繁昌亭夜席。年末緊急演芸会 デスパレードな芸人たちvol.2。ぽんぽ娘…乱子の恋、ナオユキ…愚か者列伝(漫談)、たま…三味線アリ、中入、テント…師走れたテント道Ⅱ(漫談)、福笑…入院。これが今年の落語納め。いい会だった! #rakugo
2015-12-28 21:04:39少し遅刻してしまってぽんぽ娘さんの「乱子の恋」の途中から入場したのだけれど、失敗した。これは遅刻するべきではなかった。漫談のようなはたまた地語りの落語のような構成。昔テレクラでサクラのバイトをしていた時のやり手の先輩乱子さんが、受話器の向こうの相手に仄かな恋心を抱くという(続く
2015-12-28 21:07:34テレクラでサクラのバイトをしていた時のやり手の先輩乱子さんが受話器の向こうの相手に仄かな恋心を抱くという、笑いの中に切なさ満開の話してなぁ。ティプトリーの大傑作「接続された女」を想起せずにはおられんかったよ! 伝われ! というか、「接続された女」はもはや現代劇やねんなぁ……
2015-12-28 21:09:50続いてナオユキさん。いつもの漫談なんだけどいつもよりも時間はたっぷりだったような。なんかもう、ジャケット着て帽子かぶってハスキーな声で、佇まいがもうね、ブルース。 酔った人々の自意識過剰な振る舞いを、揶揄するというより哀切極まる調子でスケッチして笑いに変換していく。すごいよね。
2015-12-28 21:13:06なんというか、自意識過剰な人々のおかしな振る舞いを、愚かなんだけれど人間は誰しも愚かなところがあって、お前たちは駄目なんだけど人間なんてみんな駄目なんだからもうそれはそういうものなんやという視点で、愛情たっぷりなのよ。本当、ブルース。ミニライブよ。
2015-12-28 21:16:07たまさんはおなじみのネタだけれど個人的には久しぶりな気がする「三味線アリ」。たまさんのマクラでの楽屋スケッチは、基本愛情あふれる、好きな人たちのスカタンなエピソードだけれど、今日は愛情はあるんだけど毒がいつもよりも多目で、絶対ネットに書けへん(笑)。オチが以前と変わってサラリと。
2015-12-28 21:19:35おもんない(と、おそらくたまさんが判断した)後半を削って、以前のパターンでは中判であったところでおしまいだった今日の「三味線アリ」。楽しかった。ここで中入。三人かなり高品質。
2015-12-28 21:21:46で、中入。 幻の芸人、テントさん。初めて。 会場を苦笑いと失笑と温かい雰囲気で包み込むという、もう、なんといっていいのかわからない時間。 雰囲気はとてもいいまま持続しているのに、トリの福笑さんがものすごくやりにくいという、奇跡のような、なんだったんだ、あれは。
2015-12-28 21:23:52で、トリの福笑さん。マクラの途中で「いつもと調子が違う」とぶっちゃけはじめ、その度に笑いを増やしながら「もうネタに入ります! もうヤケクソじゃ!」と叫びながら入った「入院」。爆笑必至のはずのネタなのに、持続する雰囲気のせいか、笑いがジワジワ広がっていくという。珍しい。
2015-12-28 21:26:12福笑さんって爆発力がすごいというイメージがあるのだけれど、今日はもうジワジワとしか笑いが広がらない。でもつまらないとかじゃないの。むしろめっちゃ楽しいの。後ろの席の人も終演後真っ先に「楽しかった!」言ってたの。でも爆発はしないという、ものすごい珍しい体験(笑)
2015-12-28 21:28:32しかしあれだ、ぽんぽ娘さん、メイド漫談しか見たことなかったんだけれど、今日の「乱子の恋」、本当良かったなぁ……繰り返しになるけれど、本当「接続された女」ですよ。醜悪なものとして描写される外見、それ故、人生で希望が断たれる様子、そんな中でのちょいとアンダーグラウンドな世界での成功。
2015-12-28 21:37:26そして仄かな恋心と、それが悲劇的かつ必然的に断たれてしまうラスト。笑いでマイルドにしてはあるけれど、「乱子の恋」には「接続された女」のエッセンスが詰め込まれていると言っても過言ではない。伝われ。
2015-12-28 21:39:07ナオユキさんも、本当、音楽のライブみたいだった。決まった言葉を二回繰り返して、その後そこでの人間スケッチが展開されるスタイル(「土曜日の夜、土曜日の夜、酔っ払ったオッさんが……」みたいな感じ)なんだけど、ある程度ボルテージが上がったところで頭につける言葉を変えるのね。そうすると
2015-12-28 21:42:56そうすると、そこまで盛り上がってきたボルテージが、もちろんゼロにはならないんだけど底上げされた状態で一旦リセットされるの。だから今日みたいなたっぷり目の時間でもだれたりしない。それがまるで次の曲へ移るような。同パターンのネタの繰り返しなんだけれど、何曲か披露してくれてるみたいな。
2015-12-28 21:45:09ご本人の音楽の好みは存じ上げないのだけれど、大阪はブルースだってんなら、ナオユキさんは本当、ブルーズマンよ。マジで。
2015-12-28 21:46:21