本格怪奇体験ビデオ 残刻村を覆う影 歴史修正編 【セイブ・ザ・クイーン】
- kosn_ninja
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遥か昔。ある大陸の西端部に二つの国があった。二つの国は、それぞれ国境を挟んで北と南に分かれていた。北はマゴク王国。南はエルラーン王国といった。マゴク王国は、魔族による魔族のための国家という方針の元に、単一種族が支配する国であった。重い税、荒れた大地。 #ksnjtk
2016-02-09 22:39:15それに対し、南に位置するエルラーン王国は、あらゆる種族が差別されぬ国を目指し、様々な種族が国民層を形成していた。その中には、他国であれば酷い扱いを受けていたであろう混合種族(ハーフ)も含まれていた。王国はそれらを区別無く迎え入れ、国民として歓迎した。税も軽い。 #ksnjtk
2016-02-09 22:43:54当然、マゴク王国からエルラーン王国に亡命する者も珍しく無く、国民は、隙あらばエルラーン王国への亡命を実行するようになった。それに業を煮やしたマゴク王国の若き魔王、マルコシアスは、ついにエルラーン王国に戦線布告を送りつけようとした。だが、その前日。 #ksnjtk
2016-02-09 22:48:12なんとエルラーン王国の、黒の女王フィリアが、マルコシアスの王城に単身訪問したのだ。目的は、魔王マルコシアスとの一騎打ち。魔王はそれを受け入れ、女王を大鎌で迎え撃った。女王は二振りの手斧を二刀流に構え、魔王と対峙した。戦いは三日三晩に及ぶ壮絶なものとなった。 #ksnjtk
2016-02-09 22:51:16結果、魔王は負けた。何故なら女王フィリアは、オークとエルフの望まれぬハーフの子であり、オークの力強さとエルフの敏捷を兼ね備えていたからだった。魔王が魔術を使えばまだ互角ではあったが、彼のプライドがそれを許さなかった。 #ksnjtk
2016-02-09 22:54:19マルコシアスは死を覚悟した。だが、女王は魔王の命を取らず、国民の食糧不足などの危機への対応を約束させた。魔王の命を取れば、自国の安全が確保される。だが、残った臣下および国民はどうなるのか。そこまで考えての決断だった。魔王は女王フィリアに、王の大器を感じた。 #ksnjtk
2016-02-09 22:57:22その後、マルコシアスは国の改善を誓い、女王をエルラーン王国まで送り届けた。だが、女王はチュパカブラnoisenoisenoisenoisenoisenoisenoisenoisenoisenoisenoisenoisenoisenoisenoisenoise #ksnjtk
2016-02-09 23:00:14「…はっ」玉座の上で、マルコシアスは目を覚ました。玉座の前に広がる黒色を基調としたこの広間は、前日、魔王マルコシアスと女王フィリアが死闘を演じた場所でもある。「…夢か?今までの出来事は」マルコシアスは額を拭い、これまでの出来事を反芻する。 #ksnjtk
2016-02-09 23:05:46時空の狭間にて、チュパカブラ王をコセン・ニンジャと共に討った事を。あれは、到底夢とは思えなかった。「お疲れのようですね」広間の側面のドアが開き、一人の老魔術師が姿を現した。「…ローレンか」「ええ、お久しぶりです。殿下」老魔術師は杖をつきながら、魔王の正面に立った。 #ksnjtk
2016-02-09 23:09:02魔術師ローレンは、魔王マルコシアスの後見人である。まだ幼くして即位したマルコシアスを支え、導いてきた。「…話したいことがある。にわかには信じがたいことだが」「その必要はありません、大体把握しています」「なんだと?」「異界の神ノーデンスより聞いたのです。全てを」 #ksnjtk
2016-02-09 23:12:22