茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第1684回【クリスマスの奇跡】連続ツイート

2015.12/21 茂木健一郎氏 【クリスマスの奇跡】連続ツイート …ちびまる子ちゃんで、クリスマスのプレンゼントは? と聞かれて、うちは仏教だからなし、みたいに答えたエピソードがあったような気がするのだけれども、沖縄では、「うちは祖先崇拝だからなし」みたいに言うと聞いたことがある…
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート1684回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、なんとなく季節柄の感想。

2015-12-21 07:39:29
茂木健一郎 @kenichiromogi

ちびまる子ちゃんで、クリスマスのプレンゼントは? と聞かれて、うちは仏教だからなし、みたいに答えたエピソードがあったような気がするのだけれども、沖縄では、「うちは祖先崇拝だからなし」みたいに言うと聞いたことがある。

2015-12-21 07:40:29
茂木健一郎 @kenichiromogi

クリスマスで、子どもたちの夢が叶うプレンゼントが、朝に靴下やツリーの下に置かれている、ということをさらに普遍化すると、クリスマスは、人生の中で密かに望んでいたこと、夢見ていたことが叶うという「奇跡」の時であるという認識になる。

2015-12-21 07:41:34
茂木健一郎 @kenichiromogi

この、「クリスマスの奇跡」は、しかし、それを望んでいると自分が気づかないような願望について起こるのであって、本人にとっても意外であり、サプライズなのである。さらに言えば、その成就は、その人の本性に基づいたものでなければならない。

2015-12-21 07:42:45
茂木健一郎 @kenichiromogi

ディケンズの『クリスマス・キャロル』は、守銭奴スクルージが、忘れていた少年の頃の自分や、本来の姿を、精霊たちによって見せつけられて、人の心を取り戻す、という話であるが、このようにクリスマスの奇跡は、その人の本来への回帰、というモティーフを持つのである。

2015-12-21 07:44:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

クリスマスは、元々はキリスト生誕を祝うお祭りだが、以上のような「本来の自分への回帰」というかたちでの奇跡は、12月も押し迫り、一つの年が終わろうとしているクリスマスの時期と無関係ではないように思う。一年が終わるにあたって、人は自分の人生を振り返る。

2015-12-21 07:45:46
茂木健一郎 @kenichiromogi

振り返る中で、自分自身や、自分と他人の関係など、さまざまなことをありのままに見ることができる。年末が押し迫った中での自己省察が、「クリスマスの奇跡」の本質だろう。してみると、それはキリスト教という文脈を超えて、案外人間にとって普遍的な意味があるように感じる。

2015-12-21 07:48:06
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート1684回「クリスマスの奇跡」をテーマに、6つのツイートをお届けしました。

2015-12-21 07:49:37