ・ソング・フォー・マッド・ホースマン】

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

『ハイウェイ・ソング・フォー・マッド・ホースマン』 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

ウォルルルル！ウォールールルル！ウシミツアワー。ネオサイタマ幹線道、８０８号線。そこには今日も威圧的な改造オートバイの咆哮が響き渡る。鋲付き革ジャケットを纏った無法者たちが、我が物顔でハイウェイを占拠し、刹那的な楽しみのためにバイクを走らせる。1 #4215tk

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

しかし、その数がいつもより少ないことに気づく者が果たして何人いることだろうか？関わり合いを避けるネオサイタマ市民はもちろん、読者の皆様とて言われなければ見逃していたはずである。「なァ、本当に今夜レースやんのかよォ」「なんだお前、ビビッてんのか？」2 #4215tk

柊 @hiiragi_r_t_d

ハッハイウェイソング！ #4215tk

たいむしふたーまくず @znntmk

アッハイ、見のがしていました #再 #4215tk

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今に始まらんとするレースの後方、キマリテ・レンゴウに所属する二人がこっそりと会話を交わす。「だってよォ……お前も聞いてんだろ、あのウワサ」「ウシミツ・アワーに現れるジゴクの騎士？プッ！信じてんのかよお前！ダッセ！」一人がもう一人を笑い飛ばした。そのとき！3 #4215tk

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「ハイヨーッ！」二人の後方に、謎めいたシャウトともにハイウェイ上へ一つの影がエントリー！「「アイエッ？」」ライダー二人が振り向き「「アイエエエ！？」」揃って悲鳴をあげ失禁！なぜか？彼らの目の前に現れた者が、燃え盛る馬に跨る中世騎士めいたニンジャだからだ！4 #4215tk

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「ヤアヤア、我こそは！正義の騎士、ドンキホーテなり！」「アイエエエ騎士！？」「騎士ナンデ！？」喚き騒ぐ二人のライダー！ドンキホーテはフルフェイスヘルムの奥から鋭い視線を向ける。「万人のものたる道を我が者顔で占拠する不埒者がいると聞き参上した！貴様らだな！」5 #4215tk

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「「ア、アイエエエエ！？」」ライダー二人は急ぎバイクに乗り込もうとした。が、遅い！「ハイヨーッ！」ドンキホーテが炎の馬を駆り接近！そして！「イサオシ！」「「アバーッ！？」」タケヤリでキリタンポめいて二人のライダーを一挙に串刺しにする！ナムアミダブツ！6 #4215tk

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そしてようやく異常に気づいたライダーたちの只中へ！「「「アイエエエエ！？」」」悲鳴！「アバーッ！？」炎の馬に踏み潰されライダーの一人が死亡！「サキガケ！」タケヤリ！「アバーッ！」ライダー死亡！「ホマレ！」「アバーッ！」「イサオシーッ！」「アバーッ！」7 #4215tk

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ナ、ナ、ナムアミダブツ！数分としないうちにハイウェイ上にはツキジめいたゴア風景が広がった。「ハイヨーッ！ハイヨーッ！」そんなアビ・インフェルノなど鼻にもかけず、ドンキホーテは炎の馬を駆りハイウェイ上を爆走！「ホマレ！」「アバーッ！」途中で一人ライダーを貫通殺！8 #4215tk

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……やがて彼の前にもはや動く者はなくなった。「ハイヨーッ！ハイヨーッ！」しかしドンキホーテは爆走をやめぬ。彼はこの先に己が立ち向かわねばならぬ敵がいると信じていた。無論のこと、これは彼の妄想である。彼は狂っていた。強大なソウルの憑依が原因で。9 #4215tk

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彼に憑依したソウルは彼にイクサを求めた。かつて己が駆ったというこの炎の馬と共に、敵を倒せと。初老の、疲れ切ったサラリマンに過ぎなかったドンキホーテの精神はその狂気めいた熱を前にあっさりと歪み、変質した。その頃から彼はこうして倒すべき敵を探している。10 #4215tk

たいむしふたーまくず @znntmk

変身中年男性ニンジャ… #ヤメロ #4215tk

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当然のごとく、敵などそう簡単に見つかるわけもない。結果として彼は夜な夜な今のような暴走クランのライダーたちに暴威を振るう存在と化した。しかし、それでも彼の狂気は収まらない。敵は強大でなければならぬ。強靭でなくてはならぬ。あのような野盗は路傍の石に過ぎぬ。11 #4215tk

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サンチョパンサ的なポジションのサイドキックつくかな #4215tk

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そのとき、彼は道路の傍らに佇むバイクと、それに跨った人影を見た。ドンキホーテのニンジャ動体視力は、即座に乗り手の異様さを見抜く……映画サイボーグ存在めいたクローム色のニンジャアーマー。その関節各部からは青いLEDの光が漏れている。「ヌゥッ？」12 #4215tk

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ドンキホーテは勢い余ってそのクローム存在の横を通過した。直後、フイフイフイ……不吉なUNIX音とともに後方に迫る存在感！「ヌゥーッ！？」ドンキホーテは振り返る！鋭角流線型シルエットのバイクが、音もなく……当然だ、タイヤもなく浮遊しているのだから！……迫る！13 #4215tk

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一瞬の動揺を、ソウルがもたらした高揚感が掻き消した。「ヤアヤア、我こそは！正義の騎士、ドンキホーテなり！」ドンキホーテはタケヤリを眼前に掲げ、アイサツを繰り出す。「ドーモ」返ってきたのは、電子的歪みを含んだ音声。「クロームドルフィンです」14 #4215tk

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一瞬正気に戻ったっぽいのリアル #4215tk

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アイサツ終了コンマ数秒後！「イサオシ！」ドンキホーテはタケヤリ刺突開始！自分以外のニンジャを初めて見た彼にとって、この謎めいたライダーニンジャは自身に比肩しうる存在であり、即ち敵だ。討ちとるべし！……しかし、タケヤリは虚しく宙を切った。ナムサン、目測誤りか？15 #4215tk

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無論、そうではない。タケヤリが繰り出された瞬間、クロームドルフィンは僅かに身を傾けた。謎めいた流線型バイクもそれに従い傾斜。ドンキホーテのタケヤリは、敵のこめかみすれすれを通過。狂気の騎士は目を見張る。タツジン。「……ホマレーッ！」彼は第二撃を放つ。16 #4215tk

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敵のマシンを狙ったタケヤリはしかし空を穿つのみ。クロームドルフィンの姿はない。敵はどこに？「イヤーッ！」「イヤーッ！？」後方からのUNIXめいたカラテシャウトに、ドンキホーテは身を屈め馬体に沿わせる。その頭上を鋭い風が撫でた。すぐ前にクロームドルフィンが着地。17 #4215tk

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ソウルに目覚めるのだ…ドンキホーテ=サン… #4215tk

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顔を上げたドンキホーテは目撃する。敵マシン側面部。展開された電熱ブレードが収納されるところを。ここで彼は敵の攻撃を悟った。クロームドルフィンは自分の攻撃に合わせ急減速。そのままなんらかの手段で跳躍し、自分の首を狙って電熱ブレードを繰り出したのだ。18 #4215tk