【一薬】誓う

指環のはなしver.いちゃいちゃ
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榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

なかよし一薬さんたちは、 「えっ、あ、これ…え?」 「まじか…」 「いやだなあ、ねえ、お前は着けたい?」 「馬鹿言うな俺っちだって嫌だ」 「そう?ふふ、よかった」 「いや現状なにひとつよかねえからな?」 「うーん…でもお題はこれを着けろと言うし困ったな……あっ、」 「うん?」

2015-12-08 04:10:21
榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

「薬研、手を」 「…?いいが…嵌めるなよ?」 「嵌めないよ、確かめるだけ」 いまは、という物騒な声がちょうど手を、取られたときに聞こえてぎょっとして、取り返そうと慌てて引くも兄のあたたかな、大きなそれに取られた己のちっぽけな手はいくら、ぐいぐいしてもウンともスンとも言わなかった。

2015-12-08 04:14:02
榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

「まあまあ、悪いようにはしないから」 「…ほんとだぞ」 「誓って」 ちゅ、と取られたそれの、甲に口付けられながら見つめられればもう好きにしろというよりほかなかった。 「———ああほら、やっぱり、これでちょうどだ、」 「!」 「根元まで、は流石に無理だしすこし痛い思いもさせてしまう

2015-12-08 04:20:48
榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

と思うけど、」 離れるよりはずっといい。 そう、思わないかと重ねたふたつの手、これはどうかと薬研に訊ねるよう問題の、指環を置いてみせながら兄が笑うのに、薬研は堪らなくなってあんた最高だと抱き付いてその口に吸いついてやりたくなった。 『その』距離を、外でなく内側に持ってきただけの

2015-12-08 04:29:06
榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

屁理屈みたいな答え。 でも、それで手も握れなくなるくらいなら、こうして重ね、繋がったままになるほうが断然よかった。 (環と環をつなぐ、はがねにすこし、食い込まれるかもしれなかったけれど)(そんなのは、まるで瑣末であることなのだ) 「で、どちらが嵌める」 「私に決まっているだろう」

2015-12-08 04:35:05
榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

いくら可愛いお前の願いでも、これだけは譲る気はないよ? 純粋に、すこし工夫が要りそうだ、という意味で言ったのだが兄にはそんな、ことまったくこれっぽちも伝わらなかった。 真顔で、迫るように『お前に』指環を嵌めるのは私だと主張してくる兄はまあそれが済んだら私に嵌めるのはお前の役目だけ

2015-12-08 04:39:28
榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

れどね、と一変にこにこと薬研に告げするり、まだ捉えた、ままだったそのちいさな手を恭しく取り直すと、ほそい、指をここに、と教えるように撫で、 「…いい?」 私に繋がれて、くれますかと訊ねた。 その瞳がとろけた蜜のよう、甘ったるく薬研は胸が焼けるのではないかと思った。

2015-12-08 04:50:25
榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

「…いい、ゆるす」 だからあんたも、と言う前に口は塞がれて薬研がほんの少し、思い切って伝えようとした言葉は一期一振の口のなか、んむあ、ぅんんぉ、なんて字面も音も滑稽なものになってしまった(なんて腹立たしい!) これだから長兄というのは嫌なのだ、いつも、自分ばかり!!

2015-12-08 05:01:54
榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

薬研はその腹立たしさを拳で伝えたのだが優男な見目のくせ、流石は太刀か一期一振はびくともしなかった。 どころかくすくす、くすくす口づけの、絡ませた息のなか嬉しげに喜びを隠しもせず笑う。 薬研はもうすっかり呆れてしまってどうにでもしろ、と最後にちいさくその舌に歯を立てて抱き付いた。

2015-12-08 05:06:48
榊はすべてにありがとうの気持ち @IchiyageSakaki

みたいなね、なにかに、 うん、なります。 一時間も遊んでいた…私の表示をonにしている方のTL埋めてしまっている気しかしない申し訳ない>_< あとでまとめまする80階行ったら>_<それまでうるさかったらそっとサイレントスイッチを>_<

2015-12-08 05:10:15