生身のメトロイドスーツを着て銃を構えながら私は緑の道を進んでいた。 背の高い草むらや少しの木々こそたくさんあるものの、それほど地形的な障害物は少なかった。 「スピードブースターとシャインスパークが使えればな...」 小走りで地道に急ぐ私はパワードスーツが無いことの不満を零した
2015-12-21 11:14:20障害物はないが... 「む!またか!?」 近くの草むらがざわつく そこから出てきたのは哺乳類と同様の構造を持つと思われる原生生物だった 鋭い爪で私を切り裂こうとしてくる 「くっ!」
2015-12-21 11:16:23ギリギリでパラライザーの銃弾を当てた。 電撃を食らった原生生物はしばらく麻痺する。 「すまないな。私も今の装備では野生動物に優しくしている余裕はない!」 私は大きくジャンプし、敵の頭を踏み台にしてさらに研究所の方へと大きく跳躍していった
2015-12-21 11:18:50そんなことを繰り返しながらひたすら突き進んでいくと、目当てであろう中程度の大きさを持つ建造物に出くわした。 秘匿のためかマークはないが間違いない。 この建造物は銀河連邦、それも研究機関と同じ規格のものだ。
2015-12-21 11:20:50幸いなことに私が来た方向にちょうど入口があった。 扉の端末を見ると、電力が全く通っていなかった。かのように思えた。 メイン画面は深い闇を表示したまま動かないが、端末真横にあるメディカルチェック用の小さな画面はアクティブになっていたのだった。
2015-12-21 11:24:28「どういうことだ?」 幸運なことではあるがこの事実は私に一つの疑問を生じさせる。 この星の奇病は機械のエネルギーも奪い取ってしまう強力な影響があったはずだ。私のスペースシップもその例外ではなかった。 だがなぜこの研究所の、サブ機能は生かされている?
2015-12-21 11:26:39メイン機能は完全に停止しているというのにどうしてこれだけは電力が供給されているのか。 「...考えていたって分からないか..」 メディカルチェックの端末でもセキュリティ解除は可能なはずだ。私は端末の操作を試みた。 その試みも割と早い段階で壊される。
2015-12-21 11:30:41『氏名の確認とDNA認証をしてください』 脇には小さなマイクと簡易的に遺伝情報を指から読み取る装置があった。 しまった。私はこの研究所についてほとんど知らない。 奇病の何を研究しているのか、誰が研究しているのか。 ミランダでさえもほとんど知らされていないのだ。
2015-12-21 11:34:06「...サムス•アラン」 ダメ元だ。私は何気なしに素直に自分の名前をマイクに喋り、指を装置の読み取り部分に付けた。 チェックシステムが入力項目を確認する。 これで開くのなら誰でも苦労しないのだが... 『ようこそ、サムス•アラン。セキュリティはパス状態になりました』
2015-12-21 11:36:45....え? 「な、何を言っている!?」 チェックシステムが私を認証した。 固く閉ざされていた扉はいともたやすく開かれる。 どういうわけだ?バグが発生した?奇病の影響で壊れているのか? いや、おかしい。確かにシステムは私の名前を、サムス•アランを復唱した。
2015-12-21 11:38:20先のサブ機能だけでも疑問が尽きないのに更にこんな疑問まで生じさせる。 一体何なのだ?この研究所は... しかしいくら悩んでも私がやる事はどうせ一つしかなかった。 開かれた扉を通じて研究所に私は侵入していった。
2015-12-21 12:07:54セキュリティは完全にセーフというわけではなかった。 いくつかは通れない扉があり、私が進む方向は自ずと一本道になっていた。 いや、セキュリティのせいではない。"電気が通ってる扉が限られている"といったほうが正しいだろう。 開かずの部屋はシンプルに電力供給が来ていないだけだった。
2015-12-21 12:10:08途中で何人かカラカラに干からびた研究員の死体を見つけた。 生命エネルギーを全て吸い取られた奇病の犠牲者のようだ。 その死体の状態に私はデジャヴを感じる。 「メトロイド?」 そう、メトロイドにエネルギーを吸い尽くされた死体と瓜二つだ。
2015-12-21 12:14:12扉に導かれるままに私は突き進んだ私はある小さな部屋にたどり着いた。 小さなコンピューターが置いてあり、脇にも小さなデータ受信の装置が置いてある。 私が部屋に入ると同時に、コンピューターはひとりでに電源が入って画面に何かを表示し始めた。
2015-12-21 12:17:59