レーケーまとめ

ロゼタリアのレーヴェとケーニギンの殺伐いちゃいちゃログ
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跡地 @lostboze

@prizepriestGC 「探させたよ。飲んでみるかい」 柄杓を持ち、手ずから汲み上げてケーニギンの持つカップへと注ぐ。それから新しくもらってきた自分のマグカップにも。 「あまり減っていないところを見ると、今年の出来は……まあ、お察しというところだが。まだ来年もある」 →

2015-12-09 03:04:48
跡地 @lostboze

@prizepriestGC 手に持っていたマグカップを、こつん、と彼女のそれに打ち合わせる。ワイングラスではあまりやらない乾杯の仕方だ。 「誕生日おめでとう、ケーニギン」

2015-12-09 03:06:17
ケーニギン @prizepriestGC

@Lowe_GC 注がれたワインの色はとても透き通っていた。陽にあたりうっすらと輝く様は美しいと思う事は贔屓だろうか。「ああ、でも……」きっと美味しくはないのだろう。樽の減りも緩やかで芳醇な香りは少し薄く感じる。きっと、味としては薄めで少し甘い。人好きのしない味だ。→

2015-12-09 03:09:49
ケーニギン @prizepriestGC

@Lowe_GC 小さく響くマグカップの音に思わず目を開いた。作法や飲み方としてはあまりやらぬ仕方に加え「誕生日だなんて……そういえば結構前に言った気がするわね」雪山の上でワインを飲んだ時に少しだけ話したような気もする。時期が曖昧なくらいにはこの国に滞在しているということだろう→

2015-12-09 03:11:50
ケーニギン @prizepriestGC

@Lowe_GC 誕生日、前に祝われたのはいつだったろう。思えば長い間ずっと一人で動いてきた。あの大禍災があるまではずっと、一人だった。「お礼を言うべきかしら、それともあなたは年を取った事を哀れむだろうから怒った方がいいのかしら」

2015-12-09 03:13:29
跡地 @lostboze

@prizepriestGC 「また一つお年を召した君を、尊敬こそすれ哀れむなんてことはしないよ。何と言っても人生の大先輩だろう?」 ふふ、と笑って首をかしげる。 「……で、いくつになったんだ?」

2015-12-09 03:15:55
ケーニギン @prizepriestGC

@Lowe_GC 「……ふふふ、教えない」青筋を立てながら飲んだワインはやはり、薄くて甘い。でもなんだか嫌いにはなれないと、飲み干したマグカップにワインを注いだ。

2015-12-09 03:17:53
跡地 @lostboze

@prizepriestGC 「このワインに名前をつけようか、君の」 思い付いたように呟いてから「やめよう」と独りごちる。 「私はどうも贈り物が苦手なようだ。愛する妻にさえ、何一つ与えることはできなかった。彼女の名を付けた薔薇を自分の手で散らした時に思い知ったよ。……この手は」→

2015-12-09 03:22:37
跡地 @lostboze

@prizepriestGC 「支配することはできても、何も掴み取れない。欲しいものは手に入らない」

2015-12-09 03:22:55
ケーニギン @prizepriestGC

@Lowe_GC 「あなたそういうの下手そうよね。…………贈り物は、自分のためにやるものなのよ。相手のことを考えているのが楽しかったり、相手の反応が欲しくてね。あなたが満足するものを贈ればいいじゃない。それでダメだったらまた違うのを探せばいいのよ、そのうち当たるわ」

2015-12-09 03:28:43
跡地 @lostboze

@prizepriestGC 「…………」 頭の中の考えを整理するように、じっとケーニギンの顔に視線を注ぐ。 それからようやく口を開いた。 →

2015-12-09 03:33:53
跡地 @lostboze

@prizepriestGC 「君が自分で育てた葡萄の話をした時、私は何としてもそれを探し出したいと思った。この樽の前に君を連れてきたらどんな顔をするだろうと思い浮かべながらファルカの報告を待った。そして今、君にこのワインを飲ませることができて私は満足だ。私は『当てた』のか?」

2015-12-09 03:34:43
ケーニギン @prizepriestGC

@Lowe_GC 二杯目も空となった。何も入っていないマグカップを掲げ、笑顔で問う。 「聞きたいの?」 レーヴェの台詞を真似る。彼は教える気が無い時によく使ってくるが、なるほど。こういう時に使うものなのだと一人納得する。

2015-12-09 03:39:19
跡地 @lostboze

@prizepriestGC わずかに目を見開き、それからにやりと口角を持ち上げた。 「聞かないでおこう」 マグカップを煽り、残っていたワインを一息に飲み干す。それを、ケーニギンの葡萄酒の樽の前に置いた。投票の証として。 →

2015-12-09 03:43:51
跡地 @lostboze

@prizepriestGC 「日が暮れてからは若い恋人達の時間だ。私達はそろそろ帰ろうか、ケーニギン。祭は楽しかった。願わくば君にも同じくらい楽しめてもらえていたらよいのだが……ふふ、その感想も聞かない方が良さそうだ。老体に鞭打ってまで付き合ってくれたことに感謝する」

2015-12-09 03:44:59
ケーニギン @prizepriestGC

@Lowe_GC 倣いマグカップを置く。賞も難しいワインだが、やはり愛着は湧くものらしい。来年はもっと頑張ると、葡萄とこの胸に誓おう「……はぁ、あなた本当に一言余計なのよね」感謝していると言おうとしたが、感想は欲しく無いらしいのでこのまま黙っておこう

2015-12-09 03:50:25
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