【ガルパンはいいぞ】猫柳墓場とガールズ&パンツァー背教編 -劇場版4回目&5回目視聴&ネタバレ感想-【ネタバレ】
いや、指揮能力その他諸々、普通に元々トップクラスなので、今更何を伸ばすのか感はあったんだけど。ノンナが撃破される時に「あなたは素晴らしい隊長ですから私が居なくても大丈夫」っつってカチューシャをフォローする必要、そんなにあるかな?と言うか。
2016-02-20 09:26:41で、多分カチューシャは、「ノンナが居なけりゃ駄目」なんですよね。心を許した相手でなければ、指揮出来ない。あの我儘は相手に対する「甘え」の部分があって、精神に幼い部分を残すカチューシャは部下に甘えてないと戦うことが出来ない、ということだったんだろう。
2016-02-20 09:29:21恐らくプラウダ戦車チームは、カチューシャが最大限甘えられるようノンナ辺りがお膳立てしてたチームだったんだろう。もちろん、部下たちはカチューシャのことを信頼していただろうけど。あの我儘お嬢さんが隊長で成り立つための、何かしらの気配りがあった。
2016-02-20 09:31:55そんで、劇場版。まずカチューシャから、甘えられる全ての部下を奪うわけですよね。それをされると、ノンナたちにおんぶに抱っこに肩車されることで力を発揮できていたカチューシャは、心が折れて戦えなくなってしまう。それを危惧したからノンナは「私が居なくても大丈夫」と告げる必要があった。
2016-02-20 09:35:35で、その後の展開として。落ち込むカチューシャをダージリンが励まし、気負うカチューシャを基本呑気なアリクイ&レオポンがフォローする流れを経て、「隊長・部下の関係」や「身内への甘え」では無く、「仲間に対する信頼」でもって復活するわけですよ。
2016-02-20 09:39:47で、レオポンたちに的確な指示を出し、急造チームでも指揮できる隊長としての格を証明してみせる。元々、状況判断力も理解力も抜群ですからね。エキシビションでダージリンの「カチューシャ、頼める?」の一言で理解して即座に盾になったり。必要なことを瞬時に判別して実行できる子。
2016-02-20 09:42:39好きなシーンが、大学選抜のバミューダ三人組を追いかけるところ。レオポンが「スリップいくよ!」と言った時、エリカは「スリップするの?」と理解が及んでいない横で「スリップストリームね!」と即座に理解する状況に対する判断力の高さ。
2016-02-20 09:45:11あの辺、「レオポンの尖り具合」と「カチューシャの実力」と、「それに比して、まだ隊長格には及ばないエリカの未熟さ」を同時に全部表現しつつ、その会話のワンクッションのおかげで映画見てる我々も理解しやすくなってる。上手い構成のシーンだなあと感心している。
2016-02-20 09:48:34まあ、逸見エリカをフォローすると、あの子は言われたことは完璧にやり遂げられる子なので……。西住まほの命令あらば、大体こなす。足りないのは応用力で、「急造チームでチームワーク?」と揶揄するあの子自身が一番、急造チームで戦うことに不安を覚えていた、という事なのよな。
2016-02-20 09:52:19まあ、それでもレオポンの隠し玉と、カチューシャの特攻による足止めを経て、バミューダの一角を落としたのはエリカなのでね。大金星ですよ。あそこで全員白旗になった後、降車してきたルミが年長者の余裕で握手を求めてきて、狼狽えながら応じるエリカとかを妄想してニヨニヨしている。
2016-02-20 09:55:48まあ、レオポン、カチューシャ、エリカと言う3両の実力者を持ってしても、一角を落とすのが精々だったんだから、あのバミューダ三人組も相当の戦車道家なんですよな。多分、揃っていれば普通に西住に匹敵するので、最終決戦で島田愛里寿に合流させなかったエリカは地味に殊勲賞だよ、という話。
2016-02-20 10:00:29ちょっとだけ大学選抜についても言及した。しかしバミューダ三人組。上の方でも言ったけど、普通に考えてどこかの強豪高のOBだと思うんですけどね。その辺の設定無いのかしら。
そして最後に西住姉妹。いやさ、西住母子について。
それなりの文字数を使って、各キャラの変化だのなんだのについて放言してきたけど。我らがあんこうチーム、西住みほを支える四人については、案外そう言うのは少ない。彼女らのエピソードや問題はTVシリーズで語られており、改めて追加する事が無いからです。彼女らの役割にもブレは無い。
2016-02-20 10:54:33しかし、主人公である西住みほに限っては、違う。彼女の成長も、TVシリーズ全12話を通して、自分の戦車道を見失った彼女が、大洗でもう一度再発見することでしっかり描かれてるんだけど。ただ、そうやって描いたことで一つしこりが残った。「黒森峰時代が黒歴史になる」と言うしこり。
2016-02-20 10:57:36黒森峰時代だと、ちょっと違うかな。水没から助けた当時の同輩に礼を言われ、その後の展開でもって、みほは過去の自分を受け入れ許している。しこりになっているのは、「西住の家の娘としての自分」。
2016-02-20 10:59:55黒森峰の時の自分の選択自体は肯定できたけど、「黒森峰から逃げ出した」と言うこと自体は、やはりみほにとって負い目なんですよね。で、逃げた先の大洗で自分を救うことができたから、みほにとって「大洗時代が白」で「黒森峰(熊本時代)が黒」と言う感覚が出来つつあった。
2016-02-20 11:02:32転校関係の書類の件で帰省しなきゃいけないとなった時、顔が暗かったのはそう言うことですよね。「熊本には、良い思い出がない」と言う苦手意識。今が楽しいからこそ、過去が辛く思えるという。でも、熊本に戻ると、そこには姉が居てくれた。迎え入れてくれた訳ですよ。
2016-02-20 11:04:21最初&二回目の視聴くらいの時は、なんで西住姉妹の子供時代描写にここまで力を割くのか良くわからなかったんですよ。ファンサービスかな、くらいの認識。でも、後から気付いた。アレは、みほに「熊本時代も悪くなかった」と言うことを思い出させるためのシーンだったんですよね。
2016-02-20 11:06:57TV版の最後で、姉のまほに「見つけたな、西住流とは違う自分の戦車道を」と肯定されていたんですけど。それでも、みほの中に西住に対するしこりは残ってたんですよね。それがあの帰省で、完璧に無くなった。少なくともみほの中ではわだかまりは消えた。家のことも許せたし、自分の選択も全て許せた。
2016-02-20 11:09:35それが、劇場版ラストの姉妹の談笑に繋がる訳で。あれ良いシーンですよね。ED曲をバックに、音声無しで二人の会話が描かれるところ。何を言ってるかは妄想するしかないんですけど。多分あそこで、まほは妹に「黒森峰に帰ってこないか?」と言ってると思われる。
2016-02-20 11:11:28多分ね、まほはずっと我慢してたんですよ。妹のことも大事だし、西住流の家のことも大事。家元後継者としての責務を理解しつつ、妹の行動は全て肯定してやりたい、と言う優しさがある。だから大洗に行ったことも、そこで戦車道をやって自分に立ちはだかってきたことも全部黙って受け入れている。
2016-02-20 11:13:51で、みほにとって黒森峰が辛い思い出になっているのも判っているので、余計なことは言わない訳ですよ。ただ笑って「おかえり」と言ってあげるだけ。前に「みほの長所は周りを肯定してあげられる強さ」と言ったけど、その点、やはり姉妹だな、と思う。
2016-02-20 11:16:27で、ラストの談笑で、ようやくみほから過去のわだかまりが消えてくれたと悟ったので、そこで初めて自分の気持ち、わがままを伝える訳ですよ。「また家族で一緒に暮らそう」と言う。でも、みほは断る訳ですよね。過去を肯定しつつ、今進んでいる未来を大事にしたいから。
2016-02-20 11:18:54